市長記者会見(平成28年2月10日)

2016年3月25日

定例記者会見

日時 平成28年2月10日(水)

場所 8階大会議室


【会見事項】

 

発表事項     平成28年度函館市各会計予算(案)について

 

幹事社質問

 

各社質問
 

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発表事項

 
(市長)
平成28年度予算案がまとまりましたので、その概要をご説明申し上げます。
お手元に資料をお配りしておりますが、私からは総括的に予算編成の考え方などをお話しさせていただきます。
資料の1ページをお開き願います。平成28年度の予算編成の考え方は、地方財政計画を基本として編成しましたが、本市の財政は社会保障関係経費の増加に加え、平成27年に実施した国勢調査による人口減少が新年度の地方交付税に反映されることから、大変厳しい環境の中で予算を編成しました。
「行財政改革プラン」に基づき経費を見直すなか、限られた財源で、4つの大きなテーマである「交流人口の拡大」「若者の雇用創出」「少子化対策」「高齢者の安全・安心」を念頭に置きながら、「函館の経済を元気にします」など5項目を柱として、平成26年度から3年目となる収支均衡で、地方債を発行せず、財政調整基金等を取り崩さない予算を編成したところであります。
その結果、一般会計では1,362億7,000万円となり、前年度と比較し3.0%の減、特別会計では875億3,300万円、8.1%の減、企業会計では457億7,800万円、1.6%の減、合計では2,695億8,100万円、4.5%の減と各会計すべてで前年度に比べてマイナスの編成となったところであります。
なお、参考までに記載しておりますが、国の予算は前年比0.4%の増、地方財政計画は前年比0.6%の増となっております。
次に、2ページの歳入の見通しの主なものですが、先程も申し上げましたとおり、平成28年度予算におきましても行財政改革の推進等により財源不足を解消させ、3年連続で財源調整のための基金の繰入れを行わない収支均衡予算としたところであります。
これらを基本として編成した結果、市税は平成27年度決算見込みなども勘案して、315億4,700万円で前年度比0.5%の増となりました。
次に、地方交付税ですが、普通交付税は前年度予算に比べて21億1,200万円の減と大幅に減少させており、平成27年度決定額との比較では、8億1,800万円の減、率にして2.5%減の317億8,800万円を計上いたしました。
また、特別交付税は、前年度と同額の17億円となっております。
地方交付税の不足分を補う臨時財政対策債は、平成27年度決定額と比べて4.6%減の47億4,500万円を計上しました。
この結果、臨時財政対策債と合わせた地方交付税等の総額は、前年度見込額と比べて2.7%減となったところです。
次に、3ページでございますが、譲与税・交付金は、地方消費税交付金の増加などを見込み、前年度比12.2%増の68億8,900万円を計上いたしました。
次に、基金繰入金ですが、地域振興基金は、中心市街地活性化関連事業などへの充当分として5億1,200万円を繰り入れ、観光振興基金につきましては、北海道新幹線開業記念イベント関連経費に充当するため5,500万円を繰り入れることとしました。
このほか大間原発訴訟基金、公共施設整備等基金、果実運用型基金については、それぞれ訴訟関連経費や事業実施に必要な財源として活用するところであります。
なお、先程申し上げたとおり、財政調整基金や減債基金からの繰り入れを行いませんので、これらの基金の平成28年度末残高は、約51億7,300万円となる見込みです。
次に、4ページでございますが、市債については110億6,000万円を見込み、前年度比16.9%減と大きく減少となっております。これは函館アリーナ,函館フットボールパーク,さらには小・中学校の校舎等の耐震改修などが完了したことにより大きく減少したところであります。
また、合併特例債についても、函館アリーナ整備事業の完了などにより64.1%減となりました。
一方で、普通交付税の振替分である臨時財政対策債の発行は、若干増加しているところであります。
