市長定例記者会見(平成25年2月13日)

2015年4月2日

定例記者会見

日時 平成25年2月13日(月)

場所 市役所8階大会議室


【会見事項】

 

平成25年度 函館市各会計予算(案)について

 

幹事社質問

 

質疑
 

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平成25年度 函館市各会計予算(案)について

(市長)

平成25年度の函館市の予算案の概要が固まりましたので、その内容を説明いたします。

お手元に資料をお配りしておりますが、私からは総括的に予算編成の考え方などをお話しさせていただきます。 

 

資料の1ページをお開き願います。

平成25年度の予算編成の考え方ですが、現下の地方財政は、長引く景気低迷の影響や社会保障関係費の増加、さらには、平成25年度の地方財政計画における地方交付税総額が、人件費の削減などによりまして、前年度比2.2%の減少となるなど、厳しい状況が続いております。また、本市の財政も、平成23年度の人口減少に伴う地方交付税の減額や市民所得の伸び悩みによる市税収入の減少、さらには介護保険などを含めた社会保障関係費の増加に伴う負担増などによりまして、財源不足が解消出来ない状況が続いておりますことから、予算編成にあたりましては、地方財政計画等を参考にするとともに、昨年策定いたしました「行財政改革プラン」に基づき、各種施策の徹底した洗い直しや経費の節減に努めるなど、事務事業の見直しをさらに推し進めたところでございます。

そうした中で、北海道新幹線の開業を見据えた中心市街地活性化の推進や観光振興などの地域経済の活性化施策などに意を配するとともに、教育環境の向上や防災対策にも配慮するなど、限られた財源のなかで創意と工夫をもって、最大限市民福祉の向上に努めることとし「活気に満ちて、だれもが幸せに暮らせるまち・函館」を目標として、その展開にあたっては「心豊かな人と文化をはぐくむまち」など、5項目を基本として編成したところであります。

 

その結果一般会計では1,296億9,500万円ということで前年度と比較して3.3%の増、特別会計は839億9,500万円で3.4%の減、企業会計につきましては421億200万円、0.4%の減、合計では2,557億9,200万円、0.4%の増となったところであります。

なお、一般会計の対前年度増額は、昨年発注いたしました国際水産・海洋総合研究センター工事の本格化に伴う、普通建設事業費の増加などが大きな要因となっているところでございます。なお、参考に記載しておりますが、国の予算は2.5%の増、地財計画は0.1%の増となっております。

 

次に、歳入歳出の主な点についてご説明をいたします。

 

2ページの歳入の見通しでありますが、現時点で判明している国の地方財政対策を基本として編成した結果、市税は、法人市民税やたばこ税の税制改正の影響などを見込み313億4,400万円で前年度比0.4%の減となったところであります。

また、譲与税・交付金は、ほぼ前年度並みの41億400万円を計上いたしました。

次に、地方交付税ですが、まず、普通交付税では、地方財政計画を参考に積算した結果、前年度予算に比べ、7億9,500万円の減、前年度との決定額との比較では、6億3,200万円の減、率にして1.9%減の333億5,200万円を計上したところであります。これは、臨時財政対策債の算定方法の変更による影響額などを見込み減額としたところであります。また、特別交付税では、前年度と同額の17億円を計上しております。

臨時財政対策債は、地方財政計画を参考に、24年度決定額との比較で8.7%増の54億9,300万円を計上いたしました。この結果、交付税と臨時財政対策債を合わせた地方交付税の実質の総額は、対前年度見込ベース比較で0.5%減の405億4,500万円となったところございます。なお、国が示した人件費の削減に伴う交付税の減額分につきましては、詳細が不明なため見込んでおりませんが、現時点では、行革を進めてきた函館市への影響は少ないものと考えているところでございます。

 

