平成26年度市政執行方針ならびに各会計予算説明

2014年2月19日

平成26年度市政執行方針ならびに各会計予算説明

1 はじめに

2 市政に臨む基本姿勢と重点目標

3 主要施策の推進
   (1) 心豊かな人と文化をはぐくむまち
   (2) 共に支えあい健やかに暮らせるまち
   (3) 快適で安らぎのある住み良いまち
   (4) 環境と共生する美しいまち
   (5) 活力にあふれにぎわいのあるまち
   (6) 主要施策の推進のために

4 むすび

5 各会計予算案の大綱

1 はじめに

平成26年第1回市議会定例会の開会にあたり、市政執行につきまして、私の所信を申し述べさせていただきます。

本年は、私にとりまして、市長任期の最終年となります。

「改革と挑戦」を掲げて市長に就任して以来、私は、長らく停滞を続けている函館の「明日を変える」ため、経済の再生、財政の再建を最優先の課題とし、各般の施策に鋭意取り組んでまいりました。

昨年はGLAYの凱旋ライブなど様々なイベントが開催され、台湾やタイなど海外からの観光客も急増し、地域に活気とにぎわいが生まれました。

2年後に迫った北海道新幹線開業を見据え、このようなイベントの開催や観光客の誘致のみならず、市民の皆様とともに、函館が有する「歴史」、「景観・街並み」、「食」の魅力をブランドイメージとしてさらに高め、より効果的に発信することで、さらなる活力をまちに生み出してまいりたいと考えております。

本年は、平成16年12月に函館市・戸井町・恵山町・椴法華村・南茅部町が合併してから10年目という節目を迎え、6月には、「函館国際水産・海洋都市構想」推進のための中核施設となる、待望の「函館市国際水産・海洋総合研究センター」が供用開始となります。

豊かな資源を育む「海」とともに歩んできたまちのさらなる発展をめざし、基幹産業である水産関連業の振興や新産業の創出を図ってまいりたいと考えております。

また、「函館市中心市街地活性化基本計画」に基づいた、人々の集う場や街並みの整備などに取り組むとともに、「函館アリーナ」や「函館フットボールパーク」等、交流人口を拡大する事業を進めており、私のめざす活気に満ちたまち、市民が歩いて楽しく、観光客が何度も訪れたくなる美しいまちは、次第に目に見える形となってまいります。

経済再生と財政再建に向けた取り組みを「ホップ」,「ステップ」、「ジャンプ」に例え、本年は、まちづくりをさらに加速させる「ジャンプの年」、「発展の年」とし、来たる北海道新幹線開業の年が、さらなる「飛躍の年」となるよう、本年も全力で市政運営に臨んでまいります。

函館の明日を変えるための「改革と挑戦」は続いています。

議員の皆様をはじめ、市民の皆様の一層のご理解とご協力をお願い申しあげます。

 

2 市政に臨む基本姿勢と重点目標

今日、世界経済は、一部の新興国で景気減速が見られるものの、先進国をはじめとした持ち直しの動きにより、全体としては弱いながらも回復が続いております。

こうしたなか、国内においては、少子高齢化の進行、人口減少、財政赤字の拡大、経済のグローバル化の進展、防災・減災対策やエネルギー政策の見直しなど、厳しい社会経済情勢への対応が課題となる一方、政府は大型の経済・金融政策を進め、現在、個人消費の増加や雇用情勢の改善など、景気は緩やかに回復しております。

本市においては、少子高齢化や人口減少、中心市街地の空洞化といった都市構造の変化への対応が求められており、加えて、消費税増税の地方財政に与える影響が不透明であるなど、依然として多くの課題が山積しておりますが、現在、雇用は厳しい状況ながら少しずつ持ち直し、観光も緩やかに回復の動きを見せております。

