市長定例記者会見(平成30年1月17日)

2018年2月1日

定例記者会見

日時 平成30年1月17日 水曜日

場所 8階大会議室


【会見事項】

 

幹事社質問

 

各社質問
 

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幹事社質問

 

(幹事社)

年頭にあたってということでありきたりですが、新春を迎え、市長自身が新年度の重点として考えている課題、政策等についてお聞かせいただきたく思います。

 

(市長)

今年初めてお会いする方もいらっしゃいますので、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

新年度、何に取り組むかということでありますが、ご承知のように、少子高齢化、人口減少ということで課題は山積しています。産業、経済からまちづくり、そして福祉あるいは教育、子育て支援、子どもの貧困など、さまざまな課題があります。その中で1つのことに取り組んで何とかなるということではなく、さまざまなものが絡み合っていることから、総花的にではありませんが、複合的に取り組んでいかなければ、1つずつの課題も解決していかないという思いを持っています。

そういう中で、昔と違って、官庁会計の単年度主義といいますか、年度ごとに物事を考え予算化し、単年度の収支だけで考えていくということが、今の全体的な課題に対応しきれない気がしております。

昔のように予算編成時期だから何か考えて新しいことをするとか、何か対応していくとか、そういうことではなく、常在戦場といいますか、常日頃からいろいろな課題についての対応をさまざま考え、企画して取り組んでいかなければ乗り切っていけない時代になっている気がします。

常日頃から中長期的な視点を持ち、1つずつ予算時期にかかわらずに対応していく、素早く対応していくことが必要かなと思っております。ですから私もその都度言うべきことがあれば、関係部長に指示をしておりまして、予算時期はそうして検討させた結果、彼らが考えて出してきたものを、私としては検証して、その中でいいものがあれば予算化していくということになると思います。

そのため、私の場合は、ご質問の新年度だから何をやるというような意識はあまりないんです。今の時代は、そうして予算時期だけ考えて予算化し、さあ、こういうことをやりますよという単純な時代ではないという気がしますから、中長期をにらみながら、時期にかかわらず対応していくという思いでおります。

そういう中で、あえて言えば、最近重要視しているのは、子どもの貧困問題、それから、地方はみんなそうですが、地元の人手不足への対応です。最近言っているのは、函館の活力というのは単純に函館の人だけでいろいろなことをやってもだめなのではないか、まちと人を国際化し、昔のように外国人がいることが当たり前のまちにする。150年前の開港のころ、外国人も含めさまざまな人が国中から函館に集まって、まちに活気が出ました。 

同じように、ここで生まれて、ここで育った人たちだけではもう函館を活性化できないのではないかと思います。人口も減っていくので、あの時代の函館のことを見習うというか、外国人、観光客だけでなく、留学生も働く人も、そういう人たちが、このまちに大勢いて、函館の人たちと一緒にいるんだということが当然のようなまちにどうやってしていこうかなと、今考えているところです。なかなか予算編成時期だけでそれをクリアするのは難しいのですが、そういうことを強く考えていました。

一方で財政状況は黄色信号だと思っておりまして、過去、私が市長になってから予算を黒字化して、そして過去最大の黒字ということで、3年間大幅な黒字で予算編成時の収支均衡も達成はしてきたんですが、平成29年度予算は5億円減債基金を取り崩しています。

これは函館市が過去何年かおきに歴史的に繰り返していた財政の悪化と立て直し、また悪化という兆候が現れているような気がしていまして、まだ財務部から聞いていませんが、新年度予算につきましてはたぶんかなり厳しい状況だろうと予想しております。

そういう財政の中で何をやっていくかということは、予算編成で状況を聞いて判断をしたいと思っているところであります。

 

 

 

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各社質問

(記者)

先ほど子どもの貧困問題ということをおっしゃいましたが、具体的に何か考えていることはありますか。

 

(市長)

検討はさせているんですが、今の段階で予算化できるかどうか、たぶん制度的なものになるので、財政との兼ね合いで、一時的な支出で済むものはあまり気にする必要はないのですが、後年次まで負担を続けていくような制度については、今の財政状況を考えると慎重に判断せざるを得ませんので、まだ予算を組めるかどうか分からない時点で期待だけが先行しても困りますので、控えさせていただきたいと思います。

 

(記者)