次に、3ページをお開き願います。基金の繰入金ですが、(イ)の減債基金につきましては、財源調整分として8億円の繰入れを計上したところでありますが、参考欄に記載しているとおり、財源調整分の基金繰入金は昨年度20億円でありましたけれども、今年度は8億円ということで12億円財源不足を圧縮したところであります。なお、当初予算編成後の基金残高は、財政調整、減債、土地開発、この3基金の合計で、約17億4,800万円の残額となります。また、公共施設整備等基金と果実運用型基金につきましては、事業実施に必要な財源として、(ウ)と(エ)に記載のとおり活用することとしているところでございます。

 

次に、4ページでございますが、市債については、地方債計画などを参考に143億3,200万円を見込みまして、前年度比59.3%の大幅な増加となっているところであります。これは先ほど歳出全体の増加でも申し上げましたが、国際水産・海洋総合研究センターの工事の本格化、これが予算計上されることから、通常の起債で106.5%の増となったことによるものであります。臨時財政対策債は、地方財政計画に基づき16.4%の増となっております。退職手当債については24年度予算と同様に発行しないこととしているところであります。なお、下段の市債の残高ですが、前年度に比べ19億1,400万円と20億円ほど残高自体は減少する見込になっております。

 

次に、5ページであります。歳出の概要ですが、人件費、事業費、政策的経費などの計上の考え方は記載のとおりです。一般会計経費別の内容は、(1)の状況のとおりですが、その中で人件費は、定年退職者の減少のほか、職員数の削減や独自削減分の給与等の効果を見込みまして、前年度比19億200万円の減、9.4%という大幅な減少となっております。扶助費等では、障害者福祉費や生活保護費の増などから、11億1,200万円の増、前年度比2.9%増加しております。経常費では、除雪費を対前年6,000万円増やしまして、4億円計上したことなどから、前年度比1.7%の増となっております。また、繰出金につきましては、介護保険事業への繰出しの増加などによりまして、前年度比3.4%の増加となりました。事業費については、先ほどから申し上げております国際水産・海洋総合研究センターの工事の増額等から増となったほか、市単独の景気対策として道路整備など総額約3億円を単費で盛り込んでおりますので、前年度比52.5%の大幅な増加となっております。なお、下に記載しておりますとおり、一般会計・特別会計・企業会計の合計では、事業費は195億400万円でありまして、前年度比39.1%の増となるほか、総額約20億円の公共事業費を24年度の補正予算で計上することとしているところです。

 

次に、6ページをお開き願います。特別会計・企業会計の状況ですが、港湾事業では、北ふ頭地区などの整備に伴う国直轄港湾整備事業費負担金や臨港道路整備費などを計上いたしました。次に、国民健康保険事業では、医療給付費分等の保険料について、医療費の動向等を勘案して、保険料については据え置きとしたところであります。

自転車競走事業では、記念競輪の開催経費などを計上いたしました。また、水道事業、公共下水道事業、交通事業および病院事業については、記載のとおりとなっております。

 

次に、7ページをお開き願います。平成25年度予算の財源不足とその対策について、昨年策定いたしました行財政改革プランと比較した表でございます。表の下段、一番下ですが、基金の活用額が最終的な財源不足の額となっておりまして、基金で穴埋めをしたということになります。記載のとおり、平成25年度の財源不足額は、行財政対策の効果を見込んで8億円としたところであります。改革プランと比較して財源不足は2億円増加となっております。中期見通しでは6億円の不足、当初予算では実際は8億円の不足ということでございますが、これは給与の10%のカットあるいは退職金20%カットなどを見込んでおりましたので、それが6.5%なり15%という数字になりましたのでその分について不足額が2億円ほど膨らんだということでございます。なお、新年度予算では、給与の独自削減など約10億円近い行財政対策の効果というのを生み出しておりますが、今後も行財政改革については、まだまだ推進していく必要があると考えているところであります。

 