なお、市債の残高については、一般会計・特別会計・企業会計の合計は2,423億4,400万円で、前年度の残高に比べ75億2,300万円減少しており、それだけ返済したということで借金が多少減っているということであります。
内訳としては、事業費に充てる通常債が前年度残高に比べ約100億円減少しておりますが、普通交付税の振替分で後々、地方交付税として全額補填される臨時財政対策債については、約24億円増加しているところです。
次に、5ページをお開き願います。歳出でございますが、人件費から積立金まで記載のとおりです。主なものでは、人件費は職員数の減や給与制度の見直しなどを見込み、前年度比3.4%の減となっております。
扶助費等では、生活保護費や医療助成費は減少しておりますが、障害者福祉費や子ども・子育て支援新制度による施設型給付費などが大きく増加しているために、前年度比0.9%の増加となっております。
経常費につきましては、維持補修費や各種委託料の増加により,前年度比1.0%の増加となり、また、貸付金につきましては、中小企業金融対策の貸付金の増加傾向により、前年度比7.2%の増となりました。
事業費につきましては、先程申し上げましたとおり函館アリーナや函館フットボールパーク、校舎の耐震改修などの事業完了に伴い、前年度比16.7%の減少となっております。資料の下段には一般会計・特別会計・企業会計を合わせた事業費の動向を記載しております。
次に、6ページをお開き願います。特別会計・企業会計の状況ですが、港湾事業につきましては、北ふ頭地区などの整備に伴う国直轄港湾整備事業費負担金や新たに手がける末広地区のウォーターフロントの環境整備事業費などを計上いたしました。
次に、国民健康保険事業では、平成27年度に保険料を5%引き下げましたが、それを据え置きとするものであります。市の持ち出し分としては今年度9,100万円でしたが、医療費の増高や保険者の減少などで、平成28年度は2億2,300万円に増えることになります。
それから自転車競走事業では、記念競輪の開催経費などを計上しました。
また、水道事業、公共下水道事業、交通事業および病院事業については、記載のとおりでありますが、交通事業では、ICカードシステム整備費を計上しております。
次に、7ページですが、予算の主な内容として4つのテーマごとに新規施策および制度拡充分の各種施策を記載しております。
1点目の「交流人口の拡大」では、今年6月にフルマラソンもあわせて行う函館マラソン大会の開催負担金など、総額で16億400万円を計上しているところです。
2点目の「若者の雇用創出」では、未来のIT人材育成推進費などあわせて4,800万円を計上し、3点目の「少子化対策」につきましては、昨年の政策予算で少子化対策をだいぶ事業化しておりますが、さらに拡充分として子ども条例推進事業費など4億2,900万円を計上しているところです。
次に、8ページですが、4点目の「高齢者の安全・安心」については、日吉4丁目団地跡地の福祉コミュニティエリア整備推進費など、5億400万円を計上しております。
最後に、私が予算編成において力を入れますと申し上げてきた「教育関係予算の充実」でありますが、総事業費で9,800万円を計上したところであり、内容は資料に記載のとおりです。
次に、9ページですが、平成28年度当初予算につながる平成27年度の最終的な補正予算について申し上げます。
国の補正予算に対応する市の補正予算につきましては、1点目は「地方創生加速化交付金事業費」でありますが、国からの交付金を充当し総額1億1,200万円を計上し、資料に記載の6事業について実施していきたいと考えています。
2点目の「年金生活者等支援臨時福祉給付金給付事業関係経費」としての11億7,400万円は、低所得の高齢者1人につき3万円を支給する制度でございます。
3点目は公共事業関係で、耐震改修事業として公営住宅の改修について、前倒しで実施してまいります。
その他の国の補正予算関連では、2事業で2億1,900万円となり、合計で15億7,500万円となっております。
また、市単独の維持補修費は、市所有の建物の老朽化が進んでいることから、緊急度等を考慮して、当初予算とは別に2月の補正予算として2億3,600万円を計上し、ある程度小さな業者等にも配慮したところです。
以上、私から説明させていただきました。詳細については財務部長から事前に説明をお受けのことと思いますので省略させていただきます。
 