今後、この動きを着実なものにし、経済の再生に繋げるためには、北海道新幹線の開業をさらなる振興発展の契機とすべく、各般の施策に取り組むとともに、ビジネスや観光など様々な分野における東北地域や首都圏等との連携・交流の拡大を図り、本市のみならず、道南圏や青函圏も含めた圏域全体での経済波及効果を高めてまいりたいと考えております。

また、将来さらに進行する少子高齢化や人口減少を見据え、保健、医療、福祉、教育など各分野にわたって、市民が安心して暮らすことができるまちづくりを進めてまいります。

さらに、地理的優位性を生かした、陸・海・空の総合交通体系の充実を図るとともに、道南地域において定住自立圏の形成に向けた連携を深め、救急医療体制の維持・確保や広域観光の推進など、中核都市としての機能を強化してまいります。

このほか、大間原子力発電所については、私たちの住むこのまちが、故郷が、日々の暮らしや財産が失われることがないよう、建設凍結に向けた訴訟を提起いたします。

これらの施策を着実に進めていくためには、安定的で持続可能な財政の確立が必要不可欠であることから、引き続き行財政改革を強力に推進するとともに、本年を、函館にとって停滞から発展へ向かう転換期に位置付け、2年後に迫った北海道新幹線開業の年に大きく「飛躍」するため、函館再生に向けた一つひとつの施策を確実に実施し、まちづくりを加速してまいります。

こうしたことから、私は、市政の推進にあたって引き続き、

 

・函館再生への挑戦

・新しい魅力と姿が見えるまちづくり

・過去にとらわれない清新な市政の実現

・市民と苦楽を共にする市役所づくり

 

の4つの考え方を基本とし、さらに重点目標として、

 

・函館の経済を再生する

・函館市の財政を再建する

・日本一の福祉都市をめざす

・子どもたちと若者の未来を拓く

・市民が誇れる美しいまちをつくる

 

の5つを掲げ、市民の皆様と力をあわせ、函館再生のために戦う市長として「活気に満ちて、だれもが幸せに暮らせるまち・函館」の実現を引き続きめざしてまいりたいと考えております。

以上、私の市政に臨む基本的な考え方について申し述べましたが、次に、主要施策について、ご説明申しあげます。

 

3 主要政策の推進

私は、市政の推進にあたり、「函館市基本構想」に基づき、次の5項目を基本として取り組んでまいります。

 

(1)心豊かな人と文化をはぐくむまち

第1は、「心豊かな人と文化をはぐくむまち」です。

生涯学習については、函館市公民館の改修工事を実施するとともに、戸井地区における老朽化した社会教育施設を再編し、新たな地域コミュニティの拠点機能をあわせ持つ「戸井西部総合センター」の実施設計に着手するなど、学習環境の充実に努めます。

また、亀田地区の社会教育施設等の統合と新たな施設整備について検討します。

文化芸術については、一流の音楽家が集中レッスンを行う「イカール国際ミュージックキャンプ」をはじめとした市民の文化芸術活動を引き続き支援し、次代を担う人材の育成に努めます。

また、市民の共有財産である歴史的町並みを後世に継承するため、伝統的建造物の修理に対する支援などを行うほか、老朽化の著しい重要文化財旧函館区公会堂の改修に向け、耐震診断を実施します。

本年、築造150年を迎え、様々な記念イベントが企画されている特別史跡五稜郭跡については、引き続き石垣修理などの環境整備を実施するほか、国指定史跡の垣ノ島遺跡については、その保存整備に向け発掘調査を進めます。

スポーツ・レクリエーションについては、大規模コンベンションの開催に対応可能な「函館アリーナ」の建設を本格化させるほか、サッカー・ラグビーなど、多様な屋外競技に利用できる多目的グラウンドの整備を進め、日吉サッカー場などとともに「函館フットボールパーク」として、市民スポーツの振興と各種大会やスポーツ合宿の誘致拡大をめざします。

青少年の健全育成については、学童保育所の保育環境の充実に努め、子どもの安全・安心な居場所づくりを進めます。

国際化の推進については、高陽(コヤン)市との姉妹都市交流のほか、在住外国人や留学生と市民の交流事業の実施など、国際理解の醸成や豊かな国際感覚を身に付けた人材の育成に努めます。