次に、8ページをお開き願います。予算の主な内容といたしまして、まず「地域福祉施策」の関連です。「地域福祉の向上」として、第3次の地域福祉計画を新年度中に策定いたします。また、認知症などにより、判断能力が十分でない方が成年後見制度を円滑に利用できる仕組み作りとして、新たに市民後見人事業を立ち上げるほか、介護支援ボランティアポイント制度の創設などに向け、引き続き検討を進めてまいります。また、「子育て支援」としては、地域放課後児童クラブを3施設増設するほか、ファミリー・サポート・センター事業の充実のため委託料を増額いたします。次に、「教育環境の向上、人材育成」として、校舎等の早期耐震化に向けて、国からの財源も活用しながら、間断なく事業を進めてまいります。これは24年度の補正予算で設計の終わっている4校の改修事業を実施してまいります。24年度に27校分2億円で耐震調査を行っておりますので、それが今年度末終了次第、随時設計をしながら精力的に耐震化を今後とも進めていきたいと考えているところであります。また、アフタースクールの拡充や特別支援教育の充実、さらにはいじめ対策などの強化を図るほか、私立高等学校の校舎等の改築を支援してまいります。

 

次に、9ページでございますが、健康づくり等福祉施策としての「健康づくりと保健・医療の充実」では、大規模コンベンションの開催機能を有する函館アリーナの整備や旧北高跡地でのサッカーなどに対応したスポーツ施設として日吉多目的グラウンドの整備を推進するとともに、これら施設の有効活用を図るため、大規模スポーツ大会やスポーツ合宿の誘致に積極的に取り組んでまいります。また、国民健康保険証を個人で携帯出来るようにカード化を図ります。さらに、学校等の給食食材の放射性物質検査を新たに実施するとともに、昨年に引き続き昭和公園に健康遊具を設置してまいります。次に「高齢者および障がい者福祉」ですが、交通料金助成制度の高額カードの導入を図ります。5千円のカードを導入するということで、プレミアムが800円付きますので受給者の皆さんにとって便利になると考えております。また、特別養護老人ホーム等施設整備への支援をしてまいります。また、地域包括支援センターの配置職員を増員するとともに老人福祉センターの設備を改修してまいります。

 

次に、10ページでございますが、「防災対策」でございます。新たな津波浸水予測を踏まえ、新設した津波避難所の周知を図るため標識を設置するとともに、詳細な避難経路等を記載した地域マップを作成して町会等へ配布するほか、新設した備蓄対象避難所には、新たに発電機などを整備してまいります。また、旧市域における防災行政無線の整備を新年度から順次実施をしてまいりますほか、昨年に引き続き海抜を示すシートを設置いたします。そのほか、消防・救急体制の充実のため、東消防署恵山・椴法華統合出張所庁舎の実施設計に着手いたします。これは26年度に建設にかかる予定となっております。また、防災士の資格取得を促進し、防災活動における人材育成を図ってまいります。

 

次に、11ページですが、「地域経済活性化施策」でございます。「中心市街地の活性化施策」では、エリア内における空き店舗対策・賑わい創出のため、新規出店事業者を支援する補助制度を創設するほか、観光スポットへの地図などの観光案内情報を提供する端末の整備に着手いたします。また、ハード整備としては、電車の停留場を順次整備していくとともに、芸術ホール前の車道の拡幅など、エリア内の環境整備を進めていきます。さらに、和光ビル再開発事業への支援を継続するとともに、本町・五稜郭地区の再生に向け、旧グルメシティ五稜郭店の早期再開を支援するため、整備事業の実施・運営を目的に新たに設立されました事業者へ出資いたします。また、西部地区を含めた中心市街地を対象に、新たに賃貸住宅に入居する子育て世帯に対しまして補助制度を創設いたします。

次に、「観光振興施策の充実」としては、新たな「観光基本計画」を策定するとともに、観光客満足度の実態調査を実施します。また、通訳スキル向上セミナーやイスラム文化圏のハラル対応研修会を開催してまいります。観光ブランドのPR強化としては、観光ポータルサイトの充実を図るほか、航空会社とタイアップした観光PRに積極的に取り組みます。

 

