平成21年度 民生常任委員会行政調査

2014年3月27日

【民生常任委員会行政調査】

  平成21年11月12日木曜日から11月14日土曜日

11月12日 高松市調査の写真 11月13日 北九州市調査の写真

○11月12日 高松市調査

 

<所見>

 

高松市の人口は426,899人と当市284,546人と比べると多く、高齢化率は21.8%と当市25.8%に比べると低くなっている。函館市では地域包括支援センター6ヶ所すべて委託で運営されているが、高松市は地域包括支援センター1ヶ所、7つのサブセンターと3つのサテライトで直営運営されており、 その他28ヶ所の老人介護支援センターを委託し、連携を取りながら地域における適切なサービス等の支援が行なわれている。

また、地域ネットワークも保健所の中に置き保健師が中心となりネットワークの構築に取り組まれている。

委員からの質疑で、地域包括支援センターが直営で運営されているが、今後もこの形態を続けていくのかという問いに対し、担当者は虐待数や家族間の複雑な相談なども増加している状況にあるため、行政が関与することにより市民からの安心感がある。

今後も直営で続けていきたいとのことであった。

相談件数は全体で4,687件、そのうち虐待の相談件数は平成20年度463件、今年度473件と増加しているとのことであった。

高齢者の見守りについては、民生委員などと連携をとり、いつ、誰が、どんな方法でいつまで見守るのかを検討されており、委員からの質疑で、見守りを拒否したりする方の対応はどのように行われているのかという問いに、見守りを希望しない人はやはり沢山いるがそれはやむを得ないことであり、民生委員が名簿を持って、常に地域の情報を把握しているとのことであった。見守りを拒否した高齢者に対しても配慮されていることに行政の姿勢が見えた。

さらに委員から認定後の非該当者に対してのサービスについての質疑があり、個人の協力会委員を募り行っている。誰でも利用できるシステムになっていて、特に食事サービスがよく使われているということであった。

そのほか、災害登録について、要介護認定について、在宅福祉サービス(高齢者福祉タクシー助成事業、福祉電話貸与事業、介護見舞金支給事業)などの質疑があった。

今回の調査を通して、介護保険制度という国の制度の中でも、地域に沿った方法で努力や工夫をしながら頑張っている行政の姿勢が見えた。

地域協議会のあり方、高齢者の見守り、在宅支援サービスのあり方、災害時の支援体制など他自治体の創意工夫を函館市の実態に即した高齢者介護の施策に具体的に取り入れていく必要があり、高齢者も家族も共に安心して生活できる函館市のまちづくりの一考となった。

 


○11月13日 北九州市調査

 

<所見>

 

北九州市の高齢化率は23.8%(平成20年3月31日現在)であり、平成22年度では、25.3%と推移され、政令指定都市の中でも最も高齢化率は高く、今後もますます高齢化の進展が予測され中で、自治体としてどのように高齢化に対応していくのかは、まちづくりを考える上でも大きな課題である。

一方、高齢化が進展する中で、自立した生活をしている高齢者も多く、北九州市では大都市でありながら高い町会加入率、今も残る地域の連帯感などを生かしながら地域住民や民間団体、企業、行政が一体となって「北九州方式」と呼ばれる「地域福祉のネットワークづくり」を進めている。

 

・いのちをつなぐネットワークについて

北九州市で発生した高齢者の孤独死が市民の身近で生じている問題として表面化し、この問題の解決を図るため“いのちをつなぐ”をキーワードに、地域における ネットワークや見守りの仕組みを結びつけ、これまで取り組んできた、民生委員・児童委員による見守りや、福祉協力員による「ふれあいネットワーク」、自治会・町内会によるふれあいや支え合いの活動、老人クラブによる「友愛訪問」、「スクールヘルパー」、「生活安全パトロール」などさまざまなネットワークを より緻密にし、セーフティネットの網の目を細かくし、支援が必要な高齢者を一人でも多く救えるよう「地域での見守り・支援体制」をさらに強化・充実する取り組みをしている。

