市長記者会見(平成29年2月10日)

2017年3月10日

定例記者会見

日時 平成29年2月10日(金)

場所 8階大会議室


【会見事項】

 

発表事項     平成29年度函館市各会計予算(案)について

          人事案件について

 

幹事社質問

 

各社質問


                                                          【一覧へ戻る】

 


発表事項

 
(市長)

今日は平成29年度の予算案について概要がまとまりましたので、ご説明を申し上げます。

お手元に資料をお配りしておりますが、私から総括的に予算編成の考え方について、お話しさせていただきます。

まず、資料の1ページをお開きください。

平成29年度の予算編成の考え方でございますが、国においては、アメリカ大統領選挙の結果を受けまして、円安の進行に伴い、輸出関連企業を中心に業績が改善し、法人税収が増えるという見通しのもとに予算を編成いたしました。実際に増えるということではなく、増えるという見通しを持って国が予算を組んだということであります。

この影響を受けまして、地方税収についても伸びるという見通し、そしてその結果、地方交付税を減少させるという形で地方財政計画が決定されたところであります。

そういうなかで、本市の新年度予算は、歳入では地方交付税や地方消費税交付金の減に伴いまして、前年度と比較し約12億円の減となっております。消費が低迷しているということで、地方消費税についても非常に大きな減額となっております。一方、歳出においても、介護保険や後期高齢者の医療給付などの社会保障関係経費の増加に伴って、7億円ほど負担増ということになっております。

このように、実際には地方財政計画でもくろんだような形で市税は伸びない一方で、地方交付税が大幅な減となるなか、歳出の負担増もあって、近年にない非常に厳しい財政状況になったところであります。

こういうことを踏まえて、平成29年度予算編成では、これまで以上に各種施策の洗い直しや経費の節減に努めるなど、各種行財政対策を推進しながら、限られた財源のなかで創意と工夫をもって、引き続き4つの大きなテーマであります「交流人口の拡大」、「若者の雇用創出」、「少子化対策」、「高齢者の安全・安心」に向けた施策に取り組むこととしておりまして、「函館の経済を元気にします」など5項目を柱として編成した結果、一般会計予算につきましては1,371億2,000万円、前年度と比較して0.6%の増、特別会計については874億200万円、0.2%の減、企業会計については454億5,700万円、0.7%の減、全会計トータルは2,699億7,900万円で0.1%の増となったところであります。

なお、参考までに記載しておりますが、国の予算は0.8%の増、地方財政計画は1.0%の増となっております。

次に、歳入歳出でございますが、2ページをお開き願います。

歳入予算でありますが、平成29年度予算におきましては、先ほど申し上げたとおり地方交付税や地方消費税交付金が大幅な減少となっておりまして、減債基金から5億円、これを財源調整のために繰り入れを行うこととしたところであります。平成28年度まで3年連続で繰り入れしなかったのですが、今回は5億円を繰り入れたということであります。

市税については、平成28年度の決算見込みなども勘案しまして、317億1,100万円、前年度比0.5%の増となっております。

次に、地方交付税につきましては、普通交付税では前年度予算に比べて6億3,200万円の減、率にして2.0%減でありますが、311億5,600万円を計上いたしました。特別交付税については、前年度並みで17億円、臨時財政対策債は、地方財政計画における市町村分の伸率を参考に、5,500万円の増、率にして1.2%増の48億円を計上しております。

この結果、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた実質的な地方交付税等の総額は、376億5,600万円で、1.5%の減となったところであり、28年度の決定額377億600万円とほぼ同額となったところであります。

次に、3ページですが、譲与税・交付金については、地方消費税交付金の減を見込みまして、前年度対比で11.5%、大きく落ち込んでいますが、60億9,400万円であります。

市債につきましては、地方債計画などを参考に、前年度対比2.6%増の113億4,400万円でございます。市債の残高を記載しておりますが、全会計で申し上げますと、前年度の市債残高に比べ、64億600万円減少するという形であります。

