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平成30年度教育行政執行方針

公開日 2018年02月22日

更新日 2022年03月14日

 

  平成30年度教育行政執行方針

 

 

1

 

変化する社会を生きる力の育成

       
 

2

 

地域とともにある学校づくりの推進

       
 

3

 

函館への愛着や誇りと未来へ飛躍する力の育成

       
 

4

 

生きがいを創り出す生涯学習の推進

       
 

5

 

心の豊かさを育む文化芸術の振興

       
 

 

健やかな心身を育むスポーツの振興 

 

 

 平成30年度の教育行政執行につきまして,函館市教育委員会の基本方針を申し述べます。

 急速な人口減少や少子・高齢化,高度情報化の進展など,社会情勢が大きく変化するなかで,市民一人ひとりが主体的に社会に関わり,活力ある地域社会を創り出していくことが求められています。

 こうしたことから,郷土の歴史や文化を誇りに思い,地域の発展を支える人材の育成が重要です。

 教育委員会としては,「生涯を通じて学び続け,主体的に判断して変化する社会を生きる人」,「寛容さと思いやりの心をもって,多様な人々と絆を結び共に支え合う人」,「世界に目を向け,新たな価値を創り,まちの魅力を高める人」の育成をめざし,教育行政を推進してまいります。

 はじめに,学校教育,生涯学習のそれぞれについて,基本的な考え方を申し述べます。

 学校教育につきましては,子どもたちに,新しい時代を生き抜くために必要な資質・能力を確実に育むとともに,子どもたちが函館の魅力を感じ,関わりを深め,愛着や誇りをもち,未来に向かって新たな価値を生み出すことができるような教育を推進することが重要です。

 そのため,各学校において,変化する社会を生きる力を育成するとともに,地域とともにある学校づくりを推進するほか,函館への愛着や誇りと未来へ飛躍する力を育成するための取り組みを進めます。

 生涯学習につきましては,市民一人ひとりが,生涯にわたり,さまざまな分野の学習活動に参画し,豊かな感性や郷土を愛する心を育むとともに,その成果を生かすことができる,心豊かで活力にあふれるまちづくりを進めることが重要です。

 そのため,市民の主体的な生涯学習活動を支援するとともに,文化芸術活動の促進や文化遺産の保存活用を図るほか,ライフステージに応じたスポーツ・レクリエーション活動を促進するための取り組みを進めます。

 以下,教育委員会として平成30年度に重点的に取り組む施策について申し述べます。

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 1 変化する社会を生きる力の育成

 一点目は,「変化する社会を生きる力の育成」についてです。

 子ども一人ひとりが,変化する社会のなかで主体的に生き抜くことができるよう,確かな学力,豊かな心,健やかな体を育むことが重要です。

 このため,各学校において,主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に取り組みます。  また,特別の教科道徳の指導の充実に努めます。小学校においては,算数科の指導を充実するために,非常勤講師の配置を継続するとともに,英語の教科化に向けて,外国語の指導助手を配置するほか,子どもの学習習慣の定着のためアフタースクールを拡充します。中学校においては,免許外指導の改善のための非常勤講師の配置を継続します。

 学校司書を配置し,学校図書館の読書環境の整備や児童生徒の読書活動の充実を図ります。

 いじめの問題につきましては,「函館市いじめ防止基本方針」に基づき,学校,家庭,地域,関係機関などと緊密に連携しながら,未然防止の取り組みを進めるほか,重大事態への対応を強化するための体制づくりを推進します。

 子どもの生活習慣の改善に向け,PTAや関係団体と連携しながら,ゲームやスマートフォン使用などのルールづくりを進めます。また,体力向上に向けた体育の授業,性教育や薬物乱用防止に関する指導の充実に努めます。

 さらに,効果的なむし歯予防のため,小学生を対象にしたフッ化物洗口の取り組みを進めます。

 「函館市学校給食基本方針」を踏まえ,より安全で安心な給食を提供するとともに,郷土の食文化への関心を高めるため,函館産農水産物の使用拡大に努めます。また,衛生管理の徹底を図り,異物混入防止対策の強化を進めます。

 学校が対応する際に必要な医師作成の文書費用について,準要保護世帯への公費負担を実施するほか,食物アレルギー対応食の提供など,食物アレルギーを有する子どもへの対応の充実に努めます。

 函館市通学路安全対策会議と連携し,登下校の安全確保に努めます。また,防犯教室や災害を想定した訓練など,地域社会,家庭との連携を図った取り組みを推進します。 

 特別支援教育に関するニーズの多様化に対応するため,巡回指導員や支援員,サポートチームを引き続き効果的に活用するとともに,専門機関との連携により支援に努めます。

 不登校対応につきましては,適応指導教室および相談指導学級において支援に努めるほか,児童相談所,フリースクール,NPO団体などと連携した取り組みを進めます。

 就学援助につきましては,新入学児童生徒学用品費等の入学前支給を引き続き行うほか,収入認定基準を引き上げ,対象者の拡大を図ります。

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2 地域とともにある学校づくりの推進

 二点目は,「地域とともにある学校づくりの推進」についてです。

 家庭や地域と一体となって子どもを育むとともに,教職員一人ひとりが個性・能力を十分に発揮できる学校づくりを推進することが重要です。

 このため,コミュニティ・スクールの導入を進めるとともに,中学校区内の小・中学校において,教育目標やめざす子ども像の共有を図り,義務教育9年間を見通した取り組みを推進します。