新年度予算編成の基本的な考え方と収支見通し、先ほどまだ財務部から聞いていないということではありましたが、それについてお願いします。

 

(市長)

基本的な方針は、少しでも今の課題を解決して、市政を前進させていく。ただ、もう総花的にできる時代ではありません。ある程度絞りながらも、単一のことでまちを立て直せるような人口の少ない町村であれば別でしょうけども、この規模で、港も空港も新幹線も、あるいは高速道路も揃って、しかもさまざまな財政需要もある中で、複合的に取り組む必要があります。

私はもともと財政部門が長いので、できれば収支バランスをとりたいというのが願いではありますが、まだ聞いていませんけれども、たぶん難しいんだろうなと思っています。人口が減って、消費税の増額も先送りされてきたということも考えると厳しいのかなと思います。全国的には法人税や所得税が増えるのだろうとは思いますが、函館においては必ずしもそうした状況に至っていないような気がしていますので慎重に予算編成していきたいと思っています。

あちこちに大盤振る舞いするようなことは難しいと思っています。

 

(記者)

先ほど人手不足という言葉がありましたが、人手不足の現状をどのように捉えているかと、もう1つは外国人がいて当たり前というのはどのような社会をイメージされているのでしょうか。

 

(市長)

現実、函館ではあらゆる分野で人手不足です。食品加工業もそうだし、観光業もホテルなどがそうだし、あるいは福祉の関係で介護もそうだし、あるいは運転手さんも足りないし、建設現場の作業員さんも足りないし、あっちもこっちも人が足りない。

機械などの製造業もそうです。仕事はあるのだけれども、人がいないからこれ以上製造できないということがあります。あるいは建設業も人手がいないから、これ以上引き受けられないというような状況です。企業活動に支障が出てきているような段階にもうなっていると思っていまして、このままではなかなか行き着かない。

それでは若い人たちが東京や札幌に行くのをやめさせて地元にとどめるといっても、職種が違ってなかなか難しい。一般的に背広を着るような事務的な仕事を望む人のほうが多い中、函館の人手不足は事務職ではなく、先ほど言ったように作業服を着たり、現場で実際に体を動かして働くような職種が足りません。

これは函館だけのことではなく、全国いたるところ、東京だってそうです。例えば建設業は、今オリンピックに向けてものすごい量の仕事をしているので、かき集めるように、賃金を高くしても引っ張っていく。そうするとこちらはなおさら足りなくなるというのが現実でありますけれども、長い目で見るとこれから非常に住みづらくなるはずの東京よりも地方に優位性があります。東京に行って、非正規で働いて生活していくくらいなら、函館にいて多少は賃金が安くても、長くゆとりを持って生活できるということを見直していただける時代になりつつあるなとは思っているのですが、ただ、現在の人手不足をどうするのかということがあります。

ある程度、高齢でも体が動く方を、市役所がコーディネートしていくなどしなければ、企業が個別にそういう人を雇うというのは難しい。65歳ぐらいまでならいいのですが、週に2日や3日なら働けるけども、毎日は無理だというような高齢者や家庭の主婦などを組み合わせて企業で働いてもらう仕組みづくりのようなことをしなければ、当面はだめかなと思っています。

本当は、外国人労働者をしっかり入れてくれるといいのですが、今の実習生制度では、3年や5年ということでなかなか難しいわけであります。私自身はもう外国人労働者を入れるしかないと思っているのですが、国において、日本全体の特定の仕事の人手不足を解決するための方策をきちっと制度化していくべきだと思っています。もう実習生制度でごまかしているような状態ではないと思います。とりわけ、建設業など技術を身につけるためには3年とかでは無理なんです。10年などもっと長いスパンにする必要があるのではないかなと思っていますが、今の制度の中でできる範囲のこととして、先ほど言ったようなことに取り組んでまいりたいと思います。

外国人がいるのが当たり前のまちというのは、そういうことでもあります。また、外国人宿泊客が昨年度は40万人を超えていて、今年度は上期だけで20万人超えと過去最大になっていますが、たぶん50万人を超えて、それほど遠くないうちに100万人ぐらいになっていくと思っています。