次に、4ページをお開き願います。基金繰入金ですが、減債基金につきましては、先ほど申し上げましたとおり5億円を繰り入れるものであります。なお、平成29年度の当初見込額では、財政調整基金と減債基金を合わせて約60億円の残高となっております。

それから、公共施設整備等基金については、大規模改修などで7億2,400万円を繰り入れ、地域振興基金では、新規の人材育成等の施策等へ2億100万円を繰り入れることとしております。

また、果実運用型基金につきましては、一般会計等の事業実施に必要な財源として7,600万円を取り崩す予定ではありますが、国際交流、在宅福祉ふれあい、西部地区歴史的町並み、スポーツ振興の4基金につきまして、各々以前は特別会計を組んでいたのですが、利息がほとんどない状態で特別会計を維持する意味がないということで、会計自体は廃止しておりましたが、このたびは基金についても全て廃止をして、今後は一般財源で執行していくということで、17億8,200万円を廃止して財政調整基金に積み替えることとしております。

大間原発訴訟基金については、訴訟関連経費に充てるものであります。

次に、5ページは歳出の概要です。

人件費、事業費などの計上の考え方、あるいは一般会計の経費別の内訳は記載のとおりであります。主なものとしては人件費ですが、職員削減の減がある一方で、定年退職者が増加することから、前年度比0.6%の増となっております。

扶助費等では、生活保護、あるいは医療助成、こういったものが減少しますが、障がい者福祉、あるいは保育所等の施設型給付費などが大きく増加していることなどから、前年度比0.7%の増となります。

公債費では利子の縮減によりまして、前年度比1.1%の減、貸付金につきましては、中小企業金融対策の貸付金が増加しておりますので、前年度比で4.2%の増であります。

事業費につきましては、特定建築物耐震化支援事業費、あるいは巴中学校校舎等新築事業費が増加する一方で、中心市街地活性化関連事業費、あるいは優良建築物等整備事業費、市街地再開発事業費などが減少しますので、前年度比では5.9%の減少となっております。

なお、一般会計・特別会計・企業会計の全会計合計では171億1,500万円の事業費となりまして、前年度比4.3%の減となっております。

次に、6ページでございます。特別会計・企業会計ですが、港湾事業では若松地区などの整備に伴う国直轄港湾整備事業費負担金や、弁天地区および末広地区の環境整備事業費などを計上しております。

国民健康保険事業につきましては、国民健康保険の保険料を平成27年度に5%引き下げて、そのままの保険料できておりますが、平成29年度についても、引き続き据え置きするということでございます。

自転車競走事業では、記念競輪の開催経費などを計上したほか、収益金を基金に積み立てるものであります。

また、水道事業、公共下水道事業、交通事業、病院事業につきましては、記載のとおりであります。交通事業では、超低床電車の購入費なども計上したところであります。

次に、7ページをお開き願います。

7ページから8ページまでは、4つのテーマの主な施策ということでありまして、「交流人口の拡大」、「若者の雇用創出」、「少子化対策」、「高齢者の安全・安心」の4つのテーマごとに、新規施策と制度拡充分に限って、その施策を記載しております。

次に、9ページでございますが、「ポスト新幹線時代」の重点的な取り組みといたしまして、「ガーデンシティ函館」、「食の産業化」、「フェスティバルタウン」、「陸海空の交通要衝」について、それぞれ内容を記載しているところであります。

以上、ご説明を申し上げました。以降の資料については、事前に財務部長からお話をさせていただいておりますので、省略をさせていただきます。

なお、予算を離れまして、人事案件について1件お話をさせていただきます。教育委員会の教育長についてであります。教育委員会においては、本年4月1日から新教育委員会制度に移行するということで、今、取り組みを進めておりますが、本年2月1日付けで、現教育長であります山本真也氏から教育委員会に辞職届が提出され、2月3日の教育委員会臨時会で辞職の同意について議決をされております。私も同日付で辞職の同意を市長としてしておりまして、山本氏につきましては、本年3月31日付けで退任することとなりました。