次に、12ページでございますが、観光客誘致宣伝の強化としては、新年度においては名古屋線の利用促進、名古屋からの集客の促進を図るとともにJR東日本と連携したキャンペーンを実施するほか、シンガポールの旅行関係会社を招へいして、観光客誘致、東南アジアの中心であるシンガポールそしてその周辺からの観光客誘致を強化してまいります。そのほか、平成27年に開設するアリーナや北海道新幹線開業を見据えて、新年度から大規模コンベンションの誘致に積極的に取り組んでまいります。また、港まつりの初日を盛り上げるために、8月1日の花火大会に合わせて青森市から「青森ねぶた」を招へいするとともに、青函圏連携による広域観光を推進し、滞在型観光の促進などを図るほか、昨年、好評でありました「はこだてグルメサーカス」を今年も9月に開催してまいります。

次に、「地域産業支援対策」でありますが、研究センターの平成26年度供用開始に向けて、引き続き、国際水産海洋都市構想を推進してまいります。また、中小企業金融円滑法終了に伴いまして、企業の経営をバックアップするため、金利の優遇措置を講ずるなど、市の融資制度の要件を緩和するとともに新規の融資枠を90億円から100億円に増加したところであります。

また、農業経営の安定化を図るため、新たに漢方薬に使う薬用植物・薬草の試験栽培研究を実施するとともに、農作業を支援するコントラクター組織へ支援するほか、昨年実施いたしました学校給食における地場産品の活用を拡大してまいります。

次に、市内デザイン産業の活性化を目的に地元企業とデザイナーのマッチングを積極的に推進します。また、海洋再生エネルギーの利用開発を推進するため、津軽海峡の海流の速さなど、詳細なデータを把握するための調査を実施いたします。さらには、地域経済に配慮した公共事業の前倒し発注として、24年度の補正予算で公共事業関係を約20億円計上するほか、市単独の景気対策として新年度予算に約3億円の事業費を盛り込んだところであります。なお、公共事業の前倒しについては、さらに加えて学校校舎などの改修事業について、現在、国に要望している状況にありますので、協議が整い次第、速やかに24年度の補正予算として追加提案したいと考えております。

 

以上、私から平成25年度予算の概要をご説明申し上げました。 

 

 

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幹事社質問

(幹事社)

来年度、地方交付税が減額になる予定で、歳入の見込みを立てづらいかと思いますが、今回の予算編成で一番苦労した点と予算の目玉はなんでしょうか。

 

(市長)

苦労した点ですけれど、財政状況が大変厳しいのは皆さんご案内のとおりであります。そこに、とりわけ市税が若干減少しておりますし、地方交付税についても国並みの人件費分をカットするとかということがあり、まだ不透明な中で予算編成をしたところであります。

私は市長になったときから、経済再生と財政再建という2つをにらみながら市政を運営していくということを申し上げてまいりました。

そのことが今回の予算も、経済再生と財政再建のバランスについて一番神経を使って、その中で市民福祉の向上等にどれだけ予算を配分できるかということを考えたところです。

予算編成の前に人件費の削減については、職員の理解もあって昨年度の給与5.5%カットから一段と進めて6.5%カットということで1%上乗せさせていただきましたし、退職金についても順次段階的に3年かけて15%の削減ということで決まっておりましたので、苦しい財源の中ではありますが、比較的そういうことをあまり心配しないで予算編成自体は出来たと思います。ただ、内部努力で財源を生み出しても介護保険だとか介護事業や生活保護など福祉関係予算というのが相変わらず毎年10億程度増えていて、なかなか内部努力で給与カットしたり退職金カットしたり人員削減してもそれが財政的に楽になるようにつながっていかない。福祉関係費の自然増で食われてしまうというのが私としてはジレンマがあります。どれだけやっても財政構造がよくなっていかないというところが一番大変だと感じているところです。事業仕分けの結果としても、1億以上の財源を出しておりますし、経常費なども4億ほど削って人件費以外もやっているが、そこが苦しいということかと思います。