都市間交流については、青函ツインシティ提携25周年を記念し、青森・函館両市において、式典やフォーラムの開催など各種事業を実施します。

次に、学校教育については、放課後の自主的な学習を支援する場となるアフタースクールを拡充するほか、学校給食については、「函館市学校給食基本方針」に基づき、地元の農水産物を活用して、地産地消を進めるとともに、和食給食の推進などに取り組みます。

また、市立小・中学校の再編計画に基づき、第1期の中学校の統合方針を決定したことから、的場中学校敷地での校舎の新築、桐花中学校校舎の改修に向けた設計に着手するほか、校舎等の耐震化については、診断結果を踏まえ、引き続き改修を行います。

高等教育の充実については、国や大学等の動向を見据え、医学部の誘致に向けた情報収集に努めます。

このほか、6月にオープン予定の「函館市国際水産・海洋総合研究センター」を中核施設として、入居機関などと連携しながら、国際的な水産・海洋に関する学術研究拠点都市の形成をめざした取り組みを進めます。

 

(2)共に支えあい健やかに暮らせるまち

第2は、「共に支えあい健やかに暮らせるまち」です。

地域福祉については、日吉4丁目団地跡地において、住まいや医療、介護、生活支援を一体的に提供し、子どもからお年寄りまで、障がいの有無に関わらず、だれもがいきいきと希望を持って暮らせる「福祉コミュニティエリア」の整備に向け、基本構想を策定するほか、福祉団体の方々の活動拠点となる「福祉ボランティアセンター」の駅前・大門地区での開設について、引き続き検討を進めます。

児童福祉については、子育てに関する悩みや相談に対応する「子育て支援隊」を新たに設置し、家庭訪問活動の拡充に努めるほか、母子生活支援施設や保育所など児童福祉施設の改築に対し助成を行うとともに、尾札部・臼尻保育園の統合民営化に向けた取り組みを進めます。

さらに、子ども・子育て支援を総合的に推進するため、「子ども・子育て会議」からの意見を踏まえ、地域の実情に応じた支援事業計画を策定するとともに、子どもに関わる施策推進の柱となる「(仮称)子ども条例」の制定に向けた検討を進めます。

高齢者福祉については、新たな高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画を策定するとともに、成年後見制度を円滑に利用できるよう、北海道の研修事業を活用し、市民後見人の養成に努めるほか、駅前・大門地区において、高齢者の交流や休憩の場となる「高齢者サロン」の開設について、引き続き検討を進めます。

介護保険事業については、認知症高齢者の方などを在宅介護している家族の負担を軽減するため、専門職による「家族介護支援員」を新たに配置し、相談・訪問による支援活動を展開します。

また、介護者であることを周知する介護マークを作成配付するとともに、高齢者による介護支援ボランティア活動を奨励・支援する「介護支援ボランティアポイント事業」を開始するほか、地域包括支援センターの充実や特別養護老人ホームの整備への支援など、多様な介護サービスの推進と円滑な運営に努めます。

障がい者福祉については、新たな障がい福祉計画を策定するとともに、手話通訳者・要約筆記者養成のため、講座の受講者に対し助成を行うほか、「第52回北海道障害者スポーツ大会」の開催を支援します。

低所得者援護対策については、生活を安定させ、自立を促進する就労等意欲喚起プログラム事業を実施し、自立支援に努めるとともに、生活保護の適正な運営を図るため、不正受給ホットラインを設置し、市民からの情報提供への対応を強化します。

また、消費税増税に伴い、国が創設した臨時福祉給付金などの支給に向けた取り組みを進めます。

次に、健康づくりの推進として、妊婦健康診査の受診者負担を軽減するとともに、医療環境については、道南三次医療圏にドクターヘリを導入し、圏域の自治体や医療機関などとの連携により、救急医療体制の充実を図ります。