その後任として、現北海道教育庁渡島教育局長であります辻俊行氏を適任と認め、私としては任命したいということで、次の議会に人事案件を提出する予定となっております。辻氏につきましては、昭和35年5月9日生まれで、56歳であります。函館市の出身であり、昭和59年の3月に北海道教育大学函館分校、現在の函館校を卒業され、八雲町や函館市、函館市では本通中学校の教諭なども若いころお務めですが、早い時期に北海道教育委員会で指導主事を務められ、その後、特別支援教育課の主幹、義務教育課の主幹、胆振教育局次長、学校教育局の義務教育課長を経て、現在、渡島教育局長であります。 以上でございます。
 
 

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幹事社質問

 

(幹事社)

先ほど予算案の中にもあったのですが、新幹線開業2年目に入って、ポスト新幹線時代にあたって、もう一度重点を置いた部分についてお伺いします。

 

(市長)

ポスト新幹線は、9ページですね。9ページがポスト新幹線の主な取り組みになります。以前から申し上げていますが、新幹線だけではなくて、客船等や航空路も含めて交流人口の拡大をさせていくということで、そのためには、デザイン性の高い町並みをつくっていくという「ガーデンシティ函館」。

そして18日、19日に函館アリーナでキックオフイベントを開催します「食の産業化」。

それから、イベントを体系化して情報を発信していく、一年中を通じて行っていく「フェスティバルタウン」。これについて一番の課題は1月、2月、今時期のイベント、予算付けはしておりませんが、参考にすべきものは少し浮かんできているかなと感じております。

さらに、先ほど申し上げましたような「陸・海・空の交通の有機的な活用」ということでありまして、事業費ベースで若干記載しておりますが、こういった4点については、取り組んでいきたいなと思っているところでございます。

もちろん、広域連携といいますか、登別市、札幌市、あるいは宇都宮市、さいたま市、こういったところとの連携、とりわけ中心になるのは青函の連携でありますけれども、そういうことにも引き続き取り組んでいければなと思っております。

ただ、昨年に比べると新幹線の開業に向けたイベント経費は、ほとんど減額をして他のものに変えていっているということは言えるかなと思います。

 

(幹事社)

もう一点。昨年スルメイカをはじめとして水産関係で大きな影響があったと思うのですが、水産関係で特に予算に反映された部分についてお伺いできますでしょうか。

 

(市長)

スルメイカは本当に異常というくらいの不漁でして、漁業者は値段が高くなったこともあって、そんなに大きな金額的な痛手というのはないのかもしれませんが、むしろ漁業者よりも水産加工業者ですね。原料が高い、しかも量が少ない。水産加工のまち、函館はイカが中心であり、厳しかった一年でありますし、またホテルでイカ刺しが出せないとか、朝市もイカの釣りではなくてエビを釣るというように代えるとか、あるいは海鮮丼も、イカだけではなく魚介類全体の値段が上がって、なかなか儲けが出なくなったとか、いろいろ影響がありました。

イカ自体は回遊範囲が非常に広く、海洋環境の変化という方もいらっしゃいます。北極海の冷たい水が産卵場所の南シナ海の底のほうに流れ込んできて水温が低いとか、あるいは魚種の交替期にあるのではないかという方もいて、原因が分からないので、今のところ抜本的な対策というのは市としても、たぶん国としてもなかなか難しいのかなと思います。

そういうなかで、基幹産業の一つであります水産加工業者については、経営的にも厳しい状況にありますから、今年度も貸付金ということで、通常利率から0.5%下げた優遇利率を新設しておりまして、今、12件で2億2,300万円ほど利用をいただいておりますが、新年度においても引き続き同様の枠を設けておりますので、今のところはそういうものを活用していただくということにしかなりません。抜本的な対策というのがなかなか難しくて、祈るような気持ちでもあるのですが、あとは加工用のものについては、輸入枠について、もしまた昨年と同じような状況であれば、国のほうにもお願いしていかなければならないなということと、やはり国の水産研究・教育機構などでも、少し原因についての調査をしていただければなと思っております。

 

 

 

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各社質問

 

(記者)