そういう中で、経済再生については緊急経済対策で国からの要請に基づいたものもほとんど組み入れておりますし、また、中心市街地の活性化も国にまだ認定もらっていませんが、初年度の計画に掲載されたものについては、新年度ですべて盛り込んだところです。観光振興についてもずいぶん充実させたと思っておりますし、函館アリーナは残念ながらまだ実施設計が完了しておりませんので、たぶん6月補正になるのかなというところで、本来これが目玉になったのかなと思いますが、そういうものを含めて、経済再生へのいくつかの予算というのを盛り込むことができたと思っているところです。

財政再建については、昨年の20億円の不足から8億円までに減少させて一桁台にしています。私はホップ・ステップ・ジャンプということで、今年はホップの年で20億を10億以下にして、次の年にはできればゼロにしたいということです。今のところは苦しい中でもそういうことが達成できておりますが、いよいよここからが財政は正念場になると思っております。事業仕分けあるいは内部努力の人件費のカットというのは大分進みましたので、その他でどうやって8億円を26年度予算で不足を解消していくかというのが、これからの行革の大事なところだと思っているところです。

目玉についてはそういう意味では、アリーナが6月補正になっていますので、当初では大きな目玉施策というのはないのかなと思っておりますが、福祉や教育あるいは防災対策といったことにも、きめ細く地域経済の活性化とは別に配慮することができたと思っているところです。 

 

 

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質疑

(記者)

色々と説明いただいたのですが、逆にやろうと思ったけどできなかったものがあれば教えて下さい。

 

(市長)

経常経費的なもので、今年でなくてもいいかなというのがあったというような気がしますが、大きなものでできなかったというものは自分では思いつきません。

 

(記者)

今回事業費が膨らんできて、このあとアリーナも入ってくるということですが、今後、交付税がどうなるか分からない中で将来の負担になる可能性についてはどのようにお考えでしょうか

 

(市長)

それについては、いずれも合併特例債を活用していますので、市の借金のすべてが市の負担になる訳ではないのです。事業への起債の充当率が95%で償還金の70%が交付税参入されることとなりますので、市の負担は30%くらいとなります。普通は借金すると100%市の借金ですが、実質そのうちの30%が市の負担で、あとは交付税でバックされる部分ですから、見かけの借金ほどは大きくならない。うちはずっと貧乏都市だったものですから、交付税措置される起債をできるだけ起こしてきたので、起債の残高の割には実質的な公債費負担率というのは低いのです。そういう工夫の中でやっていますから大丈夫かなと思っています。一方で退職手当債という毎年20億あったものをやめましたので、これはまるまる市の借金で何の足しにもならないものを20億借金しないで、きちっとした建設のための借金でしかも市の負担が30%くらいですから、そういうことからいえば、起債総額を大きく増やしていくということにはならないかと思っています。

 

(記者)

ハード面でアリーナの次に大規模なことをする余力というのは函館市にはあるとお考えでしょうか。

 

(市長)

まだ合併特例債の期間と起債額の余裕というのはありますので、少なくとも合併特例債を活用できる間は、いずれやらなければならないのであればその期間中にやってしまった方が財源的には有利かなと思っています。ただ、私の考え方は、できるだけ民活でやりたいと思っており、和光ビルや旧グルメシティは市も入りますが、これからはいつまでも市が新たなものを作る、新増設する気はまったくないので、作っても整理統合して財政的なメリットのあるもの、借金はするけど一方で運営費が減って将来の人口減少などに合わせられるということしか考えておりませんので、公共施設を単純に増やしていくというのは、水産海洋が最後かなと思っています。

 

(記者)

今回の財政再建と経済再生の部分で、財政再建についてですが、基金を8億取り崩すということで、以前に比べて大分減っていて、その後どうするかというのが課題だとおっしゃっていましたが、この後の行革プランに近づけるためのこれからの努力というのは今の段階でどのようにお考えでしょうか。

 

(市長)