昨年度の札幌の外国人宿泊客数は実人数で210万人ぐらい、延べ宿泊者数では250万人ぐらいで、今だと函館に来るのが5分の1ぐらいですが、札幌と新幹線で1時間で結ばれると、半分ぐらいは函館に引っ張ってこれると思っており、たぶんそのころには札幌も倍増し、2030年ごろには500万人や600万人という人数になり、その半分の250万人とか300万人というものすごい人数が函館に来る時代になります。

そして、今も留学生はいますが、まだまだ函館には情報系や水産系など特徴的な大学がありますので、もっと受け入れやすくしたり、また、先ほど言った外国人を労働力として取り込んでいく制度ができれば、人口減少対策にもなりますが、労働力不足の対策にもなります。

先ほど言ったように、150年前の函館はそういうことで全国でも有数の都市であったわけですから、再現するためにそういうことが必要かなと思って、それを象徴的に「外国人がいることが当たり前のまちになる」、「ならなければ活性化は難しい」と申し上げています。

 

(記者)

新年のごあいさつなどの中で1次産業の所得2千万円をめざすということをおっしゃっていたということなんですけれども、具体的にどういったことをイメージされていて、新年度からの具体的な施策をどのように考えているかお聞かせください。

 

(市長)

函館では農業も漁業もそうなんですが、また、それだけでなく企業も含めて後継者がいないと言われています。企業も70%ぐらいは後継者がいないし、漁業も同じく子どもたちがなかなか跡を継がない。自分が漁師でありながらも自分の娘は漁師のところに嫁にやりたくないという話も聞くぐらい厳しい状況ですし、農業においても高齢化が進んで跡を継ぐ人がいないという状況になっています。

ただ、所得の問題で、昆布だけを扱っている漁業であれば、今の高齢の漁業者はそれでいい、暮らしていけるからいいということで、それ以上のリスクを負って発展させようとはしないのですが、北海道内でもオホーツクの漁業などは2千万円ぐらい稼いで十分後継者がいるわけです。あるいは十勝の農業もそうです。大々的にやっている2千万円ぐらいの農家には後継者が生まれてくるわけで、お金で釣るわけではないけれど、やっぱりサラリーマン以上の所得を得られる農業、漁業でなければ、もう生き残っていけません。

北海道の場合、本州に比べると専業農家の割合は高いと思いますが、高所得を得ている農業や漁業は一部地域に限られていて、函館でも定置網など漁船漁業で2千万円を稼ぐ人はいますけれども、ごく一部ですから、それをもう少し広げていきたい。

農業と漁業を魅力あるものにするということをあまり難しい言い方をしてもだめなので、分かりやすく2千万円の所得をめざすと言っています。

これは何か月も前に農林水産部に施策を検討するように指示しています。まだ、予算の中でどういうものがあるか具体的には聞いていないので分かりませんけれども、いきなり実現するものではなく、ある程度のスパンでやっていかなければならないので、その出だしの予算として少し見えるものがあればなと思っています。

 

(記者)

民泊の話ですが、民泊関係の条例が北海道のほうで進められていますけれど、札幌も機動的に自分たちで運用したいということで、大体同じような内容の条例素案が示されています。函館においてはそうした動きは考えていますか。

 

(市長)

北海道のほうから打診はありましたが、時間的な余裕もあまりなかったし、同じものを市の条例で定めても意味がないわけですから、まずは北海道の条例を見てみたい、道条例を適用させてやってみるというのが最終的な結論です。札幌は政令市なのでもともと独自に条例を作るということですが、保健所設置市は独自条例を作れるのですが、旭川も小樽も函館と同じく道条例でやってみようということになっています。それでなかなか函館の実情に合わないということがあって、数年様子を見ても是正できないとすれば、独自条例を考えるということでいいのかなと思っていました。

 

(記者)

大間原発の市民訴訟についてですが、活断層の有無など市の訴訟と重なる争点もあるかと思います。その裁判の判決が年度内にも出るかもしれないということですが、市長は市民訴訟のどんな部分に注目していらっしゃいますか。

 

(市長)

最終的には勝つか負けるかに注目しております。住民側の勝訴になるのか敗訴になるのか、結果に一番注目しております。

市の訴訟と技術的に,原発そのものの危険性などで重なるところはありますが、行政と市民との立場の違いもあります。我々が求めているのは同意権を与えろというのが一番のことで、避難計画を作らなければならないと義務づけた市町村の同意も得ないで、危険なものを建てるのはとんでもないというのが私の一番の主眼なんです。

