市長定例記者会見(平成29年10月24日)

2017年11月1日

定例記者会見

日時 平成29年10月24日(火)

場所 8階第1会議室


【会見事項】

 

幹事社質問

 

各社質問
 

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幹事社質問

 

(幹事社)

質問項目は3つあります。まず1つ目ですが、北朝鮮が8月29日と9月15日に2度にわたってミサイルの発射実験を行いました。函館市の上空、襟裳岬の上空を通って東の海上に落下したわけなんですけれども、Jアラートが作動してサイレンが鳴り響きました。

これを受けて陸上自衛隊函館駐屯地にPAC3が配備され、先日、小野寺防衛大臣が部隊の視察に訪れました。今、この状況をどう受け止めていらっしゃいますか。

 

(市長)

8月、9月、連続して2回、津軽海峡上空と言ったほうがたぶん正確なのかなと思いますが、ミサイルが発射されてのJアラート、両方とも早朝だったわけですが、携帯電話は鳴るし、両日とも自宅にいて、私は5時ぐらいに起きるのでちょうどテレビを見ていましたが、テレビはものすごい声でアナウンスされるし、とりわけ最初の8月29日は何が起こったのかなとびっくりしたわけですが、ミサイルの発射だということでありました。

市民も初めての経験で非常に驚き、北朝鮮という国が何をするか分からないというような不安を持っていましたし、直接、北海道や日本を狙ったということではありませんけれども、やはり強く不安を感じられたのではないかと思いますし、また憤りも感じたんだろうと思います。

その警戒監視等もあって函館駐屯地にパトリオットミサイルが2基配備されたということで、私どもにも事前に防衛省からご連絡がありました。防衛大臣も視察、激励をされたと伺っております。市役所には大臣が来られるという連絡は来ておりませんで、私も報道で知りましたけれど、そういうことだったのかなと思います。

もちろん北朝鮮のこうした行動というのは、非常にとんでもない、平和を脅かすことで、核実験や弾道ミサイル発射実験と非常に危険なことをやっていると思っております。

ただ、ミサイルが飛んで私がすぐに思ったのは、やはり大間原発のことでした。自分自身では、やはり非常に危険なところにつくっているということを、あらためて感じていました。訴訟でも意見陳述で申し上げましたが、この津軽海峡は国際海峡で領海が3海里しかありません。普通は12海里あるんですが、3海里、5キロメートルちょっとしかない。しかも自由通行できる海で、どこの国の潜水艦か分からないけれども自由に潜ったまま通れる。普通領海を通る時は浮上しないといけないんですが、この津軽海峡は浮上しなくても通れる。あるいは不審船、テロ船、いろんなものが自由に通れる。こうした非常に危険なところに面して、アメリカのように兵士が守っているような状況でもない原発をつくるという、ばかな国は日本しかない。アメリカでもロシアでも中国でもフランスでもイギリスでもそんなことはしない。裁判でもなんでこんなところにつくるのかということを、また一貫して安全保障上極めて問題がある場所だということを申し上げてきましたが、やはりそういう場所だろうと思いました。

1年前に自衛隊も初めて津軽海峡を想定した訓練を行っていますし、北朝鮮もやはり津軽海峡上空が一番日本を逆なでしない国際海峡の上だと計算済みなんだろうと思います。東京上空や西のほうからグアムのほうに飛ばすなどになると、もっと大きなハレーションが起きます。そうした海峡で、しかもPAC3を2基も函館に設置しなければいけない、その隣に大間原発というフルMOXで世界一危険な原発をつくっている。このことはもう私にはブラックジョークとしか言いようがないです。本当に脳天気な話でありまして、あらためてそのことを感じました。

  

(幹事社)

ありがとうございます。関連した質問なんですが、専門家など報道によりますと、今市長もおっしゃられていましたが、今後も北朝鮮はこのコースにミサイルを発射することが予想されています。市民の方は非常に不安に感じておられます。この市民の不安に対してどのような対策をお考えでしょうか。

 

(市長)

これはなかなか難しいですよね。北朝鮮が今すぐに日本を直接攻撃するような事態ではないと思っていますが、気持ちいいものではないし、もちろんどうなるか分からないということで、やはり上空を通るだけでも非常に不安を感じるということはあると思います。 万が一という事態もないわけではありませんが、一自治体がどこまで対応できるかというと、ミサイルに対して自治体が対応できるということは、やはりありません。不可能ですよ。地震や津波などの自然災害などは事前にさまざまな手立てはできますけれども、軍事的なことについての一自治体の対応というのは、皆さんももうお分かりのように限界があるわけで、やはり政府が北朝鮮との関係について、制裁と対話なのか、外交努力をしていただく以外に方法はないと思っております。