市立病院については、函館病院の重症患者用病床の整備や医療機器等の更新を進めるほか、病院事業改革プランに基づき、引き続き医師や看護師の確保など各種対策を進め、経営の効率化を図ります。

国民健康保険事業については、特定健康診査・特定保健指導の受診促進などにより医療費の適正化を図るとともに、保険料の徴収強化、口座振替の加入促進など収納率向上に向けた取り組みを進め、財政の健全化に努めます。

 

(3)快適で安らぎのある住み良いまち

第3は、「快適で安らぎのある住み良いまち」です。

市街地の整備については、中心市街地活性化基本計画に基づき、駅前・大門地区から本町・五稜郭・梁川地区までの区域において、市民生活と歴史・文化、観光が融合した回遊性の高いまちづくりを進めます。

函館駅前の和光ビルを含む地区および本町の旧グルメシティ五稜郭店を含む地区では、民間事業者による市街地再開発事業等が本格化し、商業施設や住宅などからなる複合ビルとして着工されることから、建設を支援し、北海道新幹線開業に向け、中心市街地における新たな交流拠点とにぎわい空間の創出を図ります。

駅前地区の複合ビルでは、市民や観光客が様々な情報をバーチャルで体験し、交流できる「はこだておもしろ館」と親子のコミュニケーションや情報交換の場となる「子育て世代活動支援プラザ」を、本町地区の複合ビルでは、文化芸術活動など広く市民が活用できる多目的スペースのほか、若手起業家の活動拠点や若者が集い利用できる場を備えた「市民交流プラザ」の整備に取り組みます。

また、駅前市有地の活用については、民間事業者による集客性の高い施設展開を図ります。

住環境については、西部地区および中心市街地における子育て世代の居住を促進する家賃補助制度として、「ヤングファミリー住まいりんぐ支援事業」を引き続き実施するとともに、市営住宅の耐震改修などを行います。
生活道路については、舗装・改良をはじめ、私道の市道化や簡易舗装を推進します。

また、特別史跡五稜郭跡と近傍のバス停留所を繋ぐ、市道ときわ通の歩道の高質化を図り、市民や観光客にとって快適で魅力的な歩行空間を創出します。

公共交通については、効率的で持続可能な公共交通体系の構築に向けた生活交通ネットワーク計画の策定により、バス路線再編等の検討を進めるとともに、超低床ノンステップバスの導入支援のほか、デザイン性に優れた市電停留場の整備を行うなど、利用者の利便性や中心市街地の町並み景観の向上に努めます。

上水道については、赤川低区浄水場のろ過池を更新するとともに、配水管などの整備を進め、安全な水の確保と安定供給に努めるほか、水力エネルギーを利用した小水力発電設備の整備を進めます。

また、公共用の水源の取水地点およびその周辺の森林などを対象に、土地取引の事前届出を義務付ける「北海道水資源の保全に関する条例」に基づき、本市の水道水源の集水区域について、保全地域の指定を受け、水資源の保全に努めます。

エネルギーについては、クリーンエネルギーの活用に関する市民意識が高まっていることから、住宅用太陽光発電システムの設置に対して引き続き支援するとともに、津軽海峡の潮流等による海洋再生可能エネルギー利用の可能性について、関係機関と連携し、さらに検討を進めます。

次に、防災対策については、東部4支所管内の津波避難路や旧市域内の津波浸水想定区域での防災行政無線の整備などを進め、安全な避難路の確保や、迅速かつ正確な避難情報の伝達手段の充実に努めるほか、避難行動要支援者名簿の作成や防災士の資格取得を促進し、地域の自主防災活動を担う人材の育成と市民の防災意識の高揚を図ります。

また、大規模災害発生時に、海からアプローチ可能な災害時多目的船については、国等の検討状況を把握しながら、母港としての函館港の活用などについて、引き続き要望活動を行います。