このネットワーク事業は引きこもりや一人暮らし、その他孤独感や不安感を抱えている高齢者などが、地域の方々と語らい、 地域の一員として、その人らしく生活していけるための環境整備を行い、この取り組みを通して行政が地域の中にとけ込み、住民と行政が協働で地域福祉の面から地域づくりを行い、あわせて災害や防犯にも強い地域づくりができるものと考えられている

 

・三層構造について

地域社会のまとまりや市民の日常的な生活範囲に配慮して「小学校区」を地域の基本の単位とし、それを支えるための「行政区」それを統括する「市」も含めて、市全体を3つの層とし、それぞれのネットワークの拠点を整備し地域住民をはじめ自治会や社会福祉協議会などの地域団体、医師会などの医療関係者、社会福祉関係者、企業、ボランティア、学校、行政などが幅広く連携・協働しながら、支援を必要とする人を、地域住民の温かい見守り・ふれあいの中で、地域全体で支えあうネットワークづくりが進められている。

市民に最も身近な、「地域(小学校区)レベル」においては、「地域のことは、地域で考え、地域 で解決する仕組みづくりや地域社会全体で支えあうネットワークづくり」を目指し、「行政区」の取り組みでは保健・医療・福祉・地域等の関係機関・団体で構 成される「地域連携推進協議会」が関係機関と連携・協働する仕組みづくりを進めるとともに、各区役所の関係各課と協力しあいながら、保健・医療・福祉サー ビスを総合的に提供する体制づくりや地域レベルの総合的な地域づくり活動のサポートを行っている。「市」の取組みとしては、「保健福祉局」が各関係局との 総合的な調整を行うほか、「総合保健福祉センター」が、保健・医療・福祉サービス全体に関して専門的・技術的に支援する役割を担ってる。

「地 域レベル」「行政区レベル」「市レベル」のつながりを「縦糸」に例え、各種関係機関や団体の連携は「横糸」に例えられ、それぞれの機関・団体が自らの役割を認識し、他の組織との連携を図ることで「縦糸」と「横糸」が交わり、人的交流を通じて糸が紡がれ、それが「地域ケアネットワーク」に発展していくものと している。

 

・地域包括支援センター・統括支援センターについて

1 万人に1カ所の地域包括支援センター(24箇所)と統括支援センター(各区毎7カ所)を設置しサービスの多元化と行政の役割、特に福祉分野について言えば、対人的・対面的サービスであるという専門性と誰でもサービスを受ける立場に成り得る、誰でもサービスを受ける権利を有するという公共性も考慮され直営で運営している。

北九州市の高齢者介護は先進都市と言うだけあって進んでいると感じた。窓口中心の、申請主義ではなく、現場に出向いて話を聞く出前主義をモットーにし、あらゆる団体(企業も含む三層構造)で構成されている。

これらは、北九州市の成り立ちの歴史や、将来の高い高齢化率を予測し、これに対する対応をいち早く取り組んだものと言える。

高齢者介護については介護する側も含めた尊厳擁護専門委員会をつくり、人間としての尊厳(人権)、取り分け高齢者の場合は排泄の問題までも真剣に議論されていることに感心を持った。

ま た、常に現状に甘んじることなく、改善・改良と、公正・中立な高齢者介護の良質なサービスを追求し、高齢者が住み慣れた地域で生活を続けられるよう、高齢者の保健・医療・福祉に関するさまざまな相談に応じ、必要な助言や支援を行い、高齢者の権利と財産を守るための支援を取り組んでいる「高齢者介護の質の向 上委員会」を設置するなど学ぶべき取り組みが多くあった。

 

※カッパくん

若松区の地域ケアシステムの「若松安心ネットワーク」では異常時の緊急連絡先や病歴、主治医等の個人情報の詰まったカプセル(カッパ型容器:カッパくん)を個々の冷蔵庫の中に置く取り組みをしている。函館でも町会単位で実施可能ではと考える。

 
 
 
 
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