ただ、Jアラートが鳴ったらこういう行動をしてくださいということが、最初ずいぶん分かりづらく、私自身も自宅で聞いていて、頑強な建物に逃げてくださいとか言われても、そんなことしたってどうするんだという思いもありました。少し改善されたようでありますけれども、市としても弾道ミサイル落下時の行動についてのホームページを少し改善したとか、あるいは広報紙「市政はこだて」で、もちろん身を守るといっても限界はありますが、国が示す身を守るための行動について掲載をさせていただきました。ただ、自治体としての対応には限界があると思っております。 

 

(幹事社)

次は内容が少し変わりまして観光についてなんですけれども、これからウインターシーズンに向かっていくわけですが、例年、冬は函館に来る観光客が減っていく傾向にあります。国内外の観光客をコンスタントに呼ぶために、今後どのような手段で冬の函館の魅力を発信していく予定かお聞かせください。

 

(市長)

これはもう函館観光が始まって何十年もの一貫した課題で、冬場になると観光客が落ち込むということで、これまでもさまざまな取り組みをしてきました。これは函館だけではなく、札幌も同じだし、北海道、東北、みんな同じなんです。寒くなったら日本人は寒いところに来ないですよ。スキー客など特別な人は除いて、観光のためにわざわざ寒々としたところには来ない。

北海道に行くなら沖縄など暖かいほうに行こうって、首都圏の人だってそうなりますでしょ。これを変えるというのは基本的に難しい。さっぽろ雪まつりなど、一時的には観光客が来てホテルが満室になるけれども、普段は札幌だってホテルはがらがらです。値段も半分以下に下がる。これを日本人観光客を相手にやるのは極めて厳しい。

我々だって冬に寒いところに行きたくないですよ。私なんかは函館が限界で、札幌だって行きたくない。仕事はしょうがないから行くけれども、わざわざ観光や遊びに行きませんよ。行くならやはり南、東京とかそれより南、関西や場合によっては沖縄などへ行くわけで、これはもうしょうがないです。逆に夏場は涼しいところへ行こうということです。

ただ、手をこまねいているわけにもいかないので、函館冬季観光誘客事業というのを始め、「冬に恋。函館」ということで、冬のイベントや函館七飯スノーパークだとかワカサギ釣りといったアクティビティ、それからレストランなどと協力した冬の特別な食を掲載したガイドブックをつくりました。冬場も楽しめますよと、まあクリスマスファンタジーの時期は観光客も来ていますが、課題は1月、2月、3月中旬ぐらいまでなので、さまざまな工夫をしながらやっております。

そのほかに企業に対して社員旅行等の冬場の誘致です。社員旅行は宿で温泉に入って楽しむなどが主流になるので、そういう楽しみ方ができますよと、あるいは冬のイベントや冬の遊びも楽しんでいただけたらと思っています。それから航空機の機内誌にも掲載したり、航空会社のホームページ上での動画といったものにも協力していただくなど、冬場の誘客に努めています。

ただ、先ほど言ったように日本人は、スキーをしたいとか何か特別なものがあれば別ですが、基本的にただの観光では寒いところには来ない。国内の人口も減少していますから、国内観光客は函館観光においても減少していく一方だと思います。

そういう中で期待するのは、やはりインバウンドなんですね。暑い国の人たちは、冬の地域にあこがれがあります。四季の中でも彼らが一番興味を持っているのは冬、雪なんですね。雪や花、花は桜やラベンダーだとか紅葉も含みますけれども、それから温泉、食。とりわけ雪に対するあこがれというのはすごいものがある。

毎日が30度を超えているような四季のない国の人たちは、冬のほうが来るわけです。インバウンドは夏場よりも冬場のほうが函館も北海道全体も多い。その増大を図る。まだまだ可能性はあると思います。昨年北海道で230万人です。函館が40万人です。これを北海道は500万人、函館は100万人にすることを目標にしています。この間シンガポールに行ってきましたが、来月にはタイにも行きます。タイの航空会社の新規就航を認めないという国際的な制約が解除されたようでありますから、ちょうどいいなと思っています。できればLCCでも飛んでもらえるように、今、タイぐらいまでは観光客が来ていますが、まだベトナムとかインドネシアとか我々が手がけていない地域もありますから、あの辺、ASEAN一帯から将来的には来てもらう、場合によってはインドぐらいまでから来てもらうことを考えれば、冬季観光の振興につながっていくのかなと考えております。