 

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幹事社質問

 

(幹事社)
今回の予算編成のポイントについて教えてください。

(市長)
私が市長に就任した時に「経済再生」と「財政再建」ということを申し上げ、行革を進めてきた結果、平成26、27年度の予算は「赤字地方債を発行しない」「基金から繰り入れない」ということを2年連続で達成し、また決算においても2年連続で過去最大の黒字を更新してまいりました。
財政の健全化として収支均衡予算を組み、その年の収入でその年の支出を賄うということを基本とし、その中での重点的な配分としては何といっても新幹線関連の様々なイベントあるいは観光客を歓迎するといった経費も含めて、交流人口の拡大は人口減少対策にもなるわけでありますので、そこを念頭に置きながら予算を編成しました。
また、「経済の再生」は最大の課題であります。一方で人口減少対策である少子化対策、子ども子育て支援等も大事であり、それについては昨年の市長選後の補正予算でもだいぶ充実させたと思っていますが引き続き拡大するとともに、やはり雇用の場の確保、そして就業者を増やすためには「経済の再生」ということで、そのなかでも最優先に取り組んでいるのは交流人口の拡大であり、その他にも若者の雇用拡大としてIT企業の誘致や物産の販路拡大などもありますが、まずは新幹線開業を契機に国内外からの交流人口拡大を図ることができる予算を組みたいと思ったところです。もう一つは、これからのポスト新幹線時代のまちづくりの方向性が少し現れるような予算ということにも考慮して編成したつもりであります。加えて少子化対策として福祉関係はだいぶ充実させていますが、昨年から市長主催で開催する総合教育会議は、教育委員、教育長と話をして教育を少しでも向上させていくという趣旨であり、市長が教育に関わることで少し教育の予算面で変化が分かるような予算を組みたいと思い、約1億円を投じて新たな教育予算の充実を図ったところが今回の予算編成で私が重点を置いたところです。

 

(幹事社)
北海道新幹線の関連予算ではどの辺に重点を置いているのかお聞きします。

(市長)
函館を訪れた人に喜んでいただくということで、「はこだてグルメガーデン」や「フルマラソン」をはじめとした様々なおもてなしを主体としながら、まちの賑わいをつくるための駅前イルミネーションなどの観光経費や、「はこだてグルメサーカス」では東北6県の祭りのパレード、「港まつり」では東京ディズニーシースペシャルパレードを実施するなど、1年を通じて観光客と市民の皆さんに喜んでいただく経費を総額で約2億2,000万円計上いたしました。


 


 

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各社質問

 

(記者)
3年連続で収支均衡予算を達成し、新年度の財政調整基金と減債基金の残高見込額が約51億円となりましたが、将来的に積み立てを増やしていくのか、いつかの時点で基金を取り崩すような事態が出てくるとお考えなのかお聞かせください。

(市長)
私が市長に就任したときには基金はほとんど底をついておりましたが、財政再建を行い基金残高は50億円を超えてきました。できればもう少し上積みをして、将来の税の動きや地方財政計画の動き、国の財政の動き、景気の動向などに変動があっても、5、6年は基金を充当して賄えるということからすれば、もう少し70億円から100億円までの間まで積み増しできればいいと思います。今後2、3年で積極的に基金を取り崩して予算をただ増大させていくということは全く考えておりません。ただ世界的に金融関係などが揺れてきており、リーマンショックやそれに近いようなことが起きると税収も減りますし、国の財政や地方財政にもしわ寄せがくることになるかもしれませんので、今の時点で基金を使うとも使いませんとも言えませんが、そういう事態が起こる可能性はあります。それに備えて50億円はありますので余程大きなことがない限りは乗り切れると思います。

(記者)
ポスト新幹線のまちづくりについて、具体的にどういったものをこの予算に盛り込まれたのですか。また、昨日、新幹線の青函トンネル内での訓練で予想外の停電事故が発生し、JR北海道社長が自ら手順に不慣れがあったと発言しましたが、開業を控えた今回のトラブルについてご意見がありましたらお聞かせください。

(市長)
1点目のポスト新幹線については、西部地区で取り入れた手法で函館の街並みを整備していくということを考えています。様々な通りの街路樹や歩道、街路灯、そして場合によっては電線類の地中化を行い、趣のある統一感がありながらも地域の特性を活かした魅力ある通りに変えていきたいということで、夏頃までに15年間の「ガーデンシティ函館」の全体計画を示したいと思っていますが、それに先立って朝市から国際ホテルの前を通って十字街に向かう「開港通り」を、新年度では1億円かけて変えていくことに取り組みます。もう1つはウォーターフロント地区の新島襄の銅像のある辺りが緑の島方面にかけて雑然として、西波止場の裏も非常にみっともない状態になっているので、観光客が函館港を眺めながら安らげるようにベンチなども置き、綺麗に整備して、観光客の皆さんに喜んでいただけるようなことがガーデンシティの中身でありますから、その2つをまずは先行して進めたいと思っています。
それから新幹線の訓練中での停電については、私もその話を聞いてどきっとしたのですが、不安に思う人も出てくるのかなと思っております。今回は訓練なので、本番では間違ってもそういうことがないように、もう一度褌を締め直してあちこち目配りしながら、JR北海道には安全運行に万全を尽くしてもらいたいと思っております。何らかのトラブルで函館に向かう乗客が北海道新幹線に乗るのが嫌だ、危ない、乗りたくないと言われるのは非常に困るわけで、開業まであと約1ヶ月半ですので万全の体制で皆さんが安心して乗れるように是非取り組んでいただければと思っております。