先ほど申し上げましたように、財政再建はできれば、ホップ・ステップ・ジャンプということで、昨年度の予算では20億から30億の退手債を計上しないということが第一歩で、赤字の借金はしないと言うのがホップです。ただし基金からの繰り入れが20億の貯金を下ろした形になっている。今年は退職手当債を発行しませんが、基金の繰り入れを半分以下にする、一桁台にするというのが一つの目標でした。次は、できれば26年度予算ではゼロにしたいということであります。

人件費や事業仕分けに基づく経費の削減というのは大分進んでいますので、一段と厳しい道のりになってくのかなと思います。ただ、行革プランにも書いてありますが、様々な工夫をこれから進め、場合によっては市民サービスや市民負担というものも考えられるのかどうか。交付税は臨時財政対策債も入れると400億、市税が多く見積もって320億で、320億に対して400億の地方交付税なので、地方交付税の動向に非常に左右されるわけです。それが来年度は消費税が8%にアップする予定で、その財源が地方にどう配分されるかによって、財政再建中の繰入額の8億がどうなるかというのも非常に大きく左右されてくると思います。

26年度の消費税が上がった後の地方配分の状況が分からない中では、今断定的なお話しを申し上げることはできないかと思っていますが、私の希望としては、来年は基金に頼らない形に何とか持って行きたいと思っております。

 

(記者)

基金の活用額が8億円で財源不足が8億円ということですが、当初の中期見通しでは6億円にしたいという中で、市長は職員給与の削減はそもそも10%削減を目指していたがそれが6.5%にとどまった。その結果、目標通りに財源不足を減らすことができなかったと言うことですけども、さらなる改革を進めて行きたいと先ほどおっしゃっていましたが、具体的に来年度も職員給与の削減に切り込みたいというお考えは引き続きお持ちでしょうか。

 

(市長)

職員給与については市長に就任してから10%くらいが必要だということを申し上げてまいりました。組合交渉もそれを前提にしたところであります。退職金についても初年度10%、次年度以降20%という提案をさせていただいて、退職金については国が定めた5%、10%、15%と3年間でやるということで、それはそれで最大15%、20%はいっていませんが、それでしかたないのかなと思っております。給与については昨年5.5%で、今年は厳しい中で職員が1%の上乗せに理解してくれたということで、1%上乗せして6.5%のカットとなりました。

先日もマスコミでラスパイレス指数が報道されていましたが、うちは2012年度の4月でいくと100.6です。道内179市町村の内の155位です。下から20番目くらいです。渡島檜山でも18市町村の内の14位ということでもっと小さな所でもうちより給料はずっと高いということから言えば、なかなか忍びないなという思いは自分自身ではあります。6.5%になりますと、国が7.8%カットした後と比べてもたぶんラスパイは99.5くらいとなります。今ラスパイの高いところには,国では交付税減らすと言っておりますが、うちはそれについては自信を持っていて、職員の数も減らしてラスパイも今度は99.5ということで妥結している。多くの市町村はこれから交渉するわけです。6月補正か9月補正かわかりませんが。そういうなかで職員もずいぶん協力してもらっているのかなと思っていますから、これ以上削るかどうかというのは、来年以降の財政状況を見極めなければなりませんが、慎重に進めて行かなければならないと思います。いずれにしても、私のカットというのは、市長になるときにも申し上げましたが,新たな給与表をつくるまでのつなぎで,それまで財政状況大変だからカットせざるを得ないということで理解を求めてきたわけです。新給与表がどの時点でできるのか、それまでどういう給与の削減としていくのか、総合的な判断が必要だと思っているところです。

 

(記者)

経済再生を進めていきたいということで事業費増額が目立ちます。水産海洋センターもありますが、新幹線の開業があと3年というところで、中心市街地の新事業というのも目立ちますが、市長は先ほど目玉がないということをおっしゃいましたが、気持ちとしてここを見て欲しいというような事業というのは何かありますか。

 

(市長)