さらに、災害を未然に防止するため、石川や小田島川の河川改修や治山事業などを進めます。

このほか、改正耐震改修促進法により、平成27年末までの耐震診断の実施等が義務付けられた大規模建築物の耐震化を促進するため、耐震診断費用の支援制度と改修費用の融資制度を創設し、民間事業者の負担軽減を図るとともに、対象施設である市民会館についても耐震診断を実施します。

消防・救急体制については、「東消防署日ノ浜出張所」を完成させるとともに、救助工作車、高規格救急自動車などの更新や救急救命士の養成などにより、消防機能の向上や救急救命体制の充実を図ります。

交通安全・防犯対策については、学校や職場、地域における交通安全教育や交通安全運動を推進するほか、町会等が設置するLED街路灯への優遇助成制度の実施など、地域ぐるみの防犯活動への支援に努め、安全・安心なまちづくりを進めます。

 

(4)環境と共生する美しいまち

第4は、「環境と共生する美しいまち」です。

環境保全・廃棄物対策については、地球環境に配慮した循環型社会の形成に向け、新たに小型家電リサイクルに取り組むなど、ごみの減量化と再資源化に努めます。

また、今後の一般廃棄物の処理に関する施策を推進するため、日乃出清掃工場等の代替施設のあり方なども見据えながら、新たな一般廃棄物処理基本計画を策定してまいります。

下水道については、管きょの整備や処理場の設備更新を推進するほか、合併処理浄化槽について、引き続き普及の促進に努めます。

次に、魅力ある景観の形成については、本市の歴史や文化、地区ごとのデザインコンセプトを踏まえた景観誘導を進め、美しい都市空間の創出をめざします。

また、引き続き景観形成指定建築物等の保全に努めるほか、旧ロシア領事館については、市民団体による国際コンペティションの結果も踏まえ、民間による活用について検討を進めます。

さらに、中心市街地のトータルデザインも踏まえた駅前通やグリーンプラザの整備に向け、アーケード撤去の検討を進めるとともに、電車架線の改良に取り組むほか、電線類の地中化や歩道について早期整備を促進します。

水と緑の空間整備については、函館の顔である駅前・大門地区において、駅前正面広場の彩り豊かな花壇を引き続き整備するとともに、市民の健康志向の高まりに対応し、公園への健康遊具の設置を進めるほか、湯川黒松林や旧函館病院跡地内の緑地についても、憩いの場として親しまれるよう整備を進めます。

 

(5)活力にあふれにぎわいのあるまち

第5は、「活力にあふれにぎわいのあるまち」です。

観光・コンベンションについては、新たな「函館市観光基本計画」に基づき、「交流・にぎわいの創出」、「おもてなし・満足度の向上」、「国際化の促進」を基本方針として、各種施策を推進します。

北海道新幹線開業に向けては、北関東・南東北地方をターゲットにした集中キャンペーンを実施するとともに、中部・関西圏での観光プロモーションや各航空会社とのタイアップによるPR事業を展開するほか、函館ロゴマークの活用を促進するなど、本市特有の優れた資源を生かした函館ブランドの確立と効果的な発信に努めます。

海外では、これまでの台湾などでのトッププロモーションに加え、タイ・インドネシアからの旅行関係者の招へいやイスラム文化圏からの観光客受け入れに対応する研修会の開催に取り組むとともに、函館画像ライブラリ、タイ語カレンダーの制作など、新たなPR事業を推進し、観光客誘致に向けた取り組みを強化します。

また、コンベンションの誘致や受入体制の強化のほか、観光客の利便性向上を図るため、駅前・大門地区にワンストップ窓口機能を持った「観光センター」の開設を検討します。

さらに、本年、五稜郭築造150年を迎えるにあたって、幕末や箱館戦争に焦点をあて、「幕末見廻隊」による道案内などのおもてなしや各種記念イベントに取り組むほか、冬の新たなイベントの検討や「食」の魅力を生かした「はこだてグルメサーカス」の開催など、まちににぎわいをもたらすイベントのさらなる充実を図ります。