(記者)
JR北海道に対して要望を出す予定などありますか。

(市長)
ありません。本番で起こると困るので、かえって訓練の中で今回のようなことが起こり得ると分かったことで一つ勉強になったのではないですか。

(記者)
教育関係予算に力を入れる理由をお聞かせください。

(市長)
今まで市長が教育に関与できることは、予算の編成と条例制定の2つで、教育委員会から予算に対する要望、意見を聞いて教育予算を編成するものの、教育の中身に直接的に携わることがないために、どうしてもハード面に偏りがちだったわけでありますが、総合教育会議に出席するなかで、教育の今の課題がいろいろあることがよくわかってきました。学力向上も先生の多忙さもそうですが、少しでも解消あるいは前進させるため、財源に制約もあることから全てを実現することはできませんが、総合教育会議ができて市長が教育に関与することができるようになって初めての予算編成ですから、変化が出てくるようなものを出したいと思っていました。ハードを除いてほとんどソフトに関して1億円をかけるというのは今までの教育予算にはなかったことです。

(記者)
教育予算の効果はこれから実行してみて見えてくると思いますが、現時点でこの教育予算の施策としての手応えと、教育改革の初年度になるとお考えかどうかをお聞きします。

(市長)
今回の予算は市長として教育に関与した初年度であり、これがすべてとは思っていません。学力の向上にしても教育機器の導入にしても一挙にすべてとはいきませんので、第一段階としてのことであって、例えば学力向上として講師の配置を中学校に導入しましたが小学校へはまだですし、あるいは実物投影機は整備しましたが、他にも整備しなければならない最新の機器もあると思いますので、2、3年かけて進めていければと思っています。教育の成果は1年や2年ですぐ学力が向上していくとは思っていません。3年や5年のスパンで考えていかなければならないと思っていますので、これからも教育予算の充実に努めていきたいと思います。

(記者)
新幹線開業でたくさんの観光客が来函します。「開港通り」やウォーターフロントなどのハード面は整備するとのことですが、交流人口を増やし将来的に移住者を増やしていくためには、例えば観光ガイドなどソフト面の予算もこれまで以上に必要になってくるかと思いますが、そのあたりの予算配分についてどのようにお考えですか。

(市長)
観光ガイドは数団体ありますが、市が全体的に把握しながら計画的に推進していることにはなっていません。海外客への観光ガイドとして英語対応のガイドはある程度いると思いますが、その他の言語に対応したガイドについてはほとんど皆無の状態ですから、これから増え続けるインバウンドに対してガイドをどうするのかということと、日本人であれば五稜郭のことは漠然とでも分かりますが、五稜郭は何のために作られて何のためにあるのか、西部地区の街並みはなぜこのように形成されたのかということがわかるように、ガイドやガイドブック、表示板を含めて工夫の余地があると思います。いずれにしても国内外から多くの観光客が来る以上、まだまだやっていくことは多いと思っています。
新年度には国内のほかインバウンドなど、多くの来函者に対して、函館に何を期待してどういう媒体で函館観光をしてみようと思ったのか、また函館に滞在してどこが良かったか悪かったかなどアンケートを行います。今後の函館観光をどのように向上させていくかという重要な資料になりますので、新幹線開業とともに実施し、それを生かしていきたいと思っています。ただし、函館はもともと観光都市ですので、もちろん不足している部分はたくさんありますが、それほど慌てなくても他の都市に比べれば迎え入れる準備はできていると思います。

(記者)
平成28年度当初予算で見ますと、北海道新幹線開業関連経費は1億2,900万円を計上していますが、平成27年度に比べて増減はどうなっていますか。

(市長)
昨年度は補正予算と当初予算の合計で約2億円です。

(記者)
新幹線開業関連経費は昨年度より落としたということですか。

(市長)
先に補正予算を組んで4月からすぐにやっていくものと、当初予算で組んでからやっていけるものと合体で考えており、26年度補正予算と27年度当初予算を合わせた新幹線開業関連経費が約2億円で、27年度補正予算と28年度当初予算を合わせた経費が約2億1,800万円なので、ほぼ横並びということです。27年度の予算は、東京ドームで実施したふるさとまつり東京の経費など、どちらかというと観光プロモーションなどの経費が主体でしたが、今年は地元でのイベントが主体です。

