通説編第1巻 第1編 風土と自然


「函館市史」トップ(総目次)

第2章 地形・地質
第4節 函館市の地質
1 函館付近の第4紀層

第4紀/洪積世

沖積世

沖積世   P45−P46

 沖積層には沖積段丘堆積物、砂丘堆積物、現河床堆積物、現海岸堆積物、沖積扇状地堆積物、崖錐堆積物等がある。
 崖錐堆積物というのは、急斜面上の風化岩屑が重力により崖下に堆積して形成した地形で、主に角礫その他より成り立っており、35度近い急傾斜を示すこともある。このような崖錐堆積物は函館山の北麓から東麓にかけての地域等に見出される。
 丘陵性山地や段丘堆積層を覆って、ローム層や火山灰層が分布している。これらは洪積世や沖積世の堆積物である。
 ローム層は赤褐色を呈する層厚1メートル程度の火山起源堆積物で、下半部ではやや砂質あるいは粘土質となり、水中堆積層を示し、上部は空中堆積であるものが多い。
 函館付近の火山灰層はほとんどが駒ヶ岳火山の沖積世噴出物であり、山田忍(1958)によると、上部から下部にKa〜Khの9層に区分される。このうちKa層は昭和30年を基準として26年前、Kb層は同じく51年前、KC1層は同じく99年前、KC2層は190年前、Kd層は同じく315年前、Ke層は同じく1200年前、Kf、Kg、Khの各層はいずれも同じく2000年以上前に堆積した噴出物と考えられている。
 また、佐々木竜男ら(1970)によると、渡島半島の火山灰は払Ko−aからKo−gまで9層に分類されている。このうち函館付近に分布するものはKo−d1、Ko−d2(1640年降灰)、Ko白ハン、Ko−e(1200〜2000年前降灰)、Ko−fである。このうちKo−d1層は細粒火山灰で褐色、灰色、白灰色層の3層に分類される。Ko−d2は軽石砂礫より成り、大別すると上半部が砂質、下半部が礫質より成る。Ko白ハンは白灰色の細粒火山灰で腐植層を伴っている。Ko−e層は褐黄色細粒火山灰で腐植層を伴っている。この層の上部から縄文晩期の日ノ浜式土器が出土している。Ko−f層は赤褐色多孔質な軽石礫で、上層部は細粒火山灰を混じており、腐植層を伴っている。
「函館市史」トップ(総目次) | 通説編第1巻第1編目次 | 前へ | 次へ