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再生可能エネルギー導入推進への函館市の取り組み

公開日 2023年08月07日

更新日 2023年11月24日

 

再生可能エネルギー導入推進への函館市の取り組み

【基本的考え方】

 函館市は,海や山,温泉などに恵まれた自然環境にあるとともに,気候的にも,寒冷地にありながら比較的降雪量の少ない地域であり,そうした自然特性から得られる再生可能エネルギーを有効活用すべく,これまでも,公共施設における再生可能エネルギー設備の整備,また,函館市の地域特性を活かした自然エネルギーへの取り組み,さらには,民間事業者による再生可能エネルギー事業の後押しなど,さまざまな形で積極的に取り組んできました。
 北海道全体でも,太陽光・風力・地熱・農林畜産系バイオマスなど,多様な自然エネルギー源が存在しており,その賦存量は全国でもトップクラスである一方で,その活用には,送電設備などのインフラ整備や,安定した電源として活用するための技術開発などの課題があります。
 このような課題を抱えるなか,再生可能エネルギーの導入を拡大していくためには,北海道全体としての取り組みが不可欠であり,函館市としては,国のエネルギー政策や産業政策の動向を注視しながら,北海道との一体的な取り組みのもと,引き続き,個々具体の事例に対応し,その導入拡大を図っていきます。

 

    ※再生可能エネルギーに関するQ&Aへのリンクはこちら

 

公共施設への積極的導入

函館市では,これまで公共施設の新設や改修などに合わせて再生可能エネルギー設備を設置してきましたが,今後とも導入可能性を調査,検討し,導入を図っていきます。

(1) 太陽光発電

函館市では,下記の公共施設で太陽光発電システムを設置しています。
発電した電気は施設内で使いますが,それでも余った場合は電力会社へ売っています。
また,函館市は「新湊太陽光発電所」(株式会社ジャックスが函館市に寄贈)を所有し,発電事業をおこなっています。

 

  (1) 太陽光発電 出 力(kW) 開 始 用 途
     あさひ小学校   0.5   平成14年 4月 自己消費のみ
     総合保健センター   3.36  平成15年 4月 自己消費のみ
     はこだて幼稚園・千歳図書室  10.0   平成15年 4月 余剰分を売電
     赤川児童館   3.0   平成16年 4月 余剰分を売電
     桔梗福祉交流センター   3.21  平成17年 4月 余剰分を売電
     中央図書館  30.0   平成17年12月 自己消費のみ
     昭和小学校   0.15  平成18年 7月 自己消費のみ
     亀田港児童館   3.0   平成19年 4月 余剰分を売電
     弥生小学校   0.45  平成24年 1月 自己消費のみ
     神山児童館   3.0   平成24年 4月 余剰分を売電
     北消防署 末広出張所   1.8   平成25年 4月 自己消費のみ
     東消防署 南茅部支署   3.0   平成26年 4月 自己消費のみ
     新湊太陽光発電所  83.16  平成26年 7月 全て売電
     東消防署 日ノ浜出張所   3.75  平成27年 4月 自己消費のみ
     戸井西部総合センター   5.3   平成28年 4月 余剰分を売電
   亀田交流プラザ   9.4   令和 2年 4月 自己消費のみ

 

総合保健センター(屋上) 戸井西部総合センター 新湊太陽光発電所 亀田交流プラザ

 

(2) バイオマス発電

南部下水終末処理場では,家庭や工場などから流される下水を処理していますが,その過程で下水汚泥が発生します。
さらに,その下水汚泥を処理する過程で,可燃性のバイオガスである消化ガスが発生します。
消化ガスは,ガス発電エンジンやガスボイラーの燃料として有効活用しています。
発電した電力は処理場内で利用し,ボイラーからの蒸気は,下水汚泥を乾燥するための熱源などとして有効活用しています。
また,ガス発電に使用するガスエンジンから発生した熱を回収し,下水汚泥を処理するための熱源としても有効活用しています。

 

  (2) バイオマス発電 出 力(kW) 開 始 用 途
     南部下水終末処理場   500   平成 元年 自己消費のみ

 

消化ガス発電装置(ガスエンジン)

 