工藤市長は2期目の公約で財政再建を重点項目に掲げて、3年連続で収支均衡予算を実現されてきたと思うのですが、今回の基金取り崩しというのは、長期的に見て、今回はやむを得ないという判断だったのか、どんな意味を持つものか教えていただければと思います。

 

(市長)

 先ほども申し上げましたけれども、財政状況は私が就任して以来、最も厳しいと感じております。それは、市だけではなくて、国や他の自治体も同じように感じているだろうと思います。とりわけ昨年の中盤あたりから、税収の厳しさを感じております。これは、税収自体が日本全体で陰りが出てきています。ご案内のとおり、国も今回の補正予算では7年ぶりに赤字国債を増発して、補正予算を組みました。従来は当初予算よりも上回っていたので、上振れした税収を充てて赤字国債を増発しなくても良かったのですが、7年振りに増発したという状況であります。それから、先日、東京都も予算発表をしておりましたが、都税が6年振りにマイナスになり、都の予算自体も5年振りでマイナスとなったということであります。

先ほど申し上げました国の地方財政計画も、ちょっと無理して税収を見込んでいる感があります。トランプさんの最初のころに伸びると期待したのか分かりませんけれども、税収が伸びるというふうにすると、税収の足りない分を補完する地方交付税は当然減るわけです。ところが、実態として税収は伸びていない。だから自治体はみんな予算を組んでみると、全部マイナスになります。東京都は、地方交付税不交付団体ですから良いのですが、函館市は法人税の割合が低いので、今回はたまたま伸びた形にはなっていますけれども、税もマイナス、地方交付税もマイナス。たぶんどこの自治体も同じ状況になる。とりわけ、マイナスの大きな影響が出ているのは法人関係税と、そしてもう一つは消費税です。消費が全然駄目。それから、設備投資しないので、法人もまったく駄目。業績も上がっていないということで、法人関係税と消費税がマイナス。函館市は金融機関のほうはちょっと落ちていますが、もともと法人関係税が少ないので、影響としては少額ですけれども、都道府県や市でも大きなところで法人関係税の多いところは、影響を受けていると思います。一方で、本来は税がマイナスなので、地方交付税が伸びるはずなのですが、地方財政計画上では税を伸ばしてしまったので、地方交付税がマイナスになります。そういう意味では非常に厳しい予算だということになります。

こうした状況を考えると、無理して積極的な予算を組むという状況にはありません。函館市だけではないと思います。少し予算的に我慢をしながら、財政の健全性を維持するということに重点を置かなければならないということでございます。そうしたなかでは、多額の予算は要しない、お金はそんなにかからないけれども有効なものを探して、実施をしていくというスタンスにならざるを得ないということで、今回の予算でも、まちづくりで継続すべきものは全て着実に進めることとしましたが、お金がそんなにかからなくてもできるということで、教育関係をはじめ、人づくりのほうに少し力を入れたというところであります。

本市の予算は、0.6%伸びた形にはなっているのですが、これは先ほど、果実運用型の基金で廃止するものが18億円余りあるということを申し上げました。これは、収入で言いますと、一般会計に18億円が基金から入ってくるという予算になります。一方で、財政調整基金に18億円を支出するという予算で、収入支出ともに18億円。通り抜けのものが含まれて、前年度比8億5,000万円の増で、0.6%増の予算となっておりますが、実質で言うと、前年度対比では9億3,200万円の減で、0.7%減の予算になります。それだけに、非常に厳しい予算を組んだということで、5億円程度で済めばやむを得ないのかなと思っております。いずれにしても、年度途中で状況を見ながら、できれば決算では、繰り入れを行わなかったという形が過去にも努力してありますので、そういう形に持っていければなと思っております。

 

(記者)

市長からご説明いただきましたが、そうすると国の地財計画の立て方に問題があるとお考えでしょうか。

 

(市長)

いいえ、問題があるというより、組んだのは昨年なんですよ。夏場辺りから作業をして、伸びるという見通しで組んだのでしょうね。ところが、実態はその後期待どおりには伸びていない状況だということです。

 

(記者)