やはり中心市街地にやっと着手するというのは、全体的な形で行けばそれかなということです。5年間で計画した中心市街地の初年度の事業というのは、ほぼ全部組んでいます。できるだけ3年後の新幹線開業に間に合わせるようにはやっていきたいということです。

細かい部分では、経済では給食の地産地消を拡大するとか北海道給食会に売り込んでいます。あるいは、そんなに大きな話ではないのですが、漢方薬の薬草の栽培といった新たな試みもあります。

大きな話ばかりで経済再生するかというとそればかりではなく、大きな話も非常に大事ですが、それはアリーナだとか多目的グラウンドだとか、そういうものが完成しないと目には見えてこない。3年後の施設の完成に向けて、スポーツ合宿の誘致、大規模コンベンションの誘致を進めており、2、3年前にはそういう計画は東京等の団体で決まってきますので、そういう地道なものついてはかなり盛り込んでいます。

観光もそうです。とりわけ観光については青函圏に力を入れるということで、青森、弘前、八戸と3月中にも青函圏の観光都市会議というのを設立する予定ですから、一つ一つ小さなものも積み上げながらやっていきたい。

また、デザイン産業を興すということを私は課題にしておりますが、まず地元のデザイン産業から手を付けてみようかということで、それをどう発展させていくかということを考えています。

 

(記者)

旧グルメシティですが、4千万円出資されるとのことですが、市として今後どのように関わっていくとお考えですか。

 

(市長)

基本的には、フロアの一部になるか全部になるかは別にして、若者が集えるような場所あるいは若手の起業家たちが集える場所、文化芸術の人たちが様々なものを発表できるようなものとか、人の集まる場所として、とりわけ五稜郭は若い人や芸術、起業家たちの集まるまち、大門はファミリーと観光客、高齢者と考えています。

その棲み分けの中で、市として意見を申し上げていくのと、そういうものに出資をして市が直接関わることによって、その企業体というかそのビルだけの採算ではなく、周りに波及効果を及ぼすようなことをやってもらうという意味では、極めて有効なのかなと考えています。

和光ビルもそうですが、市が入ることによって事業者が安心して取り組んで貰えました。これを単独でやって下さいといっても難しかったと思いますし、民間だけの力でマンション業者があれだけの高層マンションを引き受けてくれたかとなると、なかなか厳しかったのではないかと思います。市が加わって資金も提供する、中活の認定を受ければ国も提供してくれる。そういう中で、マンションの業者も安心して取り組むことができるといった効果があったと考えています。

これは大門の一つの目玉のビルになりますし、本町においても函館一高くなるビルですから、地域の活性化にとってどうしても必要なもので、市としても本腰を入れたことが事業者にとっても取り組んでいただけることになったのかなと思っております。

 

(記者)

市が4千万円ということなのですが、市が最大の出資者になるということですか。

 

(市長)

総額がまだ決まってないので、はっきりわかりませんが、市の出資割合は最大にはなりません。

 

(記者)

もしも、うまく行かなかった場合の市の責任の持ち方というのは、この場合どうなるのでしょうか。

 

(市長)

万が一倒産すれば4千万の損失になります。買う人がいれば別ですが。それ以外で市が損失を被るということはありません。しかし、そういうことは考えていません。成功させることしか考えていません。

マンション部分の方が多いのですが、そこは売却することになるので、マンション販売会社の責任になり、そこにはまったくリスクはありません。商業施設は4階くらいまでの予定の中で、そこだけの責任となります。あの地域のあの場所で失敗に終わるようなものを入れないように私も厳しく言っています。

 

(記者)

老人福祉施設を増やして、在宅で介護している方を施設へ預けられるようにする。その一方で子育て支援を充実させて、放課後もそのまま預かれるような体制を充実させているような感じですが、狙いとしては働く環境を働く世代に対して整えるというのが一番の狙いとしてあるのでしょうか。

 

(市長)