それからイベントづくりですね。冬のイベントづくりということも大切だと思っておりまして、昨年度はあまり入りが芳しくなかったのですが、函館アリーナで初めて開催した「はこだて美食フェスタ」は「美食」という名前が悪いから、今度は「はこだてフードフェスタ」に見直したようでありますし、もう少し値段も下げて、暖かいものも入れて品数も拡大した形で、場所は同じですが、楽しんでいただけるように改善して冬の食のイベントも進めていきますし、また、1月、2月、中国の春節に合わせて大きなイベントをいきなりはできないけれども、徐々に育てていくような試みを検討させています。

 

 

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各社質問

(記者)

10月22日に投開票がありました衆議院選挙に関して、市長の受け止めをお聞かせください。

 

(市長)

全国的に見ると与党の圧倒的な勝利だと思います。北海道は与党と野党が五分に近く、星を分けたのかなという感じで、北海道というのはもともと社会党や民主党の足腰、道議会議員、市議会議員が根を張っていて、本州の同じ名前の政党とはかなり違う強さがあったのかなと思っています。

ただ、野党が2つに大きく割れていたということが、与党圧勝の原因、公明党さんはちょっと減らしたようですから、実質は自民党の圧勝ということでしょうけれども、その功労者は安倍総理というよりは、小池都知事が最大の功労者だったのかなと思います。自民党側からすると抜群のアシストをしてくれたということになるのかなと受け止めています。

国民の審判が下されたわけですから、現状いろいろな課題が山積していますし、日本の将来に対する不安というのも国民が非常に強く抱いているのに対して、まったく政治の世界で回答が出されていないという部分もありますので、そうした点も踏まえて当選された先生方には一生懸命、国民の負託に応えて頑張っていただきたいと思います。

 

(記者)

8区では市長自身も支援にまわられました前田候補が落選する結果となりました。自民党議員がいなくなるということに関して、市政運営上の影響ですとか地域全体に対する影響みたいなことはどのように感じていますか。

 

(市長)

政権与党の議員がいるということ、あまり国の事業がない市町村にとっては、与党であれ野党であれ、それほど影響はないのかなと思います。補助金など全国一律の制度の中で行われるものについては与党議員でも野党議員でも、別に議員のお世話にならなくてもきちっと来ます。

函館の場合には、国が直接実施する事業を多く抱えています。国直轄事業と言いますが、ここで言うと函館開発建設部、北海道開発局、国土交通省ですよね。港湾もそうですし、空港も新幹線も高規格道路もそうです。みんなそうなんです。国の予算で国がやっているわけで、市は要望する立場です。その時に各省庁の大臣、副大臣、政務官は自民党か公明党、ほぼ自民党です。そういうルート、要望活動する時も、やはり与党の議員でなければなかなか向こうは会ってくれないわけでありますから、その辺でさまざま影響は出てくるのかなと思います。野党議員を頼って、それができるわけではないんです。野党の議員の顔でそこに行っても受け付けてもらえないし、逆に反感を抱かれるわけで、そうはならないんですよ。これはしょうがないんです。民主党政権の時代にまさか自民党の先生に頼むわけにいかないし、自公政権のときに民主党の先生に頼むわけにいかないです。

これは議院内閣制だからはっきりしているわけで、私の2期目に入ってからは、高規格道路や若松ふ頭もそうですが、こちらがお願いしたものについて、さまざま予算化されてきたわけですが、これはやはり官公庁の大臣や副大臣、政務官あるいは各省庁の局長だとかにいろいろお願いした結果であり、それはやはり与党議員だから顔を立ててくれるという部分もありますので、その面では影響を受けるかなと思っています。

全国一律のものについては影響はありません。だけど、函館がそういうまちだということはなかなか市民の皆さんも理解していただけないのかなと思っています。港湾も空港もない、高速道路ももう整備されているとか、新幹線も関係ないようなまちでは、あまり与野党で差が出るとは思いません。

 

(記者)

