函館市の行政事務のOA化と情報化について
1 電子計算機利用の推移
函館市では昭和45年に市道民税の計算事務に電子計算機を利用して以来,順次業務を拡大し,事務の効率化を図ってきた。利用の方法は全て業務委託で実施してきた。
事務処理の高度化を図るため,コンピュータ等の高度利用について調査・研究し,その実施に向けて電子計算機利用促進のため「OA化推進の基本的考え方」を,昭和62年7月25日に策定した。
※「OA化推進の基本的考え方」の概要
(1) 電子計算機利用の基本的な考え方
複雑かつ多様化する行政需要に対して,迅速でしかも的確な市民サービスを提供することを目標に,プライバシー保護に留意することを基本姿勢として,広範囲な行政分野における高度利用を積極的に推進する。
利用の目的は,事務改善の徹底,情報化社会に向けた行政管理の実現,科学的行政運営の推進である。
(2) 電子計算機運用についての構想
各箇所の行政情報を一元的に管理し,各システムを有機的に結合させることによって必要なデータを必要な事務に活用させるために,「総合行政情報システム」の構築を目指す。

(3) 運用の基本方針
電子計算機の導入形態は,行政の主体性の発揮と責任の明確化から自己導入方式とし,システム開発等の業務運用に当たっては,業務主管部局が参画することとする。
また,情報処理技術を修得するため,計画的な市職員の要員養成を行うとともに,電子計算機の効率的運用を図るため,民間等の電子計算処理技術の活用を図る。
2 これまでの開発状況
昭和63年4月に情報システム課が設置され,新規システムの開発作業,電子計算機の導入準備を進め,平成元年2月13日から新規システムを稼働させた。
また現在は,35のシステムを稼働している。
- 平成元年2月
- 住民記録,印鑑登録,外国人宛名,住民登録外,口座を稼働
- 平成元年4月
- 国民年金,生活保護,清掃手数料
- 平成元年12月
- 選挙,教育(学齢簿),交通災害共済
- 平成2年4月
- 市税(市道民税,軽自動車税,固定資産税,法人市民税,市税収納,市税諸証明,諸税),国民健康保険(賦課,収納,給付),保育料,農業委員会,起債管理
- 平成3年4月
- 教育(就学援助,授業料),児童手当,福祉施設負担金,福祉助成(交通機関助成,身障者見舞金,敬老,タクシー料助成),医療助成資格,各種予防接種(検診通知,エキノコックス症診断),住宅使用料,墓園手数料
- 平成3年10月
- 国勢調査独自集計
- 平成3年11月
- 光ディスク利用による住民記録バックアップ
- 平成4年4月
- 医療助成(給付)
- 平成6年1月
- 人事管理(人事管理,給与管理)
- 平成6年10月
- 固定資産税光ディスク名寄管理,給与口座振替
- 平成10年10月
- 財務会計(予算編成)
- 平成11年4月
- 財務会計(予算執行)
- 平成12年4月
- 財務会計(決算管理),介護保険
- 平成13年6月
- 不在者投票管理
- 平成14年8月
- 住民基本台帳ネットワークシステム(一次稼働)
- 平成15年8月
- 住民基本台帳ネットワークシステム(二次稼働)
- 平成16年12月
- 函館市,戸井町,恵山町,椴法華村,南茅部町合併に伴う電算システムの統合
- 平成17年10月
- 母子寡婦福祉資金システム
- 平成19年3月
- 戸籍事務システム
- 平成19年10月
- 後期高齢者医療システム
3 電子計算機システム構成
本体
パラレルACOS i-PX9000/S182
- 磁気ディスク
- 252GB
- ページプリンタ
- 3台
- 磁気テープ装置
- 5台
サーバ
Express 5800
25台
端末
PC98-NX
- 住記系
- 347台
- 財務会計
- 121台
ネットワーク
光ケーブル専用回線
本庁舎←→競輪事業部,亀田支所,湯川支所,銭亀沢支所,総合保健センター,環境部,消防本部,水道局,交通局
専用回線サービス
本庁舎←→戸井支所,恵山支所,椴法華支所,南茅部支所,恵山クリーンセンター,市立函館病院 他16施設
4 コンピュータセキュリティ対策
オンラインシステムやデータベース・システムの導入によりシステムは高度化し突然の稼働停止,データの破壊,改ざん,漏洩等の障害が発生した場合には,行政の執行上重大な影響が生じることから,コンピュータ・システムの障害発生の予防,障害発生時における影響の最少化等を図るための対策を適切に講じていく必要がある。
このことから,自治省(現総務省)では「地方公共団体コンピュータ・システム安全対策研究会」を発足させ,昭和62年7月,その調査研究結果が公表された。
当市では,この基準をもとにコンピュータ・セキュリティ対策を講じている。
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(自治省(現総務省)基準) |
(函館市の対策) |
| 設備面 |
○電気的,機械的障害対策 |
26項目 |
○電算室工事において100%の対策実施 |
| ○防水,火災,地震等対策 |
69項目 |
| 技術面 |
○システムの信頼性向上対策 |
8項目 |
- ○システム開発の中で安全性,信頼性を高める設計をする
- ○データの世代管理,バックアップ,分散保管の実施
- ○補助記憶装置の予備機の設置及び制御装置の二重化
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| ○エラー,不正行為対策 |
55項目 |
- ○パスワードによるアクセス管理の実施