(3) 廃棄物発電

環境部日乃出清掃工場では,ごみを燃やした熱を利用して発電をしています。
発電した電気は施設内で使いますが,それでも余った場合は電力会社へ売っています。
ごみを燃やして出る熱は,ボイラーの燃料として利用します。
ボイラーで発生させた蒸気は蒸気タービンへ送り,ここで電気をつくります。
また,復水熱を利用したお湯を,施設内のロードヒーティングと,隣接する汚泥処理場の消化タンクの加温に使っています。
そのほか,蒸気を熱交換器へ送ってお湯をつくり,施設内の暖房・給湯や,日乃出いこいの家(市営公衆浴場)で利用しています。

 

  (3) 廃棄物発電 出 力(kW) 開 始 用 途
     日乃出清掃工場  1,660   平成 4年 余剰分を売電

 

蒸気タービン 熱交換器

 

(4) 小水力発電

赤川高区浄水場水力発電所では,新中野ダムから赤川高区浄水場へ原水を送る導水管路の高低差(約100m)で生じる水圧を利用して発電し,全量を電力会社に売っています。

 

  (4) 小水力発電 出 力(kW) 開 始 用 途
     赤川高区浄水場水力発電所   199   平成28年10月 全て売電

 

水力発電所 水力発電設備

 

≪導入効果≫

公共施設に設置した太陽光発電システムや南部下水処理場でのバイオマス発電設備,環境部清掃工場での廃棄物発電設備から発電された総電力量は,令和4年度実績で1,893万kWh超となっています。
1世帯当たりの年間使用電力量(4,716kWh:太陽光発電協会 表示ガイドライン(2023年度))に換算すると,函館市の施設からは,年間4,013世帯分に相当するクリーンエネルギーを生み出しています。

 

推進を図るための施策・支援等

 

函館市では,新エネルギーの導入を推し進めるため,普及啓発活動をはじめ,市独自の補助制度の創設や,民間の太陽光発電事業者に対する遊休市有地の貸し付けを行ってきたほか,民間事業者が行う地熱発電調査事業に対して連絡調整などの支援を行っています。

 

(1) 普及啓発活動

平成27年2月には,「海洋エネルギー利用開発の現状と可能性」と題してシンポジウムを開催したほか,平成29年10月17日には,函館市民会館で独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)による「地熱シンポジウム」が開催されました。函館市も当日は再生可能エネルギーに関するブースを出展し,パネルの展示や住宅用太陽光発電システム設置費補助金のパンフレットの配布などを行ないました。

また,出前講座にて,小学生向けに再生可能エネルギー(太陽光)について講座を行っております。


     開催報告や開催概要へのリンクはこちら

 

(2) 新エネルギー等システム設置費補助金

「新エネルギー等システム設置費補助金」は,新たに新エネルギー等システムを設置する方を対象に,設置費用の一部を補助する制度です。

平成23年度から令和元年度まで実施していた「住宅用太陽光発電システム設置費補助金」では、太陽光パネルを設置する個人の方が対象でしたが、令和2年度より実施している当該補助金では,対象設備に定置用リチウムイオン蓄電池と家庭用燃料電池(エネファーム)を追加し、個人だけでなく中小企業・小規模事業者等も対象となりました。

また、令和3年度にガスエンジンコージェネレーションシステム(コレモ)を、令和4年度には電気自動車等を対象設備に追加しました。

こうした補助金の制度拡充により、函館市内の設置件数の増加や、さらなる市民意識の醸成を図ります。     


     補助制度の詳しい内容のホームページリンクはこちら

 

  関連リンク

≪電気自動車(EV)充電スタンド情報≫

電気自動車イラスト.png

 EV充電スタンドの情報は、以下の電気自動車(EV)またはプラグインハイブリッド自動車(PHEV)ユーザー向け普通・急速充電器検索サイトなどでご確認ください。

 

 GoGo EV

 EV smart

 e燃費

 e−Mobility Power

 

(3) 遊休市有地における 民間事業者による太陽光発電事業

遊休市有地での民間事業者による太陽光発電事業については,下記の市有地で事業が行われています。

 

  (3) 太陽光発電 出 力(kW) 事業者 開 始
     旧小学校用地(高岱町) 818.18   日商興産(株) 平成25年 9月
     共働宿泊所隣接地(新湊町)  83.16   ジャックス・トータル・サービス(株) 平成26年 7月
     旧高等学校用地(女那川町) 513.5   (株)テーケーワイ 平成28年 4月
     旧小学校用地(釜谷町) 300   (株)サンフード 平成28年 7月
     旧小学校用地(志海苔町) 642.6   (株)レーベンクリーンエナジー 平成30年12月