最後になるんですが、両候補とも大間原発に対して、大きな争点として扱っていました。市長としては大間原発を巡る互いの主張というのは、どのように見ていたのでしょうか。

 

(市長)

おのおの当選しようと思えば、私の選挙の時でお分かりのように、出口調査などで大間原発に反対する市民というのは8割以上です。私を支持してくれた理由が大間原発を訴訟に持ち込むまで頑張ってくれたということで支持された。だからここでは本当かどうかは別にしても、それをとにかく訴えないともう泡沫候補の扱いになりますよね。逆に青森に行くと今度は、大間原発を凍結だとか反対だとか言うのは共産党ぐらいで、他は与野党問わず推進って言っているわけです。

私自身は、政治の世界ではもう止まらないという判断で訴訟を起こしたわけです。平成23年3月11日に原発事故が起きて、民主党政権でした。1年半後、翌年の10月1日だったと思いますが、大間原発の建設を再開したわけですね。野田内閣の時です。その時にやっていいよというような発言を、大間町ではなく青森市だったと思いますが、青森県に行ってゴーサインを出したのが当時の枝野経済産業大臣ですよ。私は怒り心頭でしたね。さすがに、もう民主党政権なんて砕けてしまえと思いましたよ。

私は3回ぐらい行っているんですよ。首相官邸も経済産業省も民主党本部にも行ったんです。同情はしてくれたけども、やめるつもりはないという感じでした。それで訴訟の準備を始めていたら、政権交代で今度は自民党に代わった。自民党に代わって、少しどうなのかなと期待もしていたのですが、一度民主党政権の時代にゴーサインを出しているから、もうやめるという話にならないし、そのまま継続で今に来ているわけです。自民党政権になってからも首相官邸にも行ったし、自民党本部にも経済産業省にも行きました。もちろん事業者のところにも行っています。

政治の世界では、そのころ原発ゼロの会という国会議員の集まりがあって、その時に非常に応援してくれたのは、脱原発で有名だと思いますが、外務大臣になられた河野太郎さん、それから長谷川岳さん、この二人は市長頑張れと非常に応援してくれたんですよ。だけどもうこういう人たちだけでは止まらないんです。現状、与野党問わず。それで仕方がない、もうこれしか手がないということで訴訟を起こしたわけです。

はっきり言って、現状の政治で大間原発が止まるなんてことは思っておりません。裁判で何としても勝つと思っています。あとは小泉進次郎さんが早く総理大臣にでもなれば止まるかな、お父さんが一生懸命頑張ってるからその薫陶を受けてと思っていますけどね。小泉さんじゃないけども、原発のことを真剣に考えて、将来のことを考えるという総理大臣が生まれない限りは、与野党問わず一議員が少数勢力でいくら言っても止まらないと思っています。いずれにしても、東京地裁に裁判を起こしてもう3年以上経っていますので頑張っていきたいと思っています。

 

(記者)

先ほど与党議員がいなくなったことによる影響として港湾とか高規格道路の話をされましたが、もう少し具体的に、例えばこういう事業に影響があるというようなものがあれば教えてください。

 

(市長)

直接的にはすべて着工したんですよね。新規の事業で一番難しいのは着工することなんです。その意味では、前田議員の仲介もあって、北海道縦貫自動車道は900億円から1,000億円かかると言われる、あのトンネルの部分も着手しました。それから若松のふ頭も客船の専用ふ頭というのはまだ早いというような話で、無理だと言われてきたんですが、インバウンド対策でこちらが開発局といろいろ勉強していたら、ぽんと予算がついてくれた。新外環状道路や函館・江差自動車道も予算がきちんとついた形で完成年次も明示してもらったとか、そういうことが進んでいます。あと残っているのは、もう着手したものの継続、ただ、その予算が予定どおり確保できなければ予定年次は延びていくわけです。

やはり与党の代議士がきちっと目を光らせてくれると予定年次に合わせた予算がついてくるんだけれども、場合によっては、他の与党の代議士の力が強くて、そちらに予算を取られるとこちらの配分が少なくなって、やめるということはもうないけども、進捗状況に影響が出てくる可能性はあるということです。

 

(記者)

棒二森屋の閉店検討問題なんですけど、地元の商店街の関係者とイオンとのコンタクトの動きもあるようですが、市にとっても公的施設も入ってまして、駅前の活性化の核となる施設でもあることから大きな影響が考えられると思うんですが、市としてどのように今後関わっていくか市長のお考えをお聞かせください。