- ○IDカードによる電算室入退室管理の実施
- ○データ・ファイル,プログラム,システムドキュメントの適正管理
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| 運用面 |
○組織,体制の整備等対策 |
26項目 |
○データ保護管理規程,要領等で対応 |
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184項目 |
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5 函館市の情報化への取り組み
- 昭和61年
- 通商産業省のニューメディア・コミュニティ構想の応用発展地域に指定
- 昭和62年
- ビデオテックスによる観光・産業情報等を全国に発信(第3セクター設立)
- 平成4年
- 全国初のコミュニティ放送局(FMいるか)開局,ひとり暮らし老人等緊急通報システム,防災無線システム
- 平成5年
- 郵政省のテレトピア構想のモデル地域に指定「函館市テレトピア計画」策定
- 平成6年
- バスロケーションシステム開始(市営バス),都市型CATV開局
- 平成7年
- 「函館市地域情報化ビジョン」策定
- 平成8年
- 函館市ホームページ開設
- 平成9年
- 次世代型函館マルチメディアサービス実験
- 平成10年
- 函館市産業支援センター開所
- 平成11年
- インターネット庁内LANの導入
- 平成13年
- 「函館市IT活用方策調査」
- 平成15年
- 総合行政ネットワーク(LGWAN)接続開始
- 平成16年
- 公的個人認証サービス運用開始,組織認証基盤(LGPKI)運用開始,複数市町村等共同アウトソーシング・システム開発実証事業モデルシステム開発・実証団体に選定(公有財産管理システム),北海道電子自治体共同運営協議会加入(北海道電子自治体ブラットフォーム(HARP)構想への参加)
- 平成17年
- 北海道電子自治体共同システム開発事業に参加
- 平成18年
- 函館市行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例施行,電子申請サービス開始
- 平成19年
- 函館市ANSINメール開始,函館バス バスロケーションシステム開始,地上デジタル放送開始
6 函館市の主な情報化計画
(1)函館市テレトピア計画
- ア 策定時期
- 平成5年2月
- イ 策定趣旨
- 地域として多種多様な情報を収集,蓄積して,地域や市民にその情報提供を行い,ニューメディアを通して地域の活性化や市民生活の向上を目的とする。
- ウ 事業内容
-
- (1) コミュニティ放送システム(「FMいるか」)・・・・函館山ロープウェイ(株)
- (2) 都市型CATVシステム・・・・(株)ニューメディア
- (3) ひとり暮らし老人等緊急通報システム・・・・函館市
- (4) バスロケーションシステム・・・・函館バス(株)
(2)函館市地域情報化ビジョン
- ア 策定時期
- 平成7年1月
- イ 策定趣旨
- 近年の高度情報化社会に対応し,市民のより豊かな生活の実現と地域経済・社会の発展を図り,まちづくりに対応した都市機能整備を推進するため,21世紀に向けた長期的視点に立ち,地域情報化を進めるための基本的施策の方向となる「函館市地域情報化ビジョン」を策定。
- ウ 基本理念
- 『生活文化と産業が調和するふれあい交流都市』
- エ 基本目標
- ・自然の豊かさと地域資産を活かした快適生活環境を持った『安心・健康都市づくり』
- ・歴史・文化と高度教育の情報交流による『国際文化交流都市づくり』
- ・地方中核都市にふさわしい活力あふれる『情報産業都市づくり』
- ア HARP構想の概要
- 最新のインターネット技術などを取り入れるとともにシステム連携のルールを統一することによって多様なシステムの連携を容易に行えるようにするものであり、電子自治体の実現に必要となる各種システムの共通機能を備えたプラットフォーム(共通基盤)を、道と市町村が共同で構築し利用することにより、将来にわたって効率的・効果的に電子自治体化を推進しようとする北海道独自の共同アウトソーシングモデル
- イ 推進組織
- 北海道電子自治体共同運営協議会(H16.9.24設立)
- 道内153市町村+北海道
7 インターネット関連
函館市ホームページ
- 開設
- 平成8年7月
- URL
- http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/
インターネット庁内LAN・地域公共ネットワーク
- 稼働
- 平成11年9月
- 接続施設
- 臨海研究所,湯川支所,銭亀沢支所,亀田支所,競輪事業部,環境部(埋立処分場を含む),保健所(食肉検査所を含む),計量検査所,水産物卸売市場,維持課,戸井支所,恵山支所,椴法華支所(高齢者福祉総合センター,のばら保育園含む),南茅部支所(南茅部公民館含む),消防本部(各消防署,出張所を全て含む),市立函館病院,中央図書館,博物館,公民館,青少年研修センター,南北海道教育センター,函館高校,水道局(出先を除く),交通局
- サーバ
- 20台
- パソコン接続台数
- 1,625台
- 稼働
- 平成11年9月
- ア 運用開始
- 平成18年10月2日
- イ 実施手続
- 20項目(23手続)
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