(記者)
7ページの4つのテーマの主な施策のうち、将来的に定住人口の拡大を見据えた若者の雇用創出に関する予算が他の項目に比べると少ないという気がしますが、定住人口増加に向けた今後の考え方についてお聞きします。また、今回は3期連続の収支均衡予算で、市税収入が増加するなど良い傾向が出ていますが、今後の予算編成として短期および長期的に見て函館にとってプラスまたはマイナス材料をあげるとすればどういうものですか。

(市長)
定住人口については、昨年実施した国勢調査の結果がまだ発表されていませんが、前回の国勢調査では5年間で1万5,000人が減り、今回はそこまでいかないにしろ、大きく減少するだろうと思います。以前は若い人たちや働き手が、市内に働く場がないこともあり出て行くという社会減の方が多かったのですが、最近は少子化で自然減の方が大きいです。一昨年は3,600人が亡くなり、1,600人しか生まれないので、2,000人が自然減で減っています。去年は3,700人が亡くなり、1,600人しか生まれないので、自然減で2,100人が減りましたが、この傾向はしばらく止まらないです。子どもが急に多く生まれてくるようになるわけでありませんし、団塊の世代がどんどん亡くなっていくと、今は3,600人なのが一気に5,000人が亡くなる可能性がありますので人口減少が拡大していく可能性の方が大きく、向こう10年、20年は簡単には止まらないです。函館だけではなく、札幌も自然減が始まってきていますが、札幌の場合は道内から人を吸い上げて何とか人口をカバーしているだけで、亡くなった方と生まれた子どもの差し引きでは札幌も減少しています。東京もきっと同じで、地方から人が行くから増えていますが出生率は低いわけで、死亡数と出生数を比べるときっと死亡数の方が多くて人口は減少している、日本全体がそうです。これはなかなか簡単にはいきませんし、10年、20年はどうしようもないです。今、生まれてくる子どもたちを少しでも増やそうとはしていますが、どんどん生んでもらえる環境を整えることは1市町村の力では無理なので、国全体として本格的に取り組む必要があると思っています。そのなかで市が取り組めることには限界がありますが、少しでも子育て支援、子どもたちが健やかに育つ教育環境、あるいは福祉環境を整えながらやっていければというのが一つです。
もう一つは毎年800人くらいが社会減で減少していますが、その理由としては大学進学が大きいのだろうと思います。地元の大学に様々な学科があるわけではありませんし、総合大学があるわけでもありませんので、大学進学のため市外へ出て行く人がいるのはやむを得ません。ただし、函館を出て東京などで活躍したいという人達は別として、大学を卒業して函館に戻ってきたいという人達には戻って来てほしいわけで、そのため若者が戻ってくることができる職場、経済環境を少しでも前進させていきたいと思っています。観光や一次産業あるいは製造業だけでは限界があって、とりわけ大卒者は一度函館を出て行って戻ってくるわけですから、そういう人たちの職場開拓というのが我々にとって最大の課題です。少子化対策と若い人たちが市外に出て学んだ後にこの地に戻って来られる体制が一番大きいと思っています。
また、消費税増税自体は財政的にはニュートラルかなと思っていますので、大きなプラスとも、大きなマイナスともどちらとも思っておりません。収支均衡予算をいつまで続けていられるかは、経済や税収の状況と絡んできますので、予測的にあと2、3年は大丈夫などとは申し上げられません。私は財政の健全化、財政再建にこだわってきましたので、3年くらいはきちんと収支均衡であわせなければ駄目で、赤字債発行や基金を取り崩すことを10年も続けて予算を組む異常事態を解消したいということにこだわってきましたが、単年度、単年度で収支不足が生じることは今後もあり得ます。そういったときに財政調整基金や減債基金などをある程度投入することについては駄目だとは思っていませんので、その年の予算編成、財源の状況をみながら判断していきたいと思っています。