最近、市長は人づくりということで、TOM向上推進費を加えていらっしゃるかと思います。もう一度この狙いを市長から教えていただけますでしょうか。

 

(市長)

私は市長に就任して、まちづくりに力を入れるということで、財政再建と経済再生をまず一番最初に打ち出して、財政再建は一定程度めどが付き、今回5億円ほど繰り入れますけれども、崩れたとは思っておりません。経済の再生のほうは、まだまだやることはたくさんあるなと思っているのですが、まちづくりだけではなく、人づくりも平行して進めていかないと、外に打って出て、函館にお金を運ぶと言ったら変ですが、いろんなものを持ってくるような気概のある人材を育てていかなければ、優秀な人材がただ流出していってしまって、このまちのためには何もやっていただけない状況が今後も続くとすれば、いくらまちを立派にして交流人口が拡大しても、一方では人手不足があるわけです。これ以上、交流人口を拡大しても、ホテルでは人が足りない、それだけではなくて、水産加工業も足りない、建設業も足りない、製造業も足りない、福祉もそうですが、みんな人手が不足し、有効求人倍率も高くて、本当は景気が良いはずなんです。しかし、一方で千人あまりが流出、転出超過というすごいちぐはぐな状況になっているわけです。

仕事はいくらでもあるのだけれども、若い人たちの気に入らないということになるのでしょうか。若者向けの仕事を開発したり、あるいは、正規雇用を増やしてくれとか、給料をもっと上げてほしいとか、そういうことも一方でやっていきますが、若者にこのまちに愛着を持ってもらって、一回首都圏や札幌に出て行っても、函館に戻って、少しあのまちの立て直しに取り組むかと考えてもらえる人材を育てていければなと思います。

今はそういう育て方もしていないし、意気込みもないのかなと思います。まちづくりだけでは駄目で、やはり人づくりも平行してやっていこうと、この半年くらいはずっと思っていました。人づくりはお金をかければ良いというものではないので、完全な形での予算化というのはこれからですが、様々、新年度予算を契機に、1年限りではなく、どんどん取り組んでいきたいなと思っています。

先ほど、教育長の人事についても申し上げましたが、新教育長の就任について議会の同意をいただいたら、教育のほうでも新たな展開が出てくるのかなと思っていますので、協力してやっていければと思っております。

 

(記者)

今、教育長のお話も出ましたが、教育長についても伺います。教育長ご本人から辞表が出ていたということですけれども、新年度で変わるとはいえ、任期が10月まであるなかで、市長がご了解された理由についてと、今度の新しい教育長へ期待することについて教えてください。

 

(市長)

山本現教育長の任期は10月ということで、半年余りあったのですが、既に6年間、教育長として、教育行政に携わっていただきました。年度の途中での新教育委員会制度への移行というのはなかなか難しいということで、教育委員会としても切りの良い、年度の区切りのところで新教育委員会制度に移行をするということになったのだろうと思います。 そうなると、現教育長については一旦退任をしなければなりません。その後、再任するかどうかというのは、今まで私は教育委員を任命できるのですが、教育長や教育委員長というのは教育委員の互選で選ぶという制度になっていました。新教育委員会制度では、今度は教育長を議会の同意を得て市長が任命する。直接教育長を選ぶという権限が市長に与えられたわけであります。そういうわけで、教育長の任期というのは、今度は4年から3年になりますけれども、6年やっていただいたということもあって、私としては自身の初の教育長の任命でありますが、新しい方をと思って、山本現教育長からは教育委員会のほうにも辞職願、そして私のほうにも同時に教育委員としての退任の申し出がありましたので、私としては受けたということでございます。

新教育長の候補者であります辻さんについては、学校現場も若いころに経験して、学校の実態も分かっている。そしてまた、道教委で実際に義務教育課長として教育行政も総括的にやられており、あるいは、特別支援教育の関係も主幹でやられていて、非常に教育行政に精通されている。現場も行政も知っているということで、私も彼が赴任してきてから、教育のことについては様々なお話を聞いていて、函館市出身で、それから北海道教育大学函館校の出身でもありますし、函館のことをよくご存じでありますので、頑張っていただけるかなと、私としては大いに期待をしています。函館の教育の改革に取り組んでいただけるものと期待をしているところであります。