青森市、弘前市、八戸市との都市間連携である「青函圏観光都市会議」では、広域観光エリアの形成に向けた連携や青函圏の滞在型観光を推進するほか、南北海道の周遊ルートの開発についても取り組みを進め、交流人口の増加をめざします。

農業については、農業経営の安定化に向けて規模拡大や多角化を促進するとともに、高齢化などに伴う労働力不足を補うコントラクター組織の運営や、農協が行う集出荷施設の整備などを支援します。

また、今後も需要の増加が見込まれる収益性の高い薬用植物の試験栽培研究に取り組み、新たな転換作物としての栽培技術の確立とその普及を推進するほか、酒造好適米の栽培の奨励に努めます。

林業については、公益的機能を持続的に発揮していくため、市有林・私有林の間伐などを進めます。

水産業については、漁港や漁場、漁業用流通施設の整備など、漁業生産基盤の拡充を図るとともに、ウニ・アワビなどの資源増大対策に取り組みます。

さらに、一次産業については、後継者の育成・就業支援に取り組むほか、生産者所得の向上を図るため、農林水産物の高付加価値化や他産地との差別化、低未利用資源の活用などに取り組みます。

中小企業の振興については、中心市街地での新規開業者等を対象に、チャレンジ資金の融資利率を引き続き優遇するほか、青函両地域の特産品を活用した商品開発などを促進する「青函地域活性化資金」を創設するなど、経営基盤の強化や生産性の向上を支援し、中小企業対策の充実に努めます。

工業については、工場等の新増設など、製造業の設備投資に対する企業立地促進条例補助金により、地元製造業の生産性の向上と雇用拡大を支援するとともに、新たな企業の誘致を進めます。

また、首都圏や東北地方との広域的な企業連携に取り組むマッチング事業を新たに展開し、本市の「ものづくり」技術のアピールに努め、地元製造業のビジネスネットワークの拡大を促進します。

さらに、市内のデザイナーと食品加工企業の協業により、パッケージデザインの刷新など企業ブランドの向上を図る取り組みを支援し、デザイン産業の振興と地場製品の販路拡大を図ります。

商業については、地域の商店街の主体的なイベント開催などを支援する「元気いっぱい商店街等支援交付金」や中心市街地の空き店舗を活用した新規出店に対する補助制度などにより、商店街の魅力向上とにぎわいの創出に努めます。

首都圏における観光物産館については、引き続き開設に向けて検討するほか、函館スイーツの販路拡大を支援するとともに、シンガポールで開催される食品展示商談会に参加する企業への支援や、タイで開催される物産展への参加などにより、地域の特産品を国内外に広く発信する取り組みを進めます。

新産業の創出については、函館地域産業振興財団の創業支援のノウハウを生かして、市と財団の連携を強化し、ビジネスプランの作成など、創業予定者への支援の充実を図ります。

また、財団や国際水産・海洋総合研究センターを活用し、本市の強みである水産・海洋に関する研究開発をさらに伸展させ、付加価値の高い製品の開発や販路拡大を促進することで、引き続き函館マリンバイオクラスターの形成を推進します。

雇用については、国の制度を活用しながら、経済団体等と連携し、雇用の拡大や地域に求められる人材の育成・確保を図るとともに、市内企業に対して雇用の促進に関する各種支援策を周知するほか、求職者へのきめ細かい就業支援など、雇用創出や就業促進に向けた取り組みを引き続き進めます。

次に、平成27年度末に開業予定の北海道新幹線については、その開業効果を地域の振興・発展に最大限繋げていくため、キックオフイベントやカウントダウンイベントの開催のほか、二次交通の充実や啓発活動など、北海道新幹線新函館開業対策推進機構をはじめとする各関係機関と連携しながら様々な取り組みを進めます。

並行在来線として分離される江差線については、第三セクター鉄道会社の設立に向け、関係自治体と協議しながら、国やJR北海道に対し、安全性の確保や支援制度の拡充を要請するほか、経営計画の策定などの準備を進めます。

