平成26年度 経済建設常任委員会行政調査

2014年8月18日

【経済建設常任委員会行政調査】

  平成26年6月2日月曜日から6月4日水曜日

6月2日 高松市調査の写真 6月3日 米子市調査の写真 6月4日 境港市調査の写真
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○6月2日 高松市(高松丸亀町商店街)調査

 

<所見>

 

  いわゆる「街づくり」と言っても、要は「人」と「人づくり」であると実感した。この丸亀町商店街が高松市の顔として中心市街地の活性化に大きく貢献できた のは、その仕掛人である、高松丸亀町商店街振興組合理事長である古川康造氏の功績が大きいと思われる。商店街を視察する前のレクチャーでは、古川氏はよど みなく自信を持ってこれまでの取り組みを語ってくれた。

 平成25年は約13,000人の方が視察に訪れ、そのうち地方議会関係者は4,800人も押しかけたという。話を伺いながら現地を目の当たりして、なるほどと思った次第である。丸亀町の取り組みについては、本市の中心市街地活性化に資するものである。

  古川氏は、少子高齢化を迎える現在、様々な社会資本が整備されている中心市街地の活性化しかないと力説し、そのためには「土地問題の解決」が第一義である、と。今まではどこの自治体でも、商店街の活性化に公費を投入してきたが、結果として無駄であったと言わざるを得ない、と。まず、丸亀町商店街では土地 の所有権の解決に公の力を頼らず、自分たちで知恵を絞り、時間と手間をかけて解決してきた、と。

 古川氏は「向こう100年を見据えて」という小論の“再開発成功の大前提はコミュニティーの現存”の章では大要次のように述べている。

  まず私たちが着手したのは「全国の再開発の失敗事例の調査研究」で、そこには次のような法則がある「駅前の一等地の衰退 ⇒ 行政の再開発 ⇒ 地上・新 しいビルと核のテナントの招致(ディベロッパー) ⇒ ディベロッパーの搾取・撤退 ⇒ テナントの撤収 ⇒ 駅前の空きビルの発生 ⇒ 行政による公的 な施設の設置と新たな土下座外交」このような悪循環に陥るのであれば「だからこそ、地元主導でしか街づくりは成功しないと私たちは考え、そこにこだわってきた」と。

 議会として今回の視察はかなり得るものがあったが、まずは函館市の商店街の方々が実際の現地に足を運んで意見を交換し合ったほうがよいのではないかと思った。古川氏の「(役所の)前例主義にとらわれない民間主導が大切である」「 (いわゆる)イベントで街おこしはできない」とのメッセージは示唆に富んでいる。 まさに眼から鱗の指摘である。

 また、現地を視察して、病院と介護施設と居住する建物がリンクし、安心の老後を街中に担保している計画の実行には大変驚いた。高松丸亀町商店街の底力を見た思いがした。ぜひ、我が函館市にも取り入れたいと思った取り組みである。

 これから、中心市街の活性化の取り組みは佳境に入っていくが、目先のことに振り回されず、 50年先100年先の函館の街づくりを見据えて、議会としてのチェック機能を誠実に果たしていきたいと決意している。   

 


○6月3日 米子市調査

 

<所見>

 

  米子市中心市街地活性化基本計画は平成20年度からスタートしており、特徴的なことは「まちづくり会社」が6つあることと、目玉となるような集客力を持った施設に頼っていないことである。まちづくり会社はそれぞれのエリアの再開発等を目的に設置されおり、6社と多い理由は補助金の有効活用が目的のようであ る。

 郊外の大型ショッピングモール等の進出により中心商店街が衰退していったが、一部振興組合や商店会の世代交代で40代の代表にかわってからの、若手経営者が空き店舗等へ出展する動きがきっかけとなったようである。

 活性化事業の中心的役割を担う「中心市街地活性化協議会」の事務局長は、商店街関係者ではなく商工会議所プロパー職員である。事業の方針は全員での決定が困難との判断から、協議会員数名で決定し、関係者に説明する手法を取った。

  老朽化が進んでいるアーケード撤去については賛否があったようだが、国の補助金を活用できたことが撤去の大きな要因となった。アーケード撤去時の外壁改修に対しても補助金を利用した。撤去後、通行人は減ったが、購入目的のお客様は大きな変化がなかった。また、売り上げもほぼ横ばいのようである。

 各種事業の推進に当たって、銀行や蔵などの古い建築物を上手に再利用している。100年以上の建築物の保存再利用は一定の理解はできるが、50年程度の建築物も再利用していることから、建築物を大切にする市民性を感じた。

 市道の一部を緑地帯として可動式ベンチや樹木を設置するなど、商店街の活性化より、住みやすいまちづくりの印象が強い事業も多い。

 丸亀町商店街と米子市に共通して強く感じたことは、民間主導で厚い情熱と強力なリーダーシップを持った人材が成功のポイントである。また、そのリーダーを中心として、商店街・市・商工会議所が一体となった取り組みも重要である。

  中心的役割を担うリーダーが商工会議所職員であることから、会員への公平公正を強く意識することに難しさも感じた。できれば、地域商店街からリーダーを輩出し、行政や商工会議所がサポートすることが望ましい姿であると思う。ただし、民間から強力なリーダーを待つのではなく、行政として商店街に意識啓発など仕掛けることも重要である。

 このことから、当市ではTMOや商店街の役割が極めて重要であり、市の役割は補助金の有効活用や多くの規制をいかにクリアしていくかなどのサポートが望ましい。 「事業のこれまでの評価は直接的には成功とは言えないが、民間の取り組みが増加したことが成果であっ た」との言葉が印象的であり、当市においても、行政の町並み整備や施設整備に対して民間投資などを誘導する施策の重要性があると感じた。

 
 
 
 
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