 

(4) 民間事業者による地熱発電調査事業

南茅部地区と恵山地区では,2つの事業者がそれぞれ地熱発電事業の実施可能性を探るための調査を行っており,事業化が期待されています。

 

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新エネルギー関連産業の育成

 

大学や試験研究機関との連携のもとに,地域の特性や実態に応じた新エネルギー技術の開発を促進し,新エネルギー産業の育成振興や地域企業のエネルギー関連産業分野への進出を促進します。

 

(1) 潮流発電

函館市は,潮流海流のポテンシャルが高い津軽海峡に面していることから,その優位性を活用した「潮流海流発電」の可能性を検討するため,平成25年に津軽海峡の流速測定調査(海洋エネルギー・ポテンシャル基礎調査)を実施しました。
潮流海流発電の分野は,まだ全国的にも研究開発レベルですが,学術機関や関連企業などの実用化に向けた取り組みについて,情報収集を行っています。

     基礎調査の概要表示リンクはこちら

 

(2) 水素エネルギー

水素エネルギーは大量貯蔵ができ,長距離輸送でもほとんどロスがないといったメリットがあり,注目が高まってきている中,函館市の地元企業が中心となり,平成27年2月に設立された研究会が水素社会形成に向けた情報収集や勉強会を開催しており,函館市はその勉強会に参加し,研究会と連携しながら,調査・研究を続けていくこととしています。

 

※注目を集める水素エネルギー

 水素は,最も軽く,また宇宙で最も豊富にある元素とされ,水や化合物として地球上
に無尽蔵に存在しています。
 水素エネルギーとは,水素が酸素と反応し,水になるときに発生するエネルギーで
あり,石油・水力・原子力・風力などの一次エネルギーを加工して得られる電力や
灯油,ガソリンなどと同じ二次エネルギーに分類されます。
 水素は,利用段階でCO2を排出せず,エネルギー効率が高い(単位重量当たりの
発熱量はガソリンの約2.7倍)などの優れた特徴を有しており,暖房や自動車などで
利活用することにより,民生(家庭)部門や運輸部門でのCO2排出量の削減が可能と
なります。

 

(3) 北海道との連携

現在,北海道内では,太陽光と風力が再生可能エネルギー発電量の大勢を占めていますが,この2種のエネルギーは,再生可能エネルギーのなかでも,日々,あるいは時間単位での天候条件の影響を受ける不安定なエネルギーとされています。

道内では,太陽光と風力の設備容量が既に北海道電力(株)の受け入れ可能量を超えており,出力変動に対する調整力が課題となっています。
また,地域レベルの問題として,広い地域に分散して人が住んでいる北海道においては,電力需要量の小さい地域は,設備容量や送電線の容量も小さく,こうした地域では,送電線などに容量を超えた電力を送電すると,設備に損傷をきたし,停電が発生する恐れがあるため,新たに大規模太陽光発電等の事業を進める事は困難です。

このように,再生可能エネルギーの活用には,送電設備などのインフラ整備や安定した電源として活用するための技術開発などの課題があり,北海道全体としての取組みが不可欠です。
道では,平成26年3月に「新エネルギー導入拡大に向けた基本方向」を策定したところであり,道との一体的な取組みを通じて,再生可能エネルギーの導入拡大を図っていきます。

 

再生可能エネルギー関連団体ホームページリンク

経済産業省 資源エネルギー庁
資源エネルギー庁のホームページのリンクはこちら

 

一般社団法人 太陽光発電協会
太陽光発電協会のホームページのリンクはこちら

一般社団法人 日本風力発電協会
日本風力発電協会のホームページのリンクはこちら

 

日本地熱協会
日本地熱協会のホームページのリンクはこちら

 

国立研究開発法人
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
NEDOのホームページのリンクはこちら

 

独立行政法人
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)
JOGMECのホームページのリンクはこちら

 

 

本件に関する問い合わせ

函館市経済部工業振興課
 〒040-8666 北海道函館市東雲町4-13
 E-mail:kougyou1@city.hakodate.hokkaido.jp

 

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お問い合わせ

経済部 工業振興課
TEL:0138-21-3316