(記者)
新幹線開業関連経費の「市民おもてなし経費」はどのような内容ですか。また、これ以外に観光客を迎え入れるための取り組みとしての予算があれば教えてください。

(市長)
「市民おもてなし経費」として、金森赤レンガ倉庫と五稜郭タワーの2か所で観光案内窓口を開設するための予算が140万円です。それから「新幹線開業時おもてなし経費」として、函館駅前での臨時観光案内や幕末衣装隊による出迎え等も考えております。最も大きいのは「北海道新幹線開業記念イベント開催事業費」で、約5,500万円をかけて「はこだてグルメガーデン」をJR6社の「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」と「青函圏周遊博」に合わせた7月から8月の多くの人が来る夏休み中に、函館駅前において郷土芸能と道内のグルメなどを集めて2か月間のロングランで開催します。
また、「函館マラソン」は、従来のハーフにフルマラソンを加えて北海道新幹線開業記念として開催しますが、全国的にもマラソン愛好者に注目されていると聞いていますので、函館の認知度の上昇につながるものと思っています。このほか、例年9月に全国からグルメを集結させて「はこだてグルメサーカス」を開催しておりますが、今年は東北6県のねぶたや竿灯など様々来ていただいて、盛り上げていただいくことを考えております。

(記者)
イベントを除いたソフト面では交通系ICカードシステムの取り組みも広い意味では北海道新幹線開業関連経費と言えると思いますが、このようなソフト面の取り組みについてお聞かせください。

(市長)
資料に記載のほとんどがある意味ではソフト面の予算です。ICカードについては、交流人口が拡大している現状を踏まえ、観光客の利便性に合うように新幹線開業後速やかに進めていきます。従来から継続している部分はあると思いますが、新幹線開業関連経費はこの辺に集約されています。ボランティアの養成なども継続的にやってきています。

(記者)
昨年12月の市議会定例会において、市長は学力テストの結果を見て愕然としたと話していましたが、総合教育会議に参加し、教育現場が近くなって感じた問題点についてお伺いします。

(市長)
問題点といいますか、函館の子どもたちの学力、体力ともに全国平均に比べて低いこと、北海道自体が学力も低いし体力も低いということを、このままで済ますわけにはいかないと思っています。ハード面はお金をかければできますが、学力、体力というのはお金をかければできるというわけではありません。そこは私は素人なので、教育委員会には総合教育会議のなかで、今までのような遅い取り組みでは駄目で、スピード感をもってやってくれと申し上げてきました。そういう中で教育委員会がこういうことをやるので予算をつけてくれれば前に進むだろうというものすべての要望を叶えられたわけではなく、初年度ですので来年度以降の検討材料としたものもあります。それでも学力向上のために非常勤講師を配置することで、先生たちが本来の主要科目に余裕を持って専念できるとか、部活動もボランティア的にスポーツ団体の指導者等に見ていただいて先生たちの余裕ができれば先生自身の資質向上に回せるのかなとか思いますし、また教育現場から欲しいと言われていた実物投影機を全校、全教室に一斉に整備し、それと指導力向上として推進校を見て自主的に学びたいということからアクティブ・ラーニング推進事業費を、あるいは市独自の予算で学校教育指導監2名を学校教育部長とは別に配置することで、教員の時間的な余裕と研修等の充実により資質向上させていきます。それを設備面と同時並行してやることで子どもたちの学力、体力が上がる環境が整備されれば良いと思っています。もちろんそれはお金のことだけではありません。朝食を食べないで学校に来る子どもが2割くらいいるとか、北海道の子どもたちは全国的に見てもゲームをしている時間が長く、全道の中でも函館の子どもはもっと多いとか、自宅での勉強時間が北海道そして函館の場合は少ないとか、お金の問題ではない部分もたくさんあります。そういうものは私がどうこうするのではなく、教育委員会のなかで総合的に学力、体力の向上に向けた対策をつくってくれと総合教育会議において言いましたが、そういうものを作って3年なり5年なりできちんとやれば、それに対してフォローして予算をつけていきます。予算だけ付けてくれでは今後は応じられないと思っています。まずはお金の面だけではなく、家庭での環境整備等も含めた総合的な学力向上対策、体力向上対策というものを教育委員会がつくるべきだと思います。


※記者会見における質疑内容の要旨をとりまとめの上掲載しています。



配付資料(平成28年度函館市各会計予算(案)資料) (1MB)

 

   
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