やはり働ける人材、これからは女性というのが労働力として貴重ですし、また男女共同参画という面からいうと、家庭に閉じこもる、子育てと介護にばかりということではなくて、働いてもらわなければならないかもしれないし、また、なかなか男性一人の給料で支えきれなくなってきている家庭が多いので、働きたくても働けないという状況があるとすれば、それを緩和する必要があります。

一方では子育てを解放してあげるというか、専業主婦の方でも子育てがなかなか上手くいかないという人がいれば、それを手助けして少子化対策として、育てやすい環境を整えるというのはあります。

介護は、介護をしている家族の負担を軽減する。これは老老介護の場合もありますし、あるいは息子、娘と一緒に暮らしている場合も若い人たちの介護の軽減にもつながっていくということで、両にらみで考えていますが、基本的にはそういう、家庭に拘束されて働けないという状況を少しでも和らげようという考えがあります。

 

(記者)

人口増加も狙ってということでしょうか。

 

(市長)

それは少子化対策と経済の再生というのを両方がそろっていかないとなりません。

働き盛りの人がいるのに仕事がないので出て行く人と、所得的、環境的なことで子育てがこれ以上無理だということで少子化が進んでいるわけなので、その両方を解決しないと人口が横ばいになるとかあるいは増加に転じるということはないと思います。

少子化対策は、函館市の力だけでは厳しい。全体的な社会保障制度、若い人への支援も含めて国策としてやらなければ難しいような気がしています。

 

(記者)

交通料金助成の関係ですが、介護人専用カードが導入されるということで、このほか、高齢者の上限額をもっと引き上げるなど、制度の他の部分の見直しというのは検討する考えというのはありますでしょうか。

 

(市長)

今時点ではありません。まだ1年経っておりませんし、私の元々の考え方は、これから高齢者が急増していく中で、前の制度では無理で持続できないということがありましたので、元気な人たちには少し我慢してもらいます。財政的な余裕がないので、その分を本当に必要とする高齢者の中でも介護や寝たきりだとか、本当に困っている人に回さなければなりません。どっちを選択するかという問題ですから、今の時点ではとりわけありません。

 

(記者)

今回の予算編成を点数というか満足度、工藤市長の思う理想と今回の予算編成がどのくらい違うとか近づいているなどありましたらお願いします。

 

(市長)

いつも点数について聞かれるのですが、私は予算を組むことではなくて、まちづくり、将来に向かって進むかどうかということの方が大切で、予算は単年度、単年度の形ですから、そのこと自体には余りこだわりはないです。単年度にこういうものを入れた、入れないということにこだわっているのではなく、総体として将来に向かってまちづくりが進む中での1年間の部分がどうであるかということでしかありません。それはその時に赤字だと困るのですが、一過程にしか過ぎないと思っておりますので、1年分の予算について点数を付けるのは、私の考え方からいえば非常に難しいと思っています。

しかし、今年の予算に全面的に満足しているかと言われればそうではありません。大きな事業をどんどんやっていくつもりはありませんが、お金があれば、もっとやりたいもの、例えば傷んでいる施設の維持補修や学校のIT化など情報化を進めていく、例えば電子黒板をやっていくとか、そういうものもまだまだできるが、こういうのは借金してやるようなものにならないものですから、やりたい気持ちがあってもなかなか簡単に取り組めないというのもあります。

函館は施設の老朽化が進んでいるが、いつも後回しにしています。幸いにして校舎の耐震化については、昨年2億円で27校すべて耐震調査したら、国が耐震化を進めることになり、どんどん進む可能性が出てきました。新年度予算は設計費5千万円くらい組んでいますから、設計しては改修して一気に片付けようかと思っています。

その他の公共施設等については、まだまだ維持補修が進むという余裕がないと思っております。ただ、総体的には不満な予算ではなくて、今時点ではまずまずの予算かなと自分では思っています。全面的に満足しているわけではないですが、これが組めたら、あれが組めたらというほどの残念さというのはありません。

 

平成25年度函館市各会計予算(案)資料(1MB)

 

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