 

(市長)

もう少しはっきりしないと、関わり方をというのはなかなか難しいんですが、千葉の市川市のダイエーで物産展に出た時に、幕張にも行って岡田社長にはお会いしています。向こうからどうですかとお話がありました。函館の都心商店街の人たちが岡田社長と会ってぜひお話をさせてほしいというお願いをしていたようで、その前段でやはり私と会っておかなければまずいと、先に経済界と会うのはまずいというので、私がダイエーのフェアに出かけた時に、すぐ近くなのでどうですかという話があってお会いしました。その時に百貨店業界というのは全国的に厳しいわけで、札幌の丸井今井南館の記事が今日の新聞に出ていましたが、今は新しいのができましたけど銀座の松坂屋がなくなって、千葉かどこかでも、もうデパートをやめたとか、全国的に百貨店方式というのは難しい。儲けの多い家具やファッションあるいは電化製品などはすべて全国的な大手に奪われてしまって、デパ地下だけは人がいるけどもという状況ですから、厳しさは十分認識しております。この百貨店をそのまま何としても存続してくれというのは、私どもとしてもなかなか難しいと重々承知しています。

ただ、閉めたままで空き家にして、シャッターを下ろしたままでは困りますと強く申し上げておりまして、集客施設であれば一番いいのですが、それができなくてもホテルやマンション、その場合でもホテルやマンションの単体ではなく、デパ地下がなくなると買い物する場所もなくなりますから、できれば商業施設との多目的な形で最低限やっていただきたいというような話を強く申し上げております。

ただ、その後イオンさんとしてもさまざまそういう業界等に当たっていると思いますが、その後の状況についてはまだお聞きをしておりません。

 

(記者)

民泊についてお伺いします。市内の旅館の協同組合のほうで民泊の営業日数の制限ですとかの要望を既に出されているとのお話をお聞きしております。北海道のほうでも条例については検討しているようですけれども、観光客が非常に多くインバウンドからの需要も非常に大きいわけですけれども、函館独自で条例の制定ですとかそういうことは、市長は考えていらっしゃいますか。

 

(市長)

法律ができて、北海道において条例を検討中だという話は聞いてます。場合によっては保健所設置市には独自の条例をつくってはいかがかとの話も聞いておりますが、少し道条例の内容や他府県での動きを見ないと、道条例があれば足りるのではないかという話もありますし、市が独自に条例をつくるというのも保健所設置市だから道条例が適用できないわけでもないので、まだこれからの検討ですね。

ただ、函館は夏場は確かに満室になるんですが、通年で民泊が必要だというような状況にはない。東京や大阪などホテルが足りなくてどうしようもないというところは別にして、私自身は函館にはそんなに民泊の必要性を感じていません。不動産業界などで、空きマンションというか空き部屋を有効に使いたいという人はいるかもしれないけど、そのことによって、市民に不安を抱かれるようなことがあっては元も子もないし、ホテルや旅館業界を圧迫するようなことになっても困る。やはりそれなりの人を抱えてホテルを経営されているわけで、大きな影響が出るような形はまずいんじゃないのかなと思います。

ホームステイ型、自宅で民宿みたいな形でやられることにはありますが、ただ空き部屋の鍵を渡すような形のものにはあまり必要性を感じません。大都会で困っているところだけ地域限定でやってもいいんじゃないかな。あるいはホテルや旅館のない町村とかありますよね。そういうところならいいかもしれないけど、ウィークリーマンションみたいに1週間とか1か月とか滞在するのであればあまり問題ないと思いますが、1日、2日とか2泊くらいで人が代わるようになると、責任を持った対応ができるのかなと思います。その辺が道条例でどう定まってくるのかを見極めていきたいと思います。

 

(記者)

函館市は毎年3千人ほどと人口減少が著しいと思うんですが、具体的にどのような取り組みをしていくことが重要になっていくか市長のお考えをお聞きできればと思います。

 

(市長)

少子高齢化で人口減少が3千人。おおざっぱに言うと2千人が少子化の影響で、千人が社会減ということで若い人たちが働き口がなくて出て行く。なかなか止まりません。函館だけではなくて、東京の人口のピークが2025年で、2026年からは東京も人口が減るという時代だと言われています。2060年には日本の人口が8千万人台になる。私はもっと減ると思うのですが、5千万人で止まるのか3千万人で止まるのか今のところ底がまったく見えない。だけれども間違いなく5千万人ぐらいまでは減る。今の半分ぐらいになるのはもう覚悟しなければならないと私は思っています。