また、新函館開業後の現駅とのアクセス列車については、速達性、利便性に優れた列車運行が図られるよう、JR北海道などの関係機関と協議を進めます。

高速道路については、北海道縦貫自動車道の七飯・大沼公園間や函館・江差自動車道のほか、新年度中に赤川インターチェンジまで供用開始予定の函館新外環状道路についても、引き続き早期整備を促進します。

主要な幹線道路については、臨空工業団地通や文教通などの整備を促進するとともに、日吉中央通や昭和団地通などの整備を進めます。

函館港については、幹線臨港道路のほか、新年度中に一部供用開始予定の弁天地区の岸壁や北ふ頭地区のフェリーふ頭についても、引き続き整備を進めるとともに、椴法華港については、護岸の改良を促進します。

また、大型旅客船の誘致やコンテナ貨物の集荷活動など、ポートセールスの充実に努めます。

さらに、国内外の大型旅客船の寄港数の増加を背景に、中心市街地のさらなる活性化や交流人口の拡大をめざし、若松地区における大型旅客船ふ頭の整備に向け、港湾計画の変更や国への要望活動に取り組みます。

函館空港については、誘導路の改良や耐震対策を促進するほか、国際・国内路線網の充実と利用拡大に努めます。

 

(6)主要施策の推進のために

以上、主要施策についてご説明申しあげましたが、その推進にあたっては、次の4点を重要な視点として取り組んでまいります。

1点目は、市民参画によるまちづくりです。

NPO法人活動を支援するため、NPO法人に対する寄附金が税額控除の対象となる条例の制定に向けた取り組みを進めるほか、市民団体等の新しい発想や専門性などを生かした事業を募集し、市民が主体となって行政と協働で事業に取り組む「市民協働モデル事業」の推進など、パートナーシップによるまちづくりを進めます。

また、市政情報をこれまで以上にわかりやすく提供するため、市のホームページをリニューアルするとともに、市民の声を直接お聞きする「市長のタウントーキング」の開催など、より多くの市民と市政を繋ぐ広報広聴に努めます。

2点目は、市民主体のまちづくりです。

町会など地域コミュニティを維持強化するため、町会館や地域会館の改修などを行うほか、行政と市民が協働し、再編した町会組織が主体的に地域力の向上をめざす、椴法華地区の「地域パワーアップ事業」を支援するとともに、住民主体のまちづくりを進める「地域経営会議」の設置についても、引き続き検討を進めます。

3点目は、時代の変化に即した行財政運営の確立です。

本市の厳しい財政を再建するために策定された「行財政改革プラン」に基づき、聖域のない行財政改革を引き続き強力に推進するとともに、新たな職員給与制度の構築に向けて、検討委員会からの提言を踏まえ、検討を進めます。

最後に、4点目は、広域行政の推進です。

北海道新幹線、高速道路網など各種インフラの整備を促進し、交流人口の拡大を図るとともに、「定住自立圏構想」に基づく「中心市」として、救急医療の充実や広域観光の推進などに取り組み、生活圏・経済圏をともにする道南全体の振興発展をめざします。

 

4 むすび

以上、平成26年度の市政執行に臨む私の所信を述べさせていただきました。

私は、市民の皆様から負託を受け、市長に就任してから今日まで、地域の長く続いた閉塞感を打破し、私たちのまち・函館を「活気に満ちて、だれもが幸せに暮らせるまち」に変えるため、挑戦を続け、まちづくりを進めてまいりました。

もとより、まちづくりは一朝一夕でできるものではありません。

しかし、この間、日本経済は回復に向け転換し、本市におきましても、「経済再生」に向け千載一遇の好機となる北海道新幹線の開業が間近に迫るなか、中心市街地活性化に関わる各種事業や「函館アリーナ」、「函館フットボールパーク」といった、函館再生のため取り組んできた事業が、次第に目に見える形となって動きはじめております。