 

(記者)

教育長のお話が出ましたので、山本教育長にお伺いをしたいのですが、辞職届を出された理由の一つとして、昨年来、学校におけるアスベストの問題がありましたけれども、その責任を取られるというようなことも、ご自身のお考えの中にはあったのでしょうか。

 

(教育長)

それはありません。1年ほど前に議場においても議員からのご質問にお答えする形で申し上げているところがあるのですが、新しい教育委員会制度にいつ変わるかというときに、私が任期を残しているうちは、ある意味では新しい教育委員会制度に変わりきれないというところがありましたので、任期そのものは今年の10月まで残っているわけですけれども、任命権が直接市長に渡るタイミングでありますから、任命権の行使のしやすさということも含めて、年度途中の人選ではなく、年度の区切りということは考えている旨のお話をさせていただいていたところであり、今回そのようにさせていただいたというところでございます。

 

(記者)

 3年後に、2020オリンピック・パラリンピックがありますが、函館出身のパラリンピック選手たちが活躍されているなかで、今回の予算案に、これに関連して方向性を示すような内容であったり、今後の合宿誘致や日本選手団のサポートにつながるようなものは含まれていますか。例えば、オリンピックでインバウンドの増加が見込まれるなかで、函館に海外の方に来ていただくための取り組みなど、オリンピック関連と捉えられる項目はありますか。

 

(市長)

 予算化するような状況にはまだありませんね。合宿誘致のための活動はしていますけれども、予算に現れる形にはなっておりません。通常の誘致活動やスポーツ団体との打ち合わせのために東京に行く旅費などは通常の経費で賄いますので、まだ目に見える予算を組んでというものはありません。

 

(記者)

市長は今年の4月で2期目の折り返しになるかと思うのですが、2期目のテーマとして、「交流人口の拡大」、「若者の雇用創出」、「少子化対策」、「高齢者の安全、安心」ということで、主に4点を掲げられていらっしゃると思うのですが、今回の予算も振り返って、概ね政策に着手できているとお考えでいらっしゃるのか、まだやり残していらっしゃるところがあるのか、平成30年度予算に持ち越しているようなところがあるのか、その辺を教えてください。

 

(市長)

やり残しているというものはないのですが、私の場合は2年経つと、あの時点から、またいろんなものが増えて浮かんできますので、それが全て今年度の予算に現れているかというと、なかなかまだそこには至っていないものもあります。先ほど言いましたように、例えば2月ごろのイベントの話もそうですが、予算化するような状況には至っておらず、調査するという段階です。それから、その他のハードにしても、やはり順序でやっていかなければいけない。何でもかんでも、一気にやろうかというほどの財政的なことにはならないわけで、年次ごとに順序を見ながらやっていく必要などがありますが、総体としては順調に進んでいるのかなと思います。

ただ、先ほど申し上げましたように、まちづくりだけではなくて、人づくりに力を入れていくということから言えば、まだ予算化はされないけれども、検討しているものというのはいろいろありますので、それについては、あと2年ありますので、今後実現させていきたいと思います。今年度の予算ではなかなか難しいものについては、一部補正予算で実現できるものもあるかもしれませんけれども、引き続き事業化を検討していきたいと思っております。

 

(記者)

新規事業で、給付型の奨学金に取り組みますが、このタイミングで取り組む狙いについて教えてください。

 

(市長)

給付型の奨学金については、函館東高校を卒業された戸田中央医科グループの中村会長から函館市に1億円の寄附をいただきました。去年、戸田市の名誉市民第1号になられたことも記念して、函館市と戸田市、それから出身のせたな町、たしか3市町にいただきました。中村会長ご自身が志を抱いて、東京で小さな開業医から始めて、今の大グループをつくられた方で、同じような若者を支援したいということでございましたので、我々としては、給付型の奨学金制度でどうですかとお話し合いを進めてきて、このたび実現したということです。支度金で10万円、それから、月々3万円、4年制大学の場合は4年間、医学部など6年制の場合には6年間支給します。成績等、詳細については、これから議会に向けて制度設計していくだろうと思います。