これは単純に出生率が低いということだけではなく、結婚しない人も増えています。現在でも男性の4人に1人は50歳までに1回も結婚しない。女性も7人に1人。それが急激にどんどん進行しているんですよ。これはたぶんもっと増えますよ、結婚しない人。結婚した人が例えば子どもを2人産むような時代が来ても、結婚していない人が増えているから、多少出生率を高めてももう人口増は無理なんです。

そういう中で、もちろん子育てとか子どもの貧困だとか働きやすい環境、長時間労働だとかワーキングプアだとかさまざまなものを解決して、子どもを欲しい人たちが安心して子どもを育てられる環境をお金の面でも子育て環境の面でも充実させていくことが地方自治体にできる1つの方策かなと思っています。それはできる限りのことはやろうと思います。本腰は国が入れてもらわないと、今、幼児教育とか高等教育など、教育の無償化のほうをやっていますけども、そういうものをもっともっと拡げていく必要があるなと思っています。

一方で千人ぐらい若い人が出て行く。これもなかなか難しくて、大卒者がどんどん増えても函館の地元には大卒者が勤められるような企業はあまりない。官公庁や金融機関などほんの一部で、7割から8割くらいの企業は後継者もいなくて、自分の子どもさえ帰ってこないという会社です。そうした会社に大卒が入れるかといったら、なかなか入らないですよね。親もやはり大学を出たら、先のしっかりした企業に入ってもらいたい。札幌にも行きますけど、やはり首都圏ですよね。理工系はここにはもう全く仕事がないから、公立はこだて未来大学などはほとんど首都圏に行きます。これは札幌も同じで、札幌にも理工系の仕事がないから首都圏を目指す。あるいは、若い人たちは1回は大都会に行ってみたいというのもあります。昔と違っていつでも飛行機で故郷に親の顔を見に帰れるというのもあります。

企業が大卒者を受け入れるように変わっていけるかというと、簡単にはいかないわけで、ITやAIを活用した企業の支援あるいはそのものを行う企業を誘致するという方向で今やっています。しかし、それらの企業というのは300人とか500人といった大人数を雇えるような企業ではないです。3千人の人口が減るということは、毎年3千人の大企業を1つ誘致する必要がある。毎年は来ないですよね。だから今の時代の流れからいくと、3千人を止めるということは不可能なんです。

それは全国的に覚悟したほうがいい。東京だってあと10年も経たたないで、東京オリンピックが終わって5、6年後には人口が減ると言われてる。しかも東京の場合は地方よりももっとひどい状況になる。地方からワーキングプアの人たちがいっぱい行っています。その人たちが年をとっていくと、年金もかけていない、賃金は低い、郊外に家を建てられるような人たちでもない、4畳半一間とか3畳一間に一生暮らすような人たちが高齢化をしていくという時代が来るわけです。その時は地方のほうが暮らしやすくなっている気がします。だから東京のベッドタウンあるいは周りの自治体というのは非常に心配しています。団塊の世代が亡くなって家が空くと、そのあとを若い人たちが買えない。ワーキングプアだから買えない。団塊の世代のジュニア辺りは就職の氷河期に勤めているから、給料などが良い会社にはあまり勤めていないんです。その人たちが高齢化した時は、もうひどい状況になる。一方で、東京の場合は介護施設などは全く足りない。それで地方に行けって追い出しが始まっていた時期もありました。だから若い人も大変、高齢者も大変という、東京がひどい状況になるのは、私の中でははっきりしている。東京の人たちはあまり気がついていないだけで、人口が少なくても田舎のほうが暮らしやすいという時代が来ると、私は思っています。

 

(記者)

選挙の話にちょっと戻らせていただくんですが、今回与党の前議員が小選挙区では2連敗という形になりまして、自民党のほうでは小選挙区で2連敗すると次の選挙にはもう出られないというような話も聞くんですが、そういう意味で前議員の去就というのも注目されるのですが、同じ保守にいる工藤市長は次の選挙で国政というような気持ちは現段階でいかがでしょうか。

 

(市長)

全然考えていませんね。まず、私の年齢を考えてみてください。来月で68歳ですから全然考えていません。函館ファーストであります。

 


※記者会見における質疑内容の要旨をとりまとめの上掲載しています。



   
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