私が、市長任期中の最優先課題として位置付けた函館の「経済の再生」および「財政の再建」は、まだ道の途上にありますが、一方で、これまでの行財政改革などにより、新年度は、18年ぶりに基金等に頼らない予算を編成しました。

日本経済が緩やかに回復している、この機運を逃すことなく、私は、本年を函館の停滞から発展への転換期と位置付け、「市民の生命と財産を守り、函館の未来を拓く」市長としての責務と使命を強く認識しながら、まちづくりを加速してまいります。

いよいよ2年後に迫った北海道新幹線開業の年が、函館にとってさらなる振興発展に向けた「飛躍の年」となるよう、市民の皆様と力をあわせて、全力で市政運営に取り組んでまいります。

市議会ならびに市民の皆様のより一層のご理解とご協力を、あらためてお願い申しあげます。

 

5 各会計予算案の大綱

次に、予算案の大綱につきまして、ご説明申しあげます。

平成26年度予算につきましては、ただ今、申し述べました市政執行の基本方針に基づき、市民の要請や効果・緊急度を考慮のうえ、限られた財源のなかで創意と工夫を凝らし、最大限市民福祉の向上に努めることとし、編成したところであります。

 

その結果、予算の総額は、

一般会計 136,906,000千円
特別会計 84,545,194千円
企業会計 53,750,655千円
合計 275,201,849千円

となった次第であります。

 

以下、その主な内容について、一般会計から順次ご説明申しあげます。

まず、総務費では、5,282,793千円を計上いたしました。

民生費では、児童福祉費など、あわせて 50,333,414千円を計上いたしました。

衛生費では、清掃費など、あわせて 8,843,261千円を計上いたしました。

労働費では、雇用対策などの経費、99,342千円を計上いたしました。

農林水産費では、672,112千円を計上いたしました。

商工費では、商工業振興、観光振興などの経費、あわせて8,984,343千円を計上いたしました。

次に、土木費では、道路橋梁費など、あわせて11,188,767千円を計上いたしました。

消防費では、1,782,649千円を計上いたしました。

教育費では、小・中学校費など、あわせて 12,084,384千円を計上いたしました。

諸支出金では、公営企業費など、あわせて 4,934,836千円を計上いたしました。

以上、歳出の主な内容について、ご説明申しあげましたが、次に歳入の主なものについて、ご説明申しあげます。


市税では、過去の実績や、景気の動向などを勘案し、32,117,000千円を計上いたしました。

地方交付税では、国の予算措置などを勘案し、35,690,000千円を計上したほか、使用料及び手数料 3,270,577千円、国庫支出金27,857,675千円、道支出金 5,674,742千円を計上いたしました。

また、繰入金で 2,110,031千円、諸収入で 9,003,356千円を計上するとともに、市債では、建設事業債のほか、臨時財政対策債など、あわせて 15,260,200千円を計上いたしました。


次に、特別会計の主なものについて、ご説明申しあげます。

まず、港湾事業特別会計では、国直轄港湾整備事業費など、あわせて4,466,000千円を計上いたしました。

国民健康保険事業特別会計では、保険給付費など、35,117,654千円を計上いたしました。

自転車競走事業特別会計では、車券発売代金15,000,000千円を見込み、15,089,581千円を計上いたしました。

介護保険事業特別会計では、介護サービス給付費など、25,022,685千円を計上いたしました。

後期高齢者医療事業特別会計では、4,238,580千円を計上いたしました。


次に、企業会計について、ご説明申しあげます。

まず、水道事業会計では、配水施設事業費など、あわせて9,119,954千円を計上いたしました。

公共下水道事業会計では、管渠事業費など、あわせて12,581,133千円を計上いたしました。

交通事業会計では、軌道改良工事費など 2,410,106千円を計上いたしました。

病院事業会計では、函館、恵山、南茅部の3病院の運営経費など、29,639,462千円を計上いたしました。

以上、平成26年度各会計予算案の主な内容について、その大綱をご説明申しあげました。

よろしく、ご審議くださいますようお願い申しあげます。

 

 

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