だから立地自治体と同じように同意権を与えるべきだと、無断で勝手に危険なものを造って、法律で決めているのだからあなた方は避難計画を作りなさいというのはおかしいでしょ。誰が考えたって100%おかしいことを言ってるわけで、それがとんでもないと言っているんです。その辺、住民の立場と我々の立場はまた違うんです。

ただ、いずれにしても重なる部分で原発自体の危険性があります。私は原発の危険性というのはわざわざ裁判で論じる必要性がないと思っております。危険なのは当たり前の話なんですよ。事故が起きるのを前提としながら、それでもやるのか、やる場合にはどうするんだということを問うているわけでありまして、技術的に活断層がどうとかいうのは、その場所、場所によっても違ってきます。

私は、事故への対応や避難計画の対応、原発を建てるときの対応自体がいいかげんだと思っており、関連市町村の意見も無視しながら、お金を払っている立地自治体の言うことしか聞かないわけで、そのやり方がとんでもないと言っているだけですから、ちょっと観点は違いますが、住民訴訟で勝訴すれば、函館地裁と東京地裁で、裁判所は違い、論点も若干違いますけど、自動的にこちらも同じ、危険性についてのものはだいぶ理解が進んでいくのかなと思います。だから住民側が勝つにこしたことはないと思っております。

 

(記者)

ちょうど去年の今ごろに大間町長の選挙がありまして、金沢町長が勝ったんですが、原発に固執しないまちづくりをと訴えた野崎氏が500票差に迫っていたこともあって、延期、延期で本当に建つのかという住民の気持ちを反映しているのかなと思いますが、市長は去年の大間町長選の結果をどのように受け止めているのでしょうか。

 

(市長)

ほかのまちの首長選については、私が何か言う筋合いもないですし、それほど強い関心を持っていたわけでもありません。私たちはまちの立場、立場で左右されるわけでもないし、大間町がそうだから大間原発が進んでいくということではなく、やはり国の施策の中で進んでいる。

私たちが対峙しているのは大間町ではなく、国であり電源開発ですから区別して考えています。今さら大間町がどうこうなって、やめてほしいと言っても、やめられるようなものかというと、必ずしもそんな話ではないという気もしております。

 

(記者)

東京オリンピック、パラリンピックに向けたカナダ代表選手団の事前合宿誘致についてお伺いします。カナダ側はちょっと興味を示しているようですが、新年度何か具体的に取り組むべきことがあれば教えてください。

 

(市長)

まだ、少し興味を示してもらえている競技があるかなという段階です。だから、特定してこの競技、あの競技と言える状況ではありません。ただ、完全に、全部だめになりましたというような話でもありません。もう少し時間はかかるようですが、期待しています。

 

(記者)

今年は棒二森屋の存続、行方が正念場を迎えるのではと思いますが、改めて市長としては、棒二森屋についてはどのようなあり方であってほしいと思っていますか。

 

(市長)

私は、何回も言っているようにデパートという形態は全国的に難しくなっているということと、あの建物が老朽化していて、耐震改修にも何十億円もかかるという状況の中で、デパートのままで残してと無理を言うつもりはないし、これは都心商店街振興組合の人たちも同じだと理解しています。

一部、市民の中にはデパートとして残してほしいという、それは思いとしては分かりますが、赤字のものをそのままで運営してくれというのは、相手も企業なので、そこまでの無理は言えません。ただ、閉めたままにはしないでいただきたい。何とか函館の駅前にふさわしいものを、もし閉店する場合でもきちっと考えてほしいということで、それはイオンの岡田社長にも申し上げて、今イオンも真剣に向き合っているようですから、もうしばらく時間がかかると思いますけれども、まだ、お会いしてからの状況は漏れ伝わるぐらいで、正確に聞いていません。

 

(記者)

どのように漏れ伝わっていますか。

 

(市長)

内容ではなく、検討しているということが漏れ伝わっているだけです。例えば、イオンだけであそこを再開発できるかというと難しい話ですから、さまざまな企業にあたっているというようなことは聞いていますが、それがどのような企業なのかはちょっと分かりません。

 

 


※記者会見における質疑内容の要旨をとりまとめの上掲載しています。



   
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