通説編第1巻 第1編 風土と自然


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第4章 気象
第2節 函館の気候
3 気候要素

気候要素平均値

気圧

気温

最高気温

最低気温

年平均気温

夏日と真夏日/冬日と真冬日

降水量

動植物

降水量   P107−P109

 函館の降水量は、次の図に示されているように、9月に最も多く、2月に最も少なく、9月は2月の約3.5倍の降水量がある。
 降水は冬は雪となるが、降水量としてはその都度雪を解かして雨に換算して記録してある。冬、雪が積る割には雨としての量は少なく、冬季と夏季の雨量の差は目立って大きい。
 1年間の降水量を比較してみると、ある年は多く、ある年は少なく、また夏季についても、ある時期に集中して降るなどして、現象にかなりばらつきが大きいので、平均値は目安に過ぎない。
 例えば、下図の9月の30年平均の雨量は155ミリだが、昭和45年の9月は、実に506.3ミリの雨量が記録されており、また明治39年の9月にはわずか37.7ミリの雨量よりなかった。

函館の降水量の年変化(1941−1970)
 次に明治5年以来100年間のうち、各月別の降水量の多かった値と少なかった値を示してみる。

多かった記録
 1月  209.0ミリ  明治6(1873)年
 2月  221.0ミリ  明治8(1875)年
 3月  140.6ミリ  昭和27(1952)年
 4月  210.3ミリ  昭和39(1964)年
 5月  230.1ミリ  昭和30(1955)年
 6月  244.5ミリ  明治7(1874)年
 7月  339.1ミリ  明治11(1878)年
 8月  390.8ミリ  明治32(1899)年
 9月  506.3ミリ  昭和40(1965)年
 10月  272.9ミリ  明治32(1899)年
 11月  302.7ミリ  明治20(1887)年
 12月  187.0ミリ  大正14(1925)年
少なかった記録
 1月  21.8ミリ  昭和39(1964)年
 2月  14.7ミリ  明治16(1883)年
 3月  19.8ミリ  昭和18(1943)年
 4月  0.0ミリ  明治9(1876)年
 5月  23.9ミリ  明治22(1889)年
 6月  21.8ミリ  大正14(1925)年
 7月  0.0ミリ  明治9(1876)年
 8月  5.1ミリ  明治9(1876)年
 9月  37.7ミリ  明治39(1906)年
 10月  25.4ミリ  明治9(1876)年
 11月  21.4ミリ  明治35(1902)年
 12月  29.9ミリ  昭和26(1951)年

 降水量の統計には、月合計のほかに1日(24時間)の降水量や1時間の降水量、10分間の降水量などがあるが、100年間のそれぞれの記録的な極値は次の通りである。

1日降水量  176.0ミリ  昭和12(1937)年8月25日
1時間降水量  63.2ミリ  昭和14年(1939)年8月25日
10分間降水量  21.3ミリ  昭和34(1959)年9月11日

 最近は局部的に短時間に集中して降る豪雨による被害が多く、例えば昭和47年8月3日には函館海洋気象台の観測値は1時間の降水量が57.0ミリであったが、約8キロメートル離れた同台の函館空港出張所では82.0ミリで、前記の記録をはるかに上回って、付近に被害を与えた。
 3.3平方メートルの面積の土地に降る100ミリの雨は、330リットルになる。低地では周囲からこの雨が集中して流れ込むことになるので、短時間の大量の降水は特に大きな浸水災害を生ずることがしばしばである。
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