利息で行うわけではなく、取り崩しながらやっていくので、7、8年くらいで1億円がなくなります。我々としては、できればその後も他の方々から寄附をいただき、そこに積んでいけば、ずっと給付型の奨学金を続けられますので、寄附を集める努力といったものもしていきたいなと思います。

 

(記者)

税金を投入して給付型の奨学金を支給するということはないんですか。

 

(市長)

違います。

 

(記者)

今後もないですか。

 

(市長)

はい。今後というか、現時点ではないです。

 

(記者)

2点お伺いします。

今回厳しい財政状況の中で、洗い直しですとか、経費の削減に努められたということでしたけれども、具体的に、例えばこういうところを削ってきましたというものがあればいくつか教えていただきたいなと思ったのと、もう一つは、イカの不漁についてですが、抜本的な対策が自然相手で難しいということをおっしゃっていましたが、そうすると函館市でイカに代わる食材を探すなどのお考えもあったりするのでしょうか。

 

(市長)

削ったものについては、経常経費が主になるので、事業費については見送ったというものはあるかもしれません。それは削ったという話ではありませんので、財務部長からお話させます。

イカについては、例えばブリが捕れているからといって、イカからブリに簡単に転換できるかというと、機械や加工の技術というのは簡単に継承できるものではないし、明太子や塩辛もそうですが、やはり長年の蓄積があってやっていることですから、代わりましたから次のものへということは簡単にはなりません。しかも、今後ずっとブリばかりで、イカが何十年も来ないということであれば、そうした転換も始まりますけれども、昨年、一昨年だけの状況では、なかなかそういうことにはならないのかなと思います。

非常に厳しく、今のままだと本当に困ってしまいますけれども、世界的にも減少してきているという話もあるので、まずは原因が分からないとなかなか難しい。イカについては厳しいですよ。ただ、他のもの、ブリとか、昨年はマグロも定置では揚がったのですが、全般的に、ホッケやごっこなどいろんなものが減少してきているので、その辺が水産のまちとしては心配であります。

今回の予算では、ホッケの研究を北大水産学部に委託したりという経費もありますが、海水温が上がって、昆布に影響が出るというようなことにならなければいいなと思っています。

この間、フランスの老舗ワイナリーの社長がいらっしゃいましたが、これも地球温暖化でブルゴーニュのブドウが以前と同じ物が生産できないことによって、以前のようなワインが生産できなくなりつつあるという心配があって、世界中を探して、函館がブルゴーニュの気候や地質に似ているので、ここだとなったということですので、全体的にそういう産業への影響というのは、様々なところに温暖化の影響なのか、自然の変化というものが出てくる可能性があるなと、一方では危惧しています。

 農業関係は、米などで、逆に温暖化の影響が北海道にプラスに働くのかなと思いますけれども、魚についてはちょっと心配ですね。暖かいところの魚と寒いところの魚というのは、やっぱり違うし、美味しさから言うと、やっぱり寒いところの魚のほうが脂も乗ってて美味しいというところがあるので、ちょっと厳しいなと思っていました。

 

(財務部長)

続きまして、経費の節減についてでございますけれども、来年度予算に向けましても、各部のほうにいわゆる予算配当、経常的な経費はこの枠の中でやっていただきたいというシーリング経費を配分しているところでございまして、それに基づいて各部が、例えば事業を廃止したりして、シーリングを実施しているところでございまして、一般会計と特別会計を合わせまして、効果額といたしましては、5億500万円を前年度から削減しております。ただ、廃止したりした事業については、近年かなり見直してきておりまして、平成29年度予算におきましては、それほど多くなかったんですけれども、経費的には5億円を超える額を生じています。



※記者会見における質疑内容の要旨をとりまとめの上掲載しています。



配付資料(平成29年度函館市各会計予算(案)資料) (1MB)

 

   
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