 教員が子どもと向き合う時間の確保や教員の負担軽減のため,校務支援システムの導入や部活動における外部人材の活用,学校閉庁日,部活動休養日の設定などを進めます。

  教職員の資質・能力の一層の向上を目指し,南北海道教育センターでの集合研修のほか,指導主事が学校を訪問して行う出張研修などを実施します。

 学校再編の取り組みにつきましては,今後も引き続き子どもたちにとってより望ましい教育環境の確保の観点から進めます。本年4月には青柳中学校と巴中学校を開校するとともに,高盛小学校,千代ケ岱小学校,金堀小学校の統合校につきましては,平成31年4月開校に向け,準備を進めます。

 市立函館高校につきましては,進学重視型単位制高校として,創意ある教育課程を編成し,地域探究学習「函館学」の推進など魅力ある高校づくりを進めます。

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3 函館への愛着や誇りと未来へ飛躍する力の育成

 三点目は,「函館への愛着や誇りと未来へ飛躍する力の育成」についてです。

 子ども一人ひとりが,函館の魅力を感じ,関わりを深め,愛着や誇りをもつとともに,未来に向かって新たな価値を生み出す資質・能力を育むことが重要です。

 このため,函館の歴史や文化,自然などを教材として活用し,函館のまちの良さを感じることのできる教育活動を推進します。

 また,豊かな国際感覚を育むために高校生を対象とした海外留学事業を実施するとともに,望ましい職業観・勤労観などを身に付けることをめざすキャリア教育の充実を図ります。

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4 生きがいを創り出す生涯学習の推進

 四点目は,「生きがいを創り出す生涯学習の推進」についてです。

 市民一人ひとりが生涯を通じて学び続け,その成果を生かし,充実した生活を送ることができる生涯学習の推進が重要です。

 このため,行政や民間団体,高等教育機関等で実施しているさまざまな講座などの情報を提供する学習情報誌「まなびっと広場」を発行します。

 また,高齢者が楽しみながら知識や教養を身に付け,仲間づくりを通して,生きがいのある生活を実現できる学習の場を提供します。

 さらに,社会教育活動などを行う団体の学習や活動の場所として,引き続き学校開放を実施します。

 このほか,地域に開かれた学校の推進と子どもや地域住民の読書活動の充実を図るため,学校図書館の地域開放に取り組みます。

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5 心の豊かさを育む文化芸術の振興

 五点目は,「心の豊かさを育む文化芸術の振興」についてです。

 文化芸術や文化遺産に触れる機会を充実させ,市民一人ひとりが創造性を高め,感性を豊かにすることができる文化芸術の振興が重要です。

 このため,青少年の優れた作品などの発表の機会として,「函館市青少年芸術教育奨励事業」を実施するとともに,小・中学校に芸術家を派遣する「文化芸術アウトリーチ事業」を実施します。

 また,官民の施設を開放し,地域の文化活動等を発信する「はこだてカルチャーナイト」など,市民の自主的な文化活動を支援するほか,函館市文化団体協議会や各種団体との連携を深め,「市民文化祭」を開催するなど,地域に根ざした文化芸術の振興を図ります。

 このほか,引き続き,函館市民会館の耐震等改修工事に取り組むとともに,亀田地区統合施設の新築工事に着手します。

 文化遺産の保存・活用につきましては,旧函館区公会堂の保存修理,垣ノ島遺跡の整備や五稜郭跡の堀の石垣改修に引き続き取り組むほか,函館ハリストス正教会の耐震診断および遺愛学院の保存修理事業の費用を助成します。

 また,北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録に向けて,関係自治体や地元関係団体と連携した取り組みを一層進めます。

 さらに,四稜郭のイメージアップを図るため,地元町会が実施する芝桜の植栽にかかる取り組みを支援します。

  博物館におきましては,北海道の主要な水産物である昆布に関する歴史や文化などについて紹介する企画展を開催するほか,箱館戦争開戦150年にあわせ,箱館戦争に関する資料展示を拡充します。

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6 健やかな心身を育むスポーツの振興

 六点目は,「健やかな心身を育むスポーツの振興」についてです。

 市民一人ひとりが健康づくりとスポーツを通じて,体と心を鍛えることができるスポーツの振興を図ることが重要です。

 このため,子どものスポーツ機会の充実やライフステージに応じたスポーツ活動の推進を図るとともに,函館市体育協会や各種スポーツ団体等と連携し,各種競技大会の開催や,スポーツ合宿および大会の誘致に努めるほか,野球,バスケットボールなどのプロスポーツ公式戦を開催し,市民のスポーツへの関心を高めます。

 また,関係団体と連携を深め,3回目となる「函館マラソン」のさらなる充実をめざします。

 このほか,函館フットボールパークに設置しているクレーサッカーグラウンドの天然芝化に引き続き取り組みます。

 以上,平成30年度の教育行政執行にあたっての基本方針を申し述べました。

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 教育委員会といたしましては,市民一人ひとりが生き生きと学び続けることのできる環境の整備に努めるとともに,郷土の歴史と文化に誇りをもちながら,ふるさと函館を支える人材の育成をめざし,今後とも,市民と連携・協働する教育行政の積極的な推進に努めてまいります。

 ご理解とご協力